2023年12月26日火曜日

吉野マリ 桃色ヘヴン! 13巻

最終巻です。

本編は12巻で終わりです。

13巻は番外編が収録されています。

椎名康太(しいなこうた)と松尾樹里亜(まつおじゅりあ)の物語です。



康太は高校生になっています。樹里亜が夢のためにがんばっていて、いつか手の届かない人になるからと、恋心に気づかないようにしてきました。あるニュースを聞きつけ、自分の気持ちを伝えます。

純粋で真面目でにぶい康太を描いた物語と康太の脇での桃子と蘭丸のやりとりが面白かったです。



もう一つの番外編は康太と樹里亜が遊園地に遊びに行くお話です。

樹里亜の思いに康太が気づいていない

と頃のお話で、康太の樹里亜への優しさと鈍さが面白かったです。

終わりです。



吉野マリ 桃色ヘヴン! 13巻
(アマゾンのサイトに移動します)



●関連リンク
講談社コミックプラス 桃色ヘヴン!

2023年12月24日日曜日

吉野マリ 桃色ヘヴン! 12巻

最初伊縫蘭丸(いぬいらんまる)は気まぐれで椎名桃子(しいなももこ)に言う事を聞くよう脅すようなことをしたのに、弁当の卵焼きが美味しくて、家族のことを何より最優先する姿を目にしてだんだんその人柄に惹かれていきます。桃子がいままで出会った女性と違っていて気がついたら、桃子は側に居てほしい存在となり、桃子が一番安らげる場所になります。

しっかり言いたいことを言い合いケンカになることもあります。その度に互いの思いがより強くなるドラマがとても面白かったです。




莉緒は蘭丸に一緒にイギリスに行かないかと誘います。

蘭丸は莉緒が元気になるならと思い行くと言います。



桃色は高校の友達西川みどり(にしかわみどり)と神田川美穂(かんだがわみほ)に久しぶりに会います。二人に蘭丸との仲を話します。弱気になっていることもあり、もしかしたらだめかもしれないと愚痴をこぼします。

西川みどりと神田川美穂は大丈夫だよと励まします。

1ヶ月蘭丸から連絡はありません。

翌日、桃子はテレビで蘭丸と莉緒がイギリスな向かう映像を観ます。

康太は約束を破った蘭丸に怒っています。



桃子は籐摩に連絡し、蘭丸について訊ねます。

籐摩は何も知らなくて桃子と蘭丸が会っていないことを知り、桃子と直接会って話します。桃子から去年の暮れからの出来事を聞き蘭丸に怒りを感じます。そして、桃子に告白します。



桃子は官能小説を一旦休んで、私的な小説、自分の物語を書くことにします。出版社の許可をもらい、完成します。

黛真一郎(まゆずみしんいちろう)のところへ行き、蘭丸とのこと、蘭丸との思い出を物語にしてみたことを話します。

黛は桃子が書いた物語なら読んでみたいと言います。

桃子はプリントアウトしたのを持ち歩いているので、是非読んでもらいたいと原稿を渡します。

待つ間、桃子は黛の妻で助手の塚田と話しをします。

黛は読むのが早いのに一向に書斎から出てきません。

塚田が黛の部屋に行くと、黛は号泣しています。桃子に素敵な物語だと感想を言い、帯は自分が書きたいと言い、どこの出版社から本にするのか訊ねます。

桃子は本にする予定はないと言います。

黛は桃子の書いた作品から感じられる蘭丸への愛を無駄にさせたくないといい方法を思いつきます。



桃子は文芸部で部長石黒が卒業するので部室の片づけを手伝います。石黒から次期部長にならないかと言われています。桃子は断ろうとします。

石黒は桃子には官能の才能があるから引き受けるよう言います。

部室の外と隣のアイドル研究会の部室が騒がしくなります。文芸部の部室に入ってきたのは愛原ジョージの担当編集者で文芸部のOB杉浦でした。慌てて来たようで息を切らしています。

杉浦は桃子に、

「…… 愛原先生!!! なんなんですか! これ!!」

と封筒を見せます。桃子が黛に渡した封筒です。

桃子は杉浦が自分に向かって愛原先生というので焦ります。

杉浦は文芸部の部室に来た理由を説明します。

石黒は杉浦が桃子を愛原先生と呼ぶことや敬語で話す状況が理解できません。

杉浦は石黒に説明します。

石黒は桃子が相原ジョージだとついに知ります。これまで桃子に言った数々の恥ずかしくなる言葉を思い出し絶望します。

杉浦は石黒を気にかけることなく、桃子にこの物語を本にしましょうと言います。

桃子は本にするつもりはなかったので困ります。

石黒は桃子にこれまでのことを謝り、作品を読みたいから本にしてほしいとお願いします。

桃子は書いた物語は官能ではなく、ノンフィクションに近いあたしと彼のラブストーリーだから表に出すのは恥ずかしいと言います。

隣りのアイドル研究会の部室から桃子と杉浦の会話を聞いていた部長稲葉は、桃子があたしと彼と言ったので興奮気味に文芸部の部室に乱入して自分も読みたい、本にしてほしいと桃子に言います。

