中学3年生のひなたは自分の進路の事で悩んでいた。
やりたい事は分かっているのに手を出してはいけない気がして…
そんな彼女を暖かく見守るひなたの家族と零。
一方、名人戦では宗谷名人の幼い頃からのライバル土橋九段が宗谷と激闘を繰り広げていた。
いまだ宗谷に及ばない土橋を懸命に支える彼の家族…。
本当に大事な人って誰ですか?
この命題を問いかけます。
様々な人間が、何かを取り戻していく優しい物語です。
川本ひなた(ヒナ)やまほちゃんをいじめていた高樹と学年主任の国分先生の話し合いは続いています。
国分先生の言葉に何か気づきがあればいいけれど、どうなっていくのでしょうか。
ヒナは進路について迷っています。息抜きもかねて零は、週末に学校で行う将科部の夏の自由研究の集大成のイベントに誘います。
ヒナだけじゃなくあかりとモモも一緒に零の学校の校庭に行くと、大きな装置で流しそうめんを行おうとしていました。
零は林田先生に3姉妹を紹介します。
林田先生はヒナのことは零から相談を受けていたので、実際に会ってみて、零が必死で守ってあげたいと思う気持ちが何なのかを知ります。あとは零の気持ちだけです。零は気づくのかな。
あかりが登場すると林田先生の表情は一変します。
一目惚れ? なのでしょうか。
流しそうめんは参加した全員が楽しんでいました。
笑っている零を見てあかりとヒナは零の高校を受験しようと決意します。
零の通う駒橋高校は偏差値が高く、ヒナが零に、
「橋校に行きたい」
というと、次の日には零は「学習プラン」を作成し、ヒナの勉強をサポートするようになります。
受験が近づいたある日、言わなくてもいいことを言って零は悔やみます。
受験直前にはヒナは風邪をひいてしまいます。
不安いっぱいで受験の日をむかえ、ダメだったのか、と思わせたけれど、無事合格します。
影で一番喜んだのは林田先生です。先生はあかりともう一度会えるのかな。
新たな棋士が登場します。
滑川臨也(なめりかわいざや)七段。棋界一番の疎まれ者です。
悪い人ではないのに、風貌から相手に苦手意識を植えつけ、自分のピンチのときに目の前にあらわれてそのまま飲み込まれてしまうので、疫病神と呼ばれてしまいます。なんかかわいそうな棋士です。本人はいたって将棋を楽しんでいるようですが。
土橋ケンジ九段。
真面目で誰よりも努力しているのに、なかなか結果に結びついていかない棋士です。宗谷名人という大きな壁が隠れてしまいがちです。
徹底的にあらゆる場面を想定し、深く潜った研究。宗谷名人をロボットと書いたけれど、土橋こそが将棋ロボットです。いつも決まった行動をとります。
宗谷の気づかい。
局面で会話する宗谷と土橋。
見守るしかない両親の思い。2人にしか分からない局面のドラマが面白かったです。
藤本棋竜の感想がよかったです。
続きます。
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