●第42話
汀夕鈴(ていゆうりん)はバイトなので超えてはいけない境界線を気にしています。なのに、陛下(珀黎翔・はくれいしょう)と唇と唇が触れてしまい、激しく動揺します。
陛下は夕鈴を抱きしめて落ちつくように言います。
夕鈴は抱きしめられて余計に混乱してしまいます。
夕鈴は掃除の仕事をして陛下とのことを紛らわせようとします。
陛下の伯母珀瑠霞(はくるか)は陛下と夕鈴に何か仕掛けようとしています。
陛下は夕鈴のことを気にしすぎて調子が悪そうです。
後宮へ行き夕鈴と話をしようとします。
陛下が女官をさがらせます。
夕鈴は、
「―――陛下 私… クビの覚悟はできております。」
と切り出します。
陛下は驚きます。
「だって… 私 バイトの分際で 足を滑らせて 王様の久…っ 唇を奪うなどという大罪を…っ」
と夕鈴は涙目で話します。
陛下は考え過ぎ、事故だからと言います。夕鈴が気にしていたことがわかり少し気が軽くなります。しかし、続いて言ったことでぎこちない関係に戻ってしまいます。
陛下は、「いつも通り」「あれくらいのコト」と言ってしまい、夕鈴が変に気にし始めてしまいます。元通りに戻りたいのに戻れそうにありません。悩みが消えたと思ったのに別の悩みが生まれます。
珀瑠霞は夕鈴を王都の端にある白華園でピクニックに誘います。
夕鈴は紅珠と珀瑠霞の三人だと思っていたのに着飾った女性がたくさんいるので何ごとなのかと警戒します。
●第43話
珀瑠霞の招待で来た女性が夕鈴を見ます。
夕鈴は自分を見る目が語る内容が手に取るように分かります。出来るだけ知らない顔をして視線に耐えます。氾紅珠がいてくれたおかげで居づらさを隠してなんとか過ごします。
陛下のところに周宰相が書簡を持ってやって来ます。周宰相は陛下に珀瑠霞について知っている情報を伝えます。
珀瑠霞は夕鈴を舟遊びに誘います。二人きりになり白陽国(はくようこく)に来た目的を話します。王宮の外で噂されている妃についてどんな人物なのか自分の目で見て判断したいようです。
夕鈴は珀瑠霞の話をまっすぐに受け取り、心の内を隠さず思いを伝えます。
珀瑠霞は夕鈴の反応が意外で噂通りではないことを確認します。
陛下がやって来ます。
珀瑠霞に招かれた女性は陛下に姿に色めき立ちます。
夕鈴は船を降りて陛下の元へ行きます。
陛下は珀瑠霞に勝手にこんな催しを行ったことに不快感を示します。
珀瑠霞は気にすることなく笑顔で対応します。
陛下は夕鈴に後宮に戻るよう言います。
夕鈴は戻らないと言います。そこから二人はまた事故について言い合いを始めます。務めを果たすと言い返すと、陛下は、
「…務めを果たす …か」
とつぶやき、夕鈴を引き寄せ口づけます。
「よかろう …これで許す」
と言い去っていきます。
女性たちは呆然とします。
珀瑠霞は陛下の行動で全てが無駄になってしまったとため息をつきます。
夕鈴は衝撃が大きすぎて気絶してしまいそうです。
氾紅珠は感動と興奮がとまりません。
●第44話
珀瑠霞の催しが終わり、夕鈴は後宮に戻ります。
陛下と昼間の出来事について話します。
陛下はすまなそうにするでもなく、手っ取り早かったからと説明します。
夕鈴は怒りのあまり陛下が見たことのない表情で何かをこらえているのか、噴火寸前なのか陛下を見つめています。恥ずかしいし気まずいのに全然気にしていないと言い残し部屋を出て行きます。
翌日、夕鈴は珀瑠霞に会います。
珀瑠霞は夕鈴に舟で話したことを謝り、その理由と陛下と陛下の母についての昔話をします。
陛下の幼少期の話を初めて聞いた夕鈴は政務室へ向かい陛下に会います。寂しかっただろうと想像し
夕鈴は泣きながら悲しかったらちゃんと言って欲しいと訴えます。
陛下は泣きじゃくる夕鈴を抱き寄せ、
「僕のことなんかで君は泣かなくていいんだよ」
と泣きやむのを待ちます。
珀瑠霞は夕鈴を励まして帰って行きます。珀瑠霞は噂の真相を確かめに来ただけだったみたいです。
●第45話
氾紅珠は陛下と夕鈴の口づけの光景を目に焼きつけ創作活動に熱が入っています。
物語を聞く夕鈴は疲労困憊です。
陛下の夕鈴に対するスキンシップが増えます。
夕鈴は内心ドキドキしていても平常心を装っています。
陛下は夕鈴にまた疑惑の目を向けられたくないので加減はしているようです。
氾大臣は娘紅珠に妃と仲良くするよう言います。
紅珠は兄水月に、
「お父様はまだ私を後宮へ入れたいとお考えなのでしょうか…」
と訊ねます。
水月は可能性がある限りはそうだろうと応えます。
夕鈴が妃の演技を頑張れば頑張るほど陛下が混乱していくのが面白いです。
●第46話
妃の演技に異変が起こり陛下が対応に困っています。
李順はバイト妃に執着する陛下に困り気味です。
夕鈴は浩大に陛下の様子がおかしい帰りが遅いと相談します。
老師が会話に入って来て、夕鈴をあおります。
夕鈴は老師の言葉がすんなりと入って来て、陛下が後宮に戻ってきて疑惑の目を向けます。我慢できなくなり、陛下に直接訊ねます。
陛下は今度直接見に来るように言います。
浩大に連れられ夕鈴が目にしたのは陛下が徐克右(じょこくう)を相手に木刀で実践のように戦っている光景です。
誤解だと分かり夕鈴は安心します。
●第47話
陛下からもう少し妃らしい仕事でもしてみるか? という提案をされ、夕鈴は夕鈴なりに妃演技を頑張ります。
夕鈴の陛下に対する思いはどんどん大きくなります。
続きます。
可歌まと 狼陛下の花嫁 9巻
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