桃子は抵抗できないと悟り、本にすると言います。



蘭丸にハリウッドから出演依頼が来ます。期間は半年くらいになりそうだと言われ、蘭丸は迷います。

蘭丸は莉緒と話します。



桃子の私的小説が出版されます。籐摩への返事はまだしていません。

籐摩は答えはわかっているようです。


莉緒は書店で愛原ジョージの新作を見つけます。

蘭丸はスタッフから愛原ジョージの新作が発売されたと聞きます。愛原ジョージの新作の内容が官能小説ではなく恋愛小説なのだと言うので、書店に行き一冊購入します。



桃子は籐摩から蘭丸が映画の撮影で海外に行くことを知ります。

桃子は籐摩にまだ返事をしていません。



桃子は自宅でお気に入りのマグカップの取っ手が取れてしまい何か不吉な予感を感じます。

莉緒が訪ねてきます。

莉緒は蘭丸がいつも寄り添ってくれていると言い、桃子の小説を読んだ感想を言って帰ります。

莉緒はその足で蘭丸のいるスタジオに向かいます。控室にいる蘭丸を覗くと子供のころに見た寂しそうな姿で写真を見ています。

莉緒は蘭丸に声をかけられずスタジオを出て行きます。



籐摩が蘭丸に連絡します。

籐摩は蘭丸の自宅に行くと莉緒がいるので一緒に蘭丸のところに行きます。

籐摩は蘭丸に桃子への気持ちを打ち明けます。告白したことを言うと蘭丸は胸ぐらを掴んで、渡さないと感情をむき出しにして言います。

籐摩はバカかと言い帰っていきます。籐摩は蘭丸を刺激して桃子になにかしら行動するように仕向けています。。

莉緒は蘭丸にどうして自分ではなく桃子なのかと訊きます。

蘭丸は莉緒は友達姉弟以上恋人未満だと言います。

莉緒はどんなに求めても応えてはくれないとわかります。



桃子は取っ手の取れたマグカップを使い続けていてついに割ってしまいます。とうとう来るべき時が来たのかもしれないと考えます。

インターフォンが鳴ります。

母が桃子に蘭丸が来たよと言います。

桃子にとって久しぶりに見る蘭丸です。

康太は蘭丸に、なにしに来たんだよ、と怒ります。

桃子の部屋に行き二人で話します。

蘭丸は愛原ジョージの新作を読んだこと、ハリウッドの映画の撮影で日本を半年くらい離れること、桃子を一緒に連れて行かないことを話します。

桃子は別れ話だと覚悟します。

蘭丸は桃子の手を握ります。

「―――桃子 結婚しよう」

桃子は固まります。状況を理解できません。

蘭丸はゆっくり説明します。全部終わったらおまえにプロポーズするってきめてたんだよと言います。

桃子は、はい、と返事します。

康太は扉の向こうで桃子と蘭丸の会話を聞いていて、桃子の返事の後部屋に入って来ます。泣きながら、

「ふっ… ふふふふっ ふつつかな姉ですが―――!! よろしくお願いします――!」

と言います。



桃子は蘭丸にプロポーズされてニヤニヤが止まりません。幸せなオーラが漏れ出ています。

編集者の杉浦は理由がわかりません。

他の編集者が桃子のところへ息を切らしながらやってきて、

「蘭丸と結婚するって本当なんですか!?」

と桃子に訊ねます。

問い合わせや取材の申し込みが殺到しているし、蘭丸が相原ジョージと結婚すると映画の記者会見の場で発言したことで大騒ぎになっていると説明します。

桃子はテレビで確認します。

桃子のおだやかな日々は終わり、マスコミにつけ回され、過去の写真が週刊誌やテレビで紹介され、盗撮され、蘭丸が帰ってくるまで慌ただしい毎日を送ります。



半年が過ぎます。

桃子は蘭丸との物語、桃色ヘヴンを寄贈するため高校にやってきます。

校長先生に会い、高校当時の桃子が小説を書いていることが判明したときの話で盛り上がります。

校長は桃子の新作をすでに読んでいて、校内の思い出を巡ってはどうかと言います。

桃子は屋上へ行きます。寝転がり蘭丸とつぶやくと、蘭丸も高校に来ていました。

蘭丸は桃子に指輪を贈ります。



桃子と蘭丸は蘭丸の両親に挨拶に行きます。

蘭丸はお義母さんと話し、初めて自分の思いを伝えます。

お義母さんは桃子におみやげと言って紙袋を手渡します。



帰りの車の中、桃子は紙袋の中を見ると、お土産のほかにアルバムを見つけます。アルバムは幼い頃の蘭丸の写真ばかりです。

桃子はお義母さんが蘭丸の写真を大切に持っていたことに涙します。

蘭丸は桃子におまえのそういうところが好きだと言います。



結婚式。

結婚式だというのに当日、桃子は締切に追われています。

蘭丸は籐摩、莉緒から祝福を受けます。

桃子と蘭丸は稲葉、柏崎、黛、塚田、蘭丸の両親、桃子の母親、康太に見守られながら結婚式を挙げます。




文芸部部長石黒とアイドル研究会部長稲葉の桃子に対する態度が面白かったです。

続きます。



吉野マリ 桃色ヘヴン! 12巻
(アマゾンのサイトに移動します)



●関連リンク
講談社コミックプラス 桃色ヘヴン!

2023年12月22日金曜日

吉野マリ 桃色ヘヴン! 11巻

伊縫蘭丸(いぬいらんまる)の幼なじみで初恋の人西条莉緒(さいじょうりお)が現れ、椎名桃子(しいなももこ)の心は揺れます。蘭丸の気持ちに絶対の自信がなく消極的になるのは仕方ないことだなと思います。




桃子はウェブの情報で蘭丸と莉緒の関係を知っているのに、蘭丸が匂わせるような話し方をするから桃子は心の整理がつかなくて泣いてしまいます。

蘭丸は桃子だけだと言って安心させます。



蘭丸は仕事を終え父親から食事に誘われます。言われた場所に行くと莉緒がいます。

三人で食事し、蘭丸は莉緒に後日話そうと言います。



蘭丸は桃子を莉緒に会わせようとします。

桃子は蘭丸の自宅に向かう途中偶然莉緒に会いその人柄を知ります。二人は一緒に蘭丸の自宅に向かいます。

莉緒は桃子に蘭丸への思いを伝えます。

桃子は蘭丸を信じていると言います。

莉緒が帰ると桃子は蘭丸に抱きつき言葉を待ちます。

蘭丸は優しく桃子に大丈夫だと伝えます。。



蘭丸は純愛ラブストーリーのドラマの主演します。制作発表が行われ、相手役は莉緒です。

実生活で幼なじみという組み合わせはメディアで話題になり各方面で放送されます。



桃子はテレビで制作発表を見ます。気にしないと言い聞かせようとしてもなかなうまくいきません。

母親は桃子の様子をみて、自分と父親のことを話し励まします。



桃子は蘭丸と籐摩(とうま)の三人で食事をする約束をしています。

レストランに行くと籐摩が待っていました。

蘭丸から連絡が入り仕事で間に合うかわからないと言われます。受話器の向こうで莉緒の声がします。桃子と籐摩二人で食事します。

食事を終え籐摩は蘭丸がこの近くで仕事しているから見に行こうと言います。



蘭丸と莉緒は写真撮影をしています。

莉緒の携帯に着信が入ります。母が亡くなったという報せで莉緒の様子が一変し泣き叫びます。

蘭丸が莉緒を抱きしめて落ち着かせているところに桃子と籐摩が到着し、目撃してしまいます。

桃子は籐摩に冷静に帰ろうと言います。

蘭丸が桃子に気づきます。蘭丸はマネージャーと話し、桃子に莉緒に起こった事を話します。そして、莉緒に付き添うと言います。



桃子はお通夜に行きます。そこで蘭丸のお義母さんに会い声をかけます。

するとお義母さんは桃子を食事に誘います。

桃子は少しだけお義母さんの気持ちを理解します。そして、お義母さんに蘭丸に似ていると言います。何も通じない人なのかと思っていたらちゃんと話ができてお義母さんへ抱いていた印象が変わります。



莉緒は憔悴しています。

蘭丸はなんとか元気づけようとします。

桃子はアイドル研究会の部室で蘭丸からの電話を受けます。心がざわざわしているのに部長稲葉は蘭丸の切り抜きをファイルしていて、話題の記事が嫌でも目に入ります。

稲葉は桃子を元気づけようとしているのに地雷を踏んでしまうのが面白いです。



桃子は蘭丸から連絡があったので、蘭丸の実家に行きます。籐摩も来ます。

蘭丸は莉緒を元気づけようと昔の思い出を引っ張りだし話しをします。

桃子は少し離れたところで蘭丸と莉緒と籐摩の様子を眺めています。

お義母さんがやって来て、ひと悶着起こります。

莉緒はお義母さんを非難し、桃子はお義母さんを擁護します。

桃子は場を乱したと思い帰ります。



夜、桃子の自宅に蘭丸がやって来ます。

蘭丸は、おまえと会えなくなる、莉緒が元気なるまで支えてやりたい、落ち着いたら連絡するから待っていてほしいと言います。

桃子は笑顔で蘭丸に待ってるからと送り出します。



桃子は蘭丸と別れた後、もうだめなのかもしれないと号泣します。

続きます。



吉野マリ 桃色ヘヴン! 11巻
(アマゾンのサイトに移動します)



●関連リンク
講談社コミックプラス 桃色ヘヴン!

