五代裕作が、
「あなたを諦めます」
といったときの音無響子の悲しい表情から涙を流すまでのコマがグッときます。
再び八神いぶきの登場で響子さんは五代さんについて、触れられたくないところを次々と指摘されてしまいます。恐るべき高校生です。
高橋留美子 めぞん一刻 11巻
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五代裕作が、
「あなたを諦めます」
といったときの音無響子の悲しい表情から涙を流すまでのコマがグッときます。
再び八神いぶきの登場で響子さんは五代さんについて、触れられたくないところを次々と指摘されてしまいます。恐るべき高校生です。
全力で向かってくる八神いぶきに五代裕作はたじたじです。
だけど、一応の決着はつきます。
変わって、三鷹さんが少し焦り始めて音無響子にプロポーズをします。理由は見合いをさせられて、会うだけだと思っていたのに相手が話を進め始めたからです。
響子さんは迷います。五代さんに相談したいけど、またまた二人はすれ違ってしまいます。なかなか上手くいかないな。もどかしいです。
朱美さんは肝心なときに的確なこといいます。いつものふざけているので突然の発するまじめな言葉が非常に重みを感じます。
五代裕作の教育実習が始まり、どういうわけか音無響子の卒業した高校へ行くことになりました。
その教育実習先で学生だった響子さんが、惣一郎さんに猛烈にアプローチしたときのように、学生の一人が五代さんに熱烈アプローチを送ります。
その学生の名前は八神いぶき。
響子さんがおろおろするくらい積極的に五代さんに迫ります。
初めは余裕だった響子さんも少し焦りを感じるようになり、八神と同じ目線で言い合ったりします。
響子さんはもう五代さんが好きだとい気持ちを隠さないようになってきました。
音無響子は生きていることで過去を少しずつ忘れてしまいそうになる自分と、ゆっくりだけど向き合えるようになってきました。
新しく二階堂望が入居します。四谷さんと二階堂くんのバトルが面白いです。
五代裕作と響子さんの二人は互いに向いている方向は同じなのに、相手より先に素直に気持ちを伝えるのがくやしい響子さんと、自分のことをどう思っているのか全く読めない五代くんの微妙なやりとりが楽しいです。
おばあちゃんが帰郷します。一刻館の住人みんなで見送りにいきますが、おもわぬ足止めを食らってホームで宴会。
一の瀬さんの旦那さんが静かに登場します。運動会の父兄参加の件では四谷さんいい仕事します。動機は不純だけど、賑やかだけどいい人ばかりです。
音無響子と五代裕作が初めて口喧嘩します。
意地っ張りなところもあるけどきちんと反省するところがいいです。
二人の距離がグッと近づきつつあるところに白い歯を輝かせながらやってくる三鷹瞬のタイミングが最高です。
響子さんが怒ったときに見せる笑顔ほど怖いものはありません。
五代裕作のおばあちゃんが一刻館にやってきます。
掌に乗りそうなおばあちゃんはとてもパワフルで、孫の五代裕作の性格を熟知しています。
プールで音無響子の五代さんに対する嫉妬、それを焚きつける一の瀬さんと朱美さんが面白すぎます。
ばあちゃんがセッティングしたデート、番外編も面白かったです。
五代裕作の妄想、一の瀬さんの巧みな揺さぶりが面白いです。
朱美さんきっかけで展開するキスはいいシーンでした。
みんなでコスプレをして騒いでいるところに一の瀬さんのところの賢太郎くんが帰ってきて、皆の姿を見たときの落胆ぶりがおかしかったです。
音無響子のお父さんがいいキャラクターです。
崩れかけた三角関係が無事復活してめでたしめでたしです。
響子さんは五代裕作より年上なので、五代さんに対しておねえさんっぽく振舞おうしている割に幼かったりするところがかわいらしいです。
音無響子と五代裕作二人きりのドキドキの大晦日。五代くんの奥手が結果的に良い方向になります。
スケートで張り合う五代さんと三鷹さん。面白いコンビです。
響子という名の猫。最後が微笑ましいです。
親と話すときの地の響子さんは人間味があって好感がもてます。ちょっとお行儀が悪い一コマもあるのはご愛嬌。響子さんはこの時点で五代くんと三鷹さんのどちらにかたむいているんだろう。
音無響子の勘違いやジェラシー、五代裕作の優柔不断さや思い込みの激しさ、つかず離れずの二人の距離感が面白いです。
一の瀬さん、四谷さん、明美さん、一刻館の住人に愛着がわきます。
一刻館というアパートに住む住人と管理人が繰り広げる青春ラブコメディです。
「疲れた」
と言い残して辞めた管理人に代わり、音無響子(おとなしきょうこ)が一刻館のアパートに管理人としてやってくるところから始まります。
前の管理人が疲れるほどやかましい住人たち、1号室の一の瀬さん、4号室の四谷さん、5号室の五代裕作、6号室の六本木朱美は、毎晩宴会をひらいて大騒ぎしています。
それに耐えられなくなったのは5号室の五代裕作でした。住人に一刻館を出て行くと宣言します。そのやりとりの最中、新しい管理人である音無響子が一刻館に挨拶に訪れます。
出ていくと決心した五代くんは音無響子の容姿に一目惚れし、あっさりと出て行くことをやめてしまいます。
初めはドタバタコメディで音無響子も住人とも冷ややかな態度で距離を置いています。
次第に妄想癖のある五代さん、のぞきが趣味の四谷さん、噂好きの一の瀬さん、五代君をからかうのが好きな朱美さんに慣れていって響子さんは一刻館での生活に馴染んでいきます。
物理的におかしい五代のおばあちゃんや五代の恋のライバルで歯がキラリと輝く爽やか三鷹さんが登場して面白くなっていきます。
酔っぱらって帰ってきた五代くんが一刻館の前で、
「私こと五代裕作 響子さんが好きでありまーす。響子さん好きじゃあああ」
と叫ぶところが面白かったです。
携帯もパソコンもない時代でコミュニケーションをとる手段が現在とは違います。気持ちのすれ違いがもどかしく、不甲斐ない五代くんに少しずつ想いがつのっていく響子さんが面白い作品です。