●Pの悲劇
ペット禁止の団地で日和見的な立場でペット摘発を見ていた羽賀さん宅に、旦那が1週間という条件で取引先から珍しいペット預り、団地自治会のペット禁止派にバレずにやり過ごすことができるのかという話です。
禁止されているのにペットを飼う入居者と、何が何でもペットを飼うことを反対する反対派の入居者。
狭い住まいでストレスを溜めて過ごすことになるペットの気持ちを思い、ペットを飼うことを禁止する反対派の先頭に立つ筧さんの気持ちがわかる羽賀さん。
最終日に筧さんにバレてしまうのが面白いです。ペンギンなのに毛糸のマフラーや着ぐるみを着せられている姿も面白かったです。羽賀さんのお宅でペンギンを預かっていたことを筧さんが知っていたらどうなっていただろう。ペット反対派だけど、きっと好きなそぶりも見せずバレないように可愛がっていたかもしれないなと思いました。
●浪漫の商人
資金的にこれ以上はやっていけないと、結婚式場を閉館することを決める縁。 縁の気持ちを揺れを察してあまり口には出さないが、先代にお世話になったという男性の結婚式を通して、人と人の関係の大切を気づかせ、もう一度結婚式場の運営を頑張ってみようという気にさせる従業員が一刻館の住人と重なりました。
●ポイの家
最初に遠慮して言わなかったためにいらぬ苦労をしてしまう話。
広岡家の家族のコンビネーションが素晴らしく、律子さんの頑張りが涙ぐましいです。
●鉢の中
噂話や外見の印象や人付き合いの悪さから想像が悪いほうへ悪いほうへ向かってしまうが、全て誤解だったという話。 他人の不幸はわかるもんじゃない。利根川さんの精一杯の笑顔には主人公の一言は自分の言葉が通じる人が近くにいたという安堵の笑顔に感じました。
●百年の恋
ギリギリのところで生還したお婆ちゃん星野りさ(90)。戻ってきたら超能力がつかえるようになっていました。
お年寄りならではの記憶の差し替えといくつになってもドキドキする気持ちが面白いです。
●Lサイズの幸福
長年の夢が叶いそうなところまで来ているのに寸前で妨害されます。突然華子の目の前に現れたのは座敷童。不幸を告げるの兆しなのか…。
華子、旦那、お義母さん。登場する人物がとってもいいキャラです。
なんとか実現したい。そればかり考えるあまり、大事なことを見落していることをおしえてあげようとしている座敷童と、お義母さんとのギクシャクする様子、感情の豊かな華子さんが面白いです。
高橋留美子 Pの悲劇 高橋留美子劇場1
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