2023年12月20日水曜日

吉野マリ 桃色ヘヴン! 10巻

西条莉緒(さいじょうりお)は9年という時間が過ぎても伊縫蘭丸(いぬいらんまる)を想い続けていました。

蘭丸にとっても莉緒とのことは忘れることのできない思い出です。

二人の関係を知った椎名桃子(しいなももこ)は気持ちが揺れます。




莉緒は帰国し、家族に蘭丸の近況を訊ねます。

兄は街に出れば簡単に会えると言います。

莉緒は理解できません。街に出てみると芸能事務所からスカウトされます。歩いているとすぐに蘭丸を見つけます。友達に会い蘭丸について訊くと想像できない人物になっていて驚きます。

蘭丸と莉緒が再開します。

蘭丸はいつものように女性に親切にしたらその女性が莉緒だったのでびっくります。

莉緒は蘭丸に彼女がいることがわかります。9年たっても変わらず好きだと再確認します。



桃子は出版社の編集者から新入社員を紹介されます。杉浦と言い、桃子は初々しさに好感を抱きます。

文芸部の親睦会が行われ、OBがやって来ます。

部長石黒の思い人も来るということなので、桃色は楽しみにしていると、やって来たのは杉浦で驚きます。

杉浦は石黒に愛原ジョージと官能小説をバカにします。

石黒は愛原ジョージを尊敬し目標としているのでと杉浦に反論します。

杉浦は石黒の言葉に腹を立てます。

桃色は杉浦に声をかけます。

杉浦は親睦会の会場に愛原ジョージがいるので驚きます。先程の石黒との会話を聞いていたことがわかると開き直ります。

桃色はプロっぽくないと言われ怒りがこみ上げます。



数日後、桃色は出版社に行くと、社内が慌ただしいので、編集者に訊くと、杉浦が作家を怒らせて、今月号穴があく事態になってしまったと説明します。

桃色は叱責されている杉浦のところに行き、協力したい、代わりに私が書くと言います。



桃色はなんとか締め切りに間に合わせることができて、雑誌は無事に発刊します。

桃子のプライドに杉浦の心が動きます。

後日、杉浦は石黒に愛原ジョージをバカにしたことを詫びます。

桃色の担当が杉浦になります。

杉浦は心を入れ替え、やる気がみなぎっています。



桃色は楽しみにしていた蘭丸とのハワイ旅行が蘭丸の仕事で行けなくなります。がっかりして文芸部の部員に南の島へ旅行に行かないかと誘うと柏崎が手を挙げます。

そこにアイドル研究会部長稲葉がやって来ます。

リゾートホテルの宿泊券をプレゼントすると言います。

交通費だけで旅行に行けるので稲葉の誘いを受けます。



桃子はホテルまでの道のりは大変で雲行きが怪しいと感じていると、稲葉は実はリゾートホテルっていうのは自分の実家なのだと明かします。

桃子は稲葉の実家が営むホテルというから、悪い印象を思い描きます。到着すると、目の前に現れたホテルは誰もが知る有名なイナフクホテルだったので驚きます。

稲葉はそのホテルの跡取りなのでした。

稲葉はホテルについて桃子と柏崎にお願いしたいことがあると言います。ホテルを継ぎたくないから母親を説得してほしいと言います。桃子と柏崎を味方にして母親を説得しようとしています。

四人で食事し、話していると桃子と柏崎は稲葉の母のほうが正しいことを言うので稲葉を責めます。

柏崎と稲葉は話し合います。

稲葉は思いが通じそうに感じて告白しようとします。

そこにヘリコプターが飛んできます。

イナフクホテルに緊急着陸するようで、従業員バタバタしています。

桃子は慌ただしいなと感じていると稲葉と柏崎を見つけます。

稲葉は興奮した様子で桃子に2時間まえに急にアポが入ったと説明し、蘭丸が来たと言います。

桃子は心の中で驚きます。

ヘリから蘭丸が降りて来ます。

蘭丸は稲葉と話し、桃子には他人行儀で挨拶します。

蘭丸はひとりで部屋に行くと思わせて、

「なにやってんだよ 早く来いよ」

と桃子に呼び寄せます。

桃子と蘭丸が歩いていく様子を稲葉は、

「しょうがないよなぁ 神のお相手できるのは椎名さんくらいだもんね――」

と言います。すぐに柏崎が、

「違うわよ……… 椎名さん たぶん… きっと 蘭丸の恋人よ…………」

と言います。

一瞬間があって、稲葉は驚いて絶叫します。



部屋に入った桃子と蘭丸は仲直りします。

稲葉は桃子に、

「椎名さん…!! 今までの数々のご無礼… お許しください……! これからは愛をもってご奉仕させていただく所存です――!!」

と泣きながら謝ります。



蘭丸はインタビューで初恋について質問され、莉緒を思い出します。

深夜番組の収録でスタジオに入ると、莉緒を見つけます。

収録を終え蘭丸は莉緒を呼んで話しをします。

莉緒は大学は休学し、芸能活動を頑張るのだと言います。

番組のアシスタントからアクシデントを経て降板させられ、映画の宣伝で来日した海外の俳優の通訳を見事にこなしたことで、一気に評価が上がり、クイズ番組やCMのオファーが増え、ブレイクします。

莉緒の事務所は彼女を売り込むため蘭丸とのエピソード出してきて、蘭丸は記事を読みます。

蘭丸は莉緒と会います。

莉緒は記事について謝ろうとすると、蘭丸は気にするなと言います。

莉緒は芸能の世界に入った理由、自分の気持ちを話します。

桃子はネットで蘭丸と莉緒の関係を知ります。




崇拝する蘭丸の恋人が桃子だとわかったときの稲葉が面白かったです。

続きます。



吉野マリ 桃色ヘヴン! 10巻
(アマゾンのサイトに移動します)



●関連リンク
講談社コミックプラス 桃色ヘヴン!

2023年12月18日月曜日

吉野マリ 桃色ヘヴン! 9巻

伊縫蘭丸(いぬいらんまる)は椎名桃子(しいなももこ)への想いを伝えます。不安な桃子への優しい贈り物だと思います。

アイドル研究会の部長稲葉恭介(いなばきょうすけ)の蘭丸や桃子への態度が面白いです。文芸部の柏崎とどう進展していくのか楽しみです。

蘭丸の幼少期の初恋の後悔が描かれます。どうにもならないのに守ってあげたかった人物が桃子の他にもう一人いました。名前は西条莉緒(さいじょうりお)。莉緒は9年ぶりに日本に戻って来ます。




アイドル研究会では部長稲葉恭介(いなばきょうすけ)が発売された蘭丸の写真集を見て興奮しています。

部員の小田原はファンだった東田アヤカの熱愛が発覚し悲しみのあまり号泣しています。



桃子と蘭丸が週刊誌に撮られてしまい記事になります。

桃子はアイドル研究会の部室に行くと稲葉が資料を整理しています。何の資料なのかと覗いてみると蘭丸の記事を年代別に分けて保存しているのです。

稲葉が新しい記事が入ったと桃子に見せます。

桃子は自分と蘭丸が一緒に写った記事を見て驚きます。

稲葉の記事に関する反応が面白いです。



蘭丸は事務所で説教されています。本気なのはマズイ、特定の人のだけモノなんて価値がないのも同然と言われます。

桃子は蘭丸に連絡します。しかし、つながりません。テレビで記者が蘭丸にコメントを求める映像が流れます。記者の質問に無言を貫く蘭丸を見つめています。

蘭丸はそのまま放置する気でいたのに父親から助言を受け考えが変わります。

ある記者が蘭丸に接触します。蘭丸は無言を貫くつもりでいたのに記者が桃子を悪く言うのが聞こえ取材に応じます。



蘭丸は桃子の家に行きます。康太に約束していたゲームソフトを渡しに来たと言い、桃子にはケーキを買ってきたからお茶を入れてくれと言います。

蘭丸はそっとテレビのチャンネルを合わせます。

桃子はキッチンでお湯を沸かしていると、テレビから蘭丸の独占インタビューという声がして、テレビを見つめます。

蘭丸は黙って桃子の様子を伺っています。

桃子はソファーに座り、テレビで蘭丸が話す内容を聞きます。

蘭丸が桃子の隣に来て、

「なんかさぁ こいつ すっげえかっこよくね? …な?」

と問いかけます。

桃子は泣いています。



アイドル研究会部長稲葉はクリスマスに過ごす彼女を探しています。狙いは同じクラスの田中イズミという高嶺の花的存在の女の子です。

田中イズミは稲葉が蘭丸の知り合いだと知り近づいてきます。そして、蘭丸との飲み会を手配してくれるよう頼みます。

稲葉は返事するものの、蘭丸との飲み会なんてできるわけもなく、いい加減な約束をしてしまい途方に暮れています。

桃子は稲葉から理由を聞き、私が蘭丸に連絡してみましょうかと言います。

稲葉は桃子にできるわけがないと思っていて、期待せずに待ってるよと言います。桃子への稲葉の態度が面白いです。

田中イズミはアイドル研究会の部室にやって来て、稲葉に蘭丸との飲み会の状況を訊きます。

桃子は蘭丸に連絡すると、蘭丸は初めは嫌だと言っていたのに、面白いことを思いついたから行くと言います。桃子にその飲み会に来るように言い、他人のフリごっこをしようと言います。

桃子は他人のフリごっこが何なのかわかりません。しかし、蘭丸が飲み会に行くと言ってくれたので、蘭丸の要求を受け入れます。

桃子は稲葉に蘭丸の了承を得たと言い、蘭丸が人数を増やしてほしいと言うので自分と文芸部の柏崎が参加してもいいかと訊きます。田中イズミは蘭丸が来るなら他は何でもいいようで、桃子と柏崎が来ることを許可します。



飲み会当日。

田中イズミは蘭丸がなかなか来ないのでイライラしています。

遅れて蘭丸が到着します。

田中イズミはすぐに態度を変え、蘭丸の横に座りアピールします。

蘭丸は田中イズミに構うことなく、正面に座る桃子に話しかけます。他人のフリごっこで話しかけます。

桃子は他人のフリごっこ何なのか理解します。

周りは蘭丸は桃子が気に入ったように見えます。

田中イズミは蘭丸が目もくれず、桃子とばかり話すのでまたイライラし始めます。そして柏崎に当たります。

稲葉は柏崎をかばいます。

田中イズミはつまらないと言って帰っていきます。

稲葉は言わなくてもいいことを言ってしまったと反省します。

柏崎は稲葉にかっこよかったと言って帰ります。

稲葉は田中イズミではなく柏崎に狙いを変更します。



蘭丸は桃子の大学の入学祝いに二人で旅行に行きます。

桃子は出発する間際まで原稿に追われていて、さらに二度寝してしまい待ち合わせに遅れてしまいます。

蘭丸は桃子を待つ間、昔を回想します。初恋の女の子西条莉緒(さいじょうりお)との思い出です。蘭丸にとって苦く悔いの残る思い出のようです。

桃子が待ち合わせ場所に到着します。

旅行は何もかもが計画通りに行きません。

列車ではお弁当が売り切れています。

予定していたいちご狩りは台風並みの嵐でハウスが吹っ飛んでしまってできません。

旅館に着くと蘭丸は正体がバレないようにコソコソと顔を伏せます。

旅館の女将は態度がおかしい蘭丸にイヤな予感を感じ注意します。切れ切れに二人の会話を盗み聞きし心中カップルかもしれないと誤解して、桃子と蘭丸を警戒します。

桃子と蘭丸は蘭丸の正体がバレないようにしているだけなのに、女将や仲居が警戒している描写が面白いです。

女将が蘭丸の正体を知り、平謝りして解決します。

計画通りに行かなかった旅行でもふたりで過ごせたというだけで桃子と蘭丸は満足のようです。



イギリスに行っていた西条莉緒が日本に戻ります。

続きます。



吉野マリ 桃色ヘヴン! 9巻
(アマゾンのサイトに移動します)



●関連リンク
講談社コミックプラス 桃色ヘヴン!

2023年12月16日土曜日

吉野マリ 桃色ヘヴン! 8巻

椎名桃子(しいなももこ)と伊縫蘭丸(いぬいらんまる)は高校卒業です。

桃子は大学へ、蘭丸は本格的に芸能活動を行います。

大学に登場する人物はひと癖あって面白いです。




高校の卒業式です。

卒業式だというのに桃子は原稿出来上がらず、締め切りギリギリ、卒業式当日に書き終えます。

卒業式に間に合ったと思ったら、着替えているところで寝落ちしてしまい卒業式には出られませんでした。

教室に行くと西川みどり(にしかわみどり)と神田川美穂(かんだがわみほ)が桃子が来るのを待っていました。二人は桃子の顔を見て、謝恩会で会おうと教室を出て行きます。

二人と入れ違いに蘭丸が桃子の教室に入って来ます。話していると、みどりが戻って来て桃子と蘭丸を目撃します。

桃子はみどりに蘭丸とのことがバレるのは避けていたのにとうとうバレてしまいます。

みどりは桃子と蘭丸の関係に驚き、桃子に説明を求めます。

桃子はこれまでのことをみどりに説明します。



桃子と蘭丸は入院している桃子の母親に会いに行きます。

その後、蘭丸は桃子を父親に紹介します。

桃子は蘭丸の父親に挨拶し少し話をします。帰り際義母にも会います。

謝恩会は嵐のような騒がしさで終わります。



大学の入学式です。

酒田恵(さかためぐみ)という女の子に話しかけられて桃子はサークルについて話します。

桃子はテニスサークルで酷い対応をされて、どこでどう間違ったのか文芸部に勧誘され入部することになります。

文芸部の部長石黒忍(いしぐろしのぶ)が面白いです。

桃子はアイドル研究会というサークルにも勧誘され断れずこちらにも掛け持ちで入部します。

アイドル研究会の部長の稲葉恭介(いなばきょうすけ)は蘭丸の大ファンです。



酒田恵は桃子が思い描く大学生活を送っています。

桃子は理想とはかけ離れています。文芸部では部長の石黒に文章を誉められます。アイドル研究会では活動のため早朝5時に集合することになります。



桃子はアイドル研究会で集合場所に行くと目的はイノセントブルーの特別試写会で舞台挨拶をする蘭丸とヒロインを見ることでした。

舞台に登場した蘭丸は桃子を見つけます。

桃子は睡眠不足と疲労と暑さで気を失ってしまいます。会場の医務室に運ばれ意識が戻ります。

蘭丸と部長稲葉のやりとりに腹を立てる桃子が面白いです。



松尾樹里亜という子役の売れっ子が登場します。

松尾樹里亜は蘭丸が好きだとテレビで発言してします。

桃子が蘭丸の家にいるとき松尾樹里亜が訪ねてきて、蘭丸はこれから仕事があると言うので、桃子が自宅で預かることになります。

桃子と康太と松尾樹里亜の三人のやりとりが面白く、樹里亜の家庭の事情が切ない気持ちになります。

続きます。



吉野マリ 桃色ヘヴン! 8巻
(アマゾンのサイトに移動します)



●関連リンク
講談社コミックプラス 桃色ヘヴン!

2023年12月14日木曜日

吉野マリ 桃色ヘヴン! 7巻

黛真一郎(まゆずみしんいちろう)から椎名桃子(しいなももこ)への求愛が止まりません。黛のちょっと気持ち悪い桃子への情愛が面白かったです。




桃子は伊縫蘭丸(いぬいらんまる)からの電話を待っていたら黛真一郎から電話がかかってきます。食事の誘いです。嬉しくて舞い上がります。

黛はクセの強い人物です。

黛は桃子を口説いているのに、桃子は気づかず、大ファンの黛先生としてしか見ていません。

黛は桃子に初めての感覚を経験します。



蘭丸は黛の作品イノセントブルーの映画の主演に抜擢されます。黛と写真撮影が行われ黛を敵視します。桃子が自分以外の男性に目をキラキラさせているのが気に食わない様子です。



蘭丸は桃子にイノセントブルーの撮影で北海道に行くと言います。

桃子は年末のイベントを一緒に過ごせると思っていたのにすべてぶち壊しになり落胆します。



黛は桃子のことが頭から離れません。自宅に行ってしまいます。桃子に会うと平静を保てないようで困っています。桃子に取材で同行するという理由で一緒に北海道へ行こうかと誘います。

桃子は行くと返事します。

黛は桃子の喜びようを見て満足しています。



北海道にやって来ます。

蘭丸はスタッフと黛に混じって桃子を見つけ驚きます。

桃子は蘭丸を探していると共演の女優と仲良くしているのを見かけ、怒りがこみ上げ悲しくなり泣いてしまいます。

黛は泣いている桃子を見つけ胸に何か異変を感じます。

桃子は蘭丸に会うために北海道に来たのに他の女と仲良くするので、悲しみを通り過ぎて怒りがこみ上げてきて、木に雪玉をぶつけて発散します。

蘭丸がやって来ます。

桃子は蘭丸に来るなと言い雪玉を投げます。

蘭丸は桃子の投げる雪玉をよけもせず近づいていき抱きしめます。

黛は部屋の窓から桃子と蘭丸が二人でいるのを目撃してしまいます。そして、蘭丸から桃子を守らなくてはと決意します。

蘭丸は桃子を部屋に連れて行きます。

いろいろ邪魔する人物がやって来て面白いです。

桃子は怒って部屋を出て行きます。



桃子は黛と食事をして酔っ払ってしまいます。

蘭丸と桃子は本音を言い合って仲直りします。



翌日、黛は蘭丸に桃子は渡さない、僕が守ると宣戦布告します。



蘭丸と康太は高瀬晶(たかせあきら)に送るビデオレターを作ります。

蘭丸は桃子にあれから黛が何か言ってきてないか訊きます。

黛は創作意欲がわいて手が止まりません。

桃子は出版社で打ち合わせを終えると、編集者から黛先生がうちで官能小説を書くことになったと言われます。



桃子宛に黛から小包が届きます。

桃子は開けてみると黛の今回書いた小説で、冒頭を読んで固まります。内容が自分へのラブレターだったからです。

蘭丸が家に来ます。

康太は黛先生のところに行ったと言います。

蘭丸はゲラに目を通すと血相を変え、黛のところへ急ぎます。

桃子は黛と話します。そのあと、黛の助手の女性と話していると蘭丸がすごい勢いで家に入って来ます。

蘭丸と黛の会話を桃子は隠れて聞きます。

桃子と蘭丸は互いの思いを確認し合います。

続きます。



吉野マリ 桃色ヘヴン! 7巻
(アマゾンのサイトに移動します)



●関連リンク
講談社コミックプラス 桃色ヘヴン!

2023年12月12日火曜日

吉野マリ 桃色ヘヴン! 6巻

椎名桃子(しいなももこ)が愛原ジョージのゴーストライターだということがバレて学校でもバレてしまいます。大ファンの作家に好かれてしまいます。伊縫蘭丸(いぬいらんまる)は心配が絶えません。




桃色は書いた作品が映画化すると編集者から言われます。父の作品ではなく、自分の作品が映像化されたことが嬉しいようです。



週刊ラッキーという週刊誌の記者根岸ちえみは愛原ジョージについて調べようとしています。

根岸は桃子を見て何かありそうだと周囲を嗅ぎ回ります。



桃子は蘭丸に週刊誌の記者が家の前で張り込んでいると連絡します。

蘭丸はその記者を追っ払ってやると言い、姫宮に会いに行き愛原ジョージを名乗って欲しいと頼みます。

根岸はさらに調べ、愛原ジョージ本人はもういなくて、代わりに誰かが書いていることを確信します。愛原ジョージ側から連絡があり、会うことになります。



根岸をうまく騙し通せそうだったのに、編集者の失言ですべて台無しになってしまいます。



桃子は学校へ行くと、神田川美穂から週刊誌の記事を見せられます。

記者に愛原ジョージだとバレていました。愛原ジョージのゴーストライターとして小説を書いているのは現役女子高生だったという記事です。

根岸は桃子を学校の外で待ち伏せていて、桃子は無視します。



編集者は桃子に自分の失敗を詫びます。

桃子は蘭丸に電話します。

蘭丸は堂々としていろ、間違っているとは思わないと、桃子が必要な言葉を伝えます。



桃子と康太が母の病院に行くと、根岸が病室に押しかけ母に取材しているところを目撃します。

母は根岸に好きなようにどうぞと言います。

根岸は期待していたものとは違ったので、もう記事は書かないと言い、帰っていきます。



これで落ち着きを取り戻すかと思えたのに、桃子は教師に官能小説をバカにされ、本をゴミ箱に捨てられ、自分が愛原ジョージだと名乗り出ます。

生徒は騒然とします。

桃子は校長室に呼び出されます。事実だと認め処分を待ちます。

蘭丸は仕事から戻り、桃子を迎えに学校へ行くと、愛原ジョージの話題で騒がしくなっているので急いで桃子を探します。

校長室に桃子のクラスメイトの女子生徒が入ってきて桃子を擁護します。

校長は桃子を処分すると、他の生徒全員を処分しないといけなくなると言い、今回はおとがめ無しとすると言います。



桃子は愛原ジョージだとバレてしまったので、男子生徒からからかわれます。



蘭丸は桃子を自宅に招きます。父親が倒れたと連絡が入ります。

蘭丸は病院に行き、桃子は部屋で待ちます。



戻った蘭丸は気持ちが沈んでいて、桃子に帰るように言います。

桃子は帰ろうとします。だけど、戻ってきて蘭丸を抱きしめ、

「あたしが 蘭丸のことを 守ってあげる」

と言います。

蘭丸は気持ちが少し楽になります。

桃子と蘭丸は体を重ねます。



桃子は書き上げた作品を編集者に見せ、感想を待ちます。素晴らしい出来だとほめられます。

桃子は大ファンの黛真一郎先生に出会います。

黛は話題の愛原ジョージに会えて驚いています。

続きます。




吉野マリ 桃色ヘヴン! 6巻
(アマゾンのサイトに移動します)



●関連リンク
講談社コミックプラス 桃色ヘヴン!

2023年12月10日日曜日

吉野マリ 桃色ヘヴン! 5巻

とうとう椎名桃子(しいなももこ)と伊縫蘭丸(いぬいらんまる)二人の関係に終わりがやって来ました。と言っても別れではなく、御主人様と奴隷の関係が終わり新たな関係の始まりです。




桃子は出版社で編集者と打ち合わせをしています。

隣りのテーブルに座った男性が蘭丸の知り合いで、話すと写真家だとわかり、作品を見せてもらいます。

男性は不破といい、彼も籐摩同様蘭丸の過去を知る人物です。

不破は桃子に蘭丸と出会ったきっかけを話します。

桃子は帰宅し、蘭丸に不破から聞いた話をします。

蘭丸の携帯が鳴ります。不破からで鍋パーティーをするからどうかという誘いです。

蘭丸は桃子に行くかと訊きます。

桃子は蘭丸の話の続きを聞きたいので行きたいと言います。


土曜日、桃子は一番に不破の自宅にやって来ます。

桃子はテーブルに愛原ジョージの作品が置いてあって驚きます。

不破は桃子が相原ジョージだとわかり、どういう事情なのかはわからないと前置きして、才能を発揮できるなんて幸せなことなのだから自信を持っていいんじゃないかと言います。そして、蘭丸の話の続きをします。

桃子は蘭丸がモデルになったのも不破がきっかけだったと知ります。

蘭丸がやって来て不破の仲間も到着し、鍋パーティーはにぎやかで楽しい時間となります。

不破は帰り際桃子に蘭丸にとって特別なようだからと一枚の写真を渡します。写真は数年前の蘭丸です。



なんとか原稿を仕上げ学校に行くと、直しを依頼され、その場で文章を書いてメールで出版社に送信します。

送ったのに、編集者から何度も催促のメールと着信があるのに気がつきます。

送ったはずなのになとメールを確信すると、編集者ではなく籐摩に送ってしまっていました。汗が止まりません。

籐摩が桃子の教室にやって来ます。

桃子は言い訳が思いつかず破れかぶれでとんでもないことを言います。

籐摩は冷静に誰にも言わないから、愛原先生と言います。

桃子は籐摩が自分が愛原ジョージだと知っているのは蘭丸が話したんだと考え怒りを爆発させます。

お昼、弁当を届ける屋上で桃子は蘭丸と言い合いになります。

蘭丸も怒ります。

桃子は籐摩と話します。


翌日、桃子は学校に行くと、神田川美穂から蘭丸が早朝のドラマのロケで大けがをしたようだと言われます。

桃子は籐摩のところへ行きます。

桃子がかなり取り乱していたので籐摩は落ち着くよう言い、事務所に連絡してみたら病院に運ばれたと説明します。

桃子は籐摩から聞いた病院に急ぎます。病室に着くと蘭丸は小指の骨折だけだとわかり、ほっとして泣き出します。蘭丸が無事だとわかったところで好きだと気がつきます。


蘭丸が学校に来て屋上で桃子と籐摩の三人で話します。

桃子は蘭丸に謝ります。籐摩から一緒に帰ろうと誘われます。


蘭丸は籐摩から言われたことを考えます。そして、桃子に弁当を作るのあと一回で終わりにしよう、あしたで最後と言います。

桃子はなんでと訊きます。

蘭丸は奴隷契約終了ってことだよと言います。

桃子は終わりと言われ、動揺しています。


最後の弁当作りです。

桃子は蘭丸に弁当を渡します。そして、終わりにしたくないと泣きます。

蘭丸は終わりにしたくないからだと言います。

桃子は蘭丸の意図がわかりません。

蘭丸はずっとおまえと一緒にいたいって思ってるしそばにいてほしいって思うのはおまえだけなんだよ、と桃子が間違えようのないことを言います。

桃子はあたたかい気持ちに満ちあふれます。

続きます。



吉野マリ 桃色ヘヴン! 5巻
(アマゾンのサイトに移動します)



●関連リンク
講談社コミックプラス 桃色ヘヴン!

2023年12月8日金曜日

吉野マリ 桃色ヘヴン! 4巻

椎名桃子(しいなももこ)と伊縫蘭丸(いぬいらんまる)は奴隷と御主人様の関係ではなくなってきています。

蘭丸は桃子の言うことにきちんと耳を傾けるようになってきています。

いい関係がこのまま続くのかな。それとも二人の間に障害ができてしまうのか続きが楽しみです。




康太(こうた)が姉の椎名桃子(しいなももこ)に伊縫蘭丸(いぬいらんまる)の誕生日をうちでお祝いしようと言います。招待状まで作って張りきっています。

翌日、桃子は蘭丸に招待状を手渡します。

蘭丸は嫌そうな表情で、

「オレ、 自分の誕生日 キライなんだよ。」

と言います。

理由は教えてもらえず、桃子は蘭丸に何かあったのかと心配します。

蘭丸は誕生日を記憶を思い返します。母親との最後の記憶が自分の誕生日だったこともありキライになったのでした。

蘭丸は桃子と康太に会いに家に行きます。

いつもふざけてばかりなのに今日の蘭丸は今まで見たこともない表情をするので桃子は簡単には踏み込めず解決しないと思うのでした。



文化祭の出し物について話し合い、蘭丸のクラスはお化け屋敷に、桃子のクラスはメイドカフェに決まります。

桃子は蘭丸にメイドカフェに決まったと言うと、蘭丸は誰も指名しないから心配するなとバカにします。

桃子は腹を立てます。

蘭丸は何人指名が取れるかカケをしようと言います。

桃子は勢いで勝負を受けます。

桃子はやる気がみなぎっています。

文化祭当日、桃子は大活躍します。

蘭丸は桃子に圧倒されてしまいます。

勝負は桃子が勝利し、蘭丸は一日桃子の奴隷として命令に従います。



クリスマスです。

蘭丸はキスをする権利をオークションにかけるテレビ番組に出演します。

権利は100万円で落札されます。

数日後、蘭丸のスキャンダルがメディアに流れてしまいます。

マスコミに囲まれ蘭丸は悪態をつきます。

その映像をテレビで見た桃子は蘭丸に泣きながらひどいといいます。

蘭丸は桃子に言われて反省し、キスをする権利を100万円で落札した女性に会いに行き謝罪します。

女性は落胆していました。しかし、蘭丸が会いに来てくれて感激します。

蘭丸は桃子と康太にクリスマスプレゼントを贈ります。



桃子は母に着物を着せてもらったので蘭丸に連絡し初詣に行かないかと誘います。

蘭丸は撮影が押していて時間の余裕がないと断ります。

桃子はがっかりします。

蘭丸は桃子の誘いだから何とかしたくて、桃子をテレビ局に呼びます。

テレビ局内の出来事が面白いです。

桃子と蘭丸は初詣に行きます。

蘭丸は桃子の求めることは聞いてあげたいと思っているようです。

続きます。



吉野マリ 桃色ヘヴン! 4巻
(アマゾンのサイトに移動します)



●関連リンク
講談社コミックプラス 桃色ヘヴン!

2023年12月6日水曜日

吉野マリ 桃色ヘヴン! 3巻

椎名桃子(しいなももこ)は出版社で編集者と打ち合わせをしていると社内が騒がしいのでなにかあったのかと訊くと、伊縫蘭丸(いぬいらんまる)と姫宮(ひめみや)先生が対談していると言われます。そこで姫宮が桃子の父の愛人だと知ります。

夜、桃子は蘭丸に編集者から姫宮が父の愛人だった聞かされたので姫宮と対談してみてどういう感じの人だったか訊きます。

蘭丸は見た目の話しかしません。

桃子は父の気持ちをどうしても知りたくて姫宮の自宅を訪れます。

桃子は姫宮に父の日記を見せて欲しいと頼みます。しかし、断らえれてしまいます。

姫宮は次の掲載号のアンケートで自分より上位を取ったら日記を見せてあげると勝負をもちかけます。

雑誌発売日。

桃子は編集者からアンケートの結果を聞かされます。

結果は2位。1位は姫宮でした。

勝負に負けた桃子はがっかりします。

蘭丸は姫宮の自宅に行きます。

話しをして姫宮は蘭丸に愛原ジョージの日記を渡します。

日記を読んだ桃子は自分のことが書かれたあり、どうしようもない思いがこみ上げ、蘭丸の胸の中で声を出して泣きます。



桃子は同性の設定の作品に取り組みます。いまいち進みが悪く苦戦しています。

登校すると下駄箱にラブレターを見つけます。蘭丸にラブレターを自慢します。書いてある場所に行くとやって来たのは同じクラスの神田川美穂(かんだがわみほ)という女の子です。

桃子は美穂に好きですと告白され呆然とします。

帰宅すると蘭丸がソファーで桃子の帰りを待っていました。

蘭丸はラブレターの結果を知りたいみたいです。

桃子は相手は女の子だと本当のことを言えないので誤魔化そうとします。インターホンが鳴り出てみると美穂が立っています。

蘭丸はラブレターの相手が女の子だとわかり、安心したのかいつもの軽い感じに戻ります。

翌日から美穂の桃子への接触が多くなります。

桃子は美穂が何かを抱えていると察して、蘭丸に彼女とデートしてくれるよう頼みます。

蘭丸は美穂の悩みを解決してあげます。



苦手なテーマに取り組み蘭丸が助けてよい作品が仕上がります。



桃子は取材で夜の店でバイト体験します。蘭丸には内緒にしています。

蘭丸は康太に桃子がどうしているか訊くと、バイトしているというのでバイト先を探ろうとします。

桃子は蘭丸をうまく撒いて、バレずに済んだと思っていたのにバイトしている店に蘭丸が来店します。

隠れながら桃子は蘭丸の本音を少し聞くことができます。

続きます。



吉野マリ 桃色ヘヴン! 3巻
(アマゾンのサイトに移動します)



●関連リンク
講談社コミックプラス 桃色ヘヴン!

2023年12月4日月曜日

吉野マリ 桃色ヘヴン! 2巻

椎名桃子(しいなももこ)はサインを入れた本を学校帰りに出版社に届けるため鞄に入れて登校します。お昼の弁当を届けに屋上に行くと伊縫蘭丸(いぬいらんまる)ではなく知らない男子が待っていました。

彼は香月籐摩(かづきとうま)と名乗り、蘭丸に椎名さんから弁当を預かるよう頼まれたと言います。

桃子と藤間はそのままお昼を一緒に食べます。

籐摩は蘭丸を幼い時から知っていて、桃子は籐摩から蘭丸の過去を聞きます。

話していると、持ち物検査を行うと校内放送が流れます。

桃子は鞄にサイン本を入れていたことを思い出します。隠すため籐摩に手伝いを頼みます。しかし、頑張った甲斐なく持ち物検査に引っ掛かり生徒指導室に呼び出されます。

先生にサイン本を指摘され、桃子は言い訳が思いつかずどうしようか困っています。

蘭丸が生徒指導室に入って来て桃子の危機を救います。

籐摩は桃子が愛原ジョージであると気がつきます。



康太は誕生日会を開きます。

クラスの友達を呼びます。

当日、いまいち盛り上がりに欠ける所で蘭丸がやって来ます。

康太はクラスの高瀬さん特別な思いを抱いています。

康太と高瀬さんの様子を見ていた蘭丸は康太に助言します。

桃子は男親がいないから康太の小さな変化に気づきにくくて、蘭丸がいてくれてよかった感謝を伝えます。

蘭丸は恥ずかしいからなのか茶化してなんでもないことのようにしてしまいます。



バレンタインの季節です。

桃子は籐摩にチョコレートを贈ります。

見ていた蘭丸は心がざわっとしているようです。

籐摩は唐突に愛原ジョージと口にします。そして、桃子とどういう関係なのか訊ねます。蘭丸がご主人様と奴隷というと籐摩は怒ります。

桃子は蘭丸に手編みのマフラーを渡します。

蘭丸は何を贈られるよりうれしそうです。



桃子は楽しみにしていた修学旅行が原稿の書き直しのため行けなくなり、落ち込んでいます。

編集者から次の特集が温泉地が舞台なのでよろしければ取材旅行で温泉1泊に行ってみませんかと提案されます。

蘭丸は康太から桃子が取材旅行に行ったと聞き桃子を追いかけます。

旅館でのドタバタが面白いです。

蘭丸は桃子に夢中です。

続きます。



吉野マリ 桃色ヘヴン! 2巻
(アマゾンのサイトに移動します)



●関連リンク
講談社コミックプラス 桃色ヘヴン!

2023年12月2日土曜日

吉野マリ 桃色ヘヴン! 1巻

椎名桃子(しいなももこ)は高校生で官能小説家です。

伊縫蘭丸(いぬいらんまる)は高校生で伊縫財閥の跡取りで人気モデルです。

二人の恋物語です。


椎名桃子は高校生なのにプロの作家です。父は愛原ジョージというペンネームで官能の世界で有名な作家でした。その父が数年前に亡くなり、担当の編集者から父の書きかけの原稿を仕上げて欲しいと依頼されたのがきっかけで父の作品を仕上げてみます。作品に反響があり、その後も愛原ジョージのゴーストライターとして作品を書き続け現在に至ります。締め切りギリギリの時は徹夜することもあり、翌日学校では睡眠不足であくびばかりしています。


伊縫蘭丸は人気モデルなので学校の女子生徒から注目されています。美しい容姿で生徒や教師を口説いたり、求めたりする悪い噂があります。




二人が出会ったのは視聴覚室です。

桃子はあまりの眠気に誰もいない視聴覚室で少し仮眠を取ろうとします。少しだけと思っていたのに、しっかり眠ってしまいます。人の声がした気がして目を覚まします。熟睡していたことに気づき時間を見ると5時前、6時間目の授業はとっくに終わっていました。あたふたしていると声が聞こえます。

蘭丸と英語の教師が誰もいないと思って視聴覚室に入って来てイチャついていました。

桃子は隠れて様子を伺っているとメールの着信音が鳴ります。

人がいることがわかり、英語の教師はさっと視聴覚室を出て行き、蘭丸は隠れている桃子に近づきます。邪魔が入ったのでかなり怒っています。

桃子は必死に視聴覚室から逃げ出します。

蘭丸は桃子が落としていった生徒手帳を見つけ名前を知ります。



桃子は担当編集者と打ち合わせをしています。

編集者は次の短編の設定について訊ねます。

困った桃子は視聴覚室で見た蘭丸と英語の教師のことを思い出し、アイドルをやっている男子生徒と英語の女教師の設定を話し、それで短編を仕上げます。



短編が雑誌に掲載されると、なぜか学校でアイドルをやっている男子生徒が蘭丸にそっくりだと話題になってしまいます。

桃子は高校生は官能小説は読まないだろうと思っていたので焦ります。



蘭丸の友人籐摩(とうま)は学校で話題になっている愛原ジョージの短編を蘭丸に見せます。

蘭丸は短編を掲載している雑誌の出版社の人に愛原ジョージについて訊ね、生徒手帳に書かれていた住所で桃子に家に行きます。出版社の者だと偽り家に入り、桃子の部屋に入ります。

ちょうど桃子は執筆中で、蘭丸の予想は的中します。

蘭丸は桃子に全部バラしてやると言います。

桃子はなんでもいうことを聞くから誰にも言わないでと頼みます。

蘭丸は勝手にネタにされてひどく怒っていて、たかが、と桃子の作品をバカにします。

桃子はちゃんと読みもしないでいいかげんなことを言うなと怒ります。

蘭丸は逆ギレした桃子に呆れて部屋を出て行きます。

部屋の外で桃子の弟康太(こうた)は姉と蘭丸の会話を聞いていて蘭丸に怒ります。

蘭丸は康太の話で桃子の事情を理解します。



桃子は原稿を書き上げ、これで最後なのだと今後について考えます。携帯に知らない番号の着信が入ります。出てみると蘭丸の番号でした。

蘭丸は卵焼きの入った弁当を作って学校に持って来いと言います。

桃子は弁当を作り、蘭丸の待っている学校の屋上に行きます。

蘭丸は弁当を食べながら、バラすのはやめとくことにしたと言います。その代わりオレの奴隷になれと条件を出します。

桃子は奴隷と言う言葉に想像が膨らみます。

桃子が迷っていると、蘭丸は桃子の作品を取り出し大きな声を出して読み始めます。桃子があわてて止めようとすると、バラされるか奴隷になるかどっちにするか迫ります。

桃子は泣きながら奴隷になると約束します。

蘭丸は官能小説に偏見あったけどちゃんと読むとおもしろい愛があると誉めます。そして、大黒柱として家族を支えていることを労います。蘭丸は桃子に興味を持っているようです。

桃子は愛原ジョージとして小説を書き続けらえることに安心します。



桃子は家でテレビをつけるとトーク番組に蘭丸が出演しているので見ています。

蘭丸はハマっているものとかあるかという問いに小説を読んでいると本を紹介します。もちろん愛原ジョージの作品です。

テレビで蘭丸が紹介したことで売り上げが伸びます。




蘭丸は家族と関係がうまくいっていないようです。家族の温もりを欲しているからなのか、家族のために頑張る桃子のことが気になり、何かと手助けをします。康太が体調を崩した時には寝不足の桃子に付き添います。入院している桃子の母のために口添えしてあげます。桃子が取材で合コンに参加することになり酔ってしまいお持ち帰りされそうになるところを助けます。蘭丸のふとした時に見せる寂しい表情だったり、暗い話になりそうなとき冗談を言って話題を変えたりするところがどういう人物なのかと気になります。桃子のことを奴隷と言いつつ蘭丸の方が桃子を必要としているように見えて今後の展開が楽しみです。

桃子も蘭丸の時折見せる優しさに惹かれていきます。

続きます。






吉野マリ 桃色ヘヴン! 1巻
(アマゾンのサイトに移動します)



●関連リンク
講談社コミックプラス 桃色ヘヴン!