2018年1月10日水曜日

あきづき空太 赤髪の白雪姫 14巻

ドキドキ、ハラハラ、というような展開ではなく、白雪とリュウとオビのリリアスでの生活が描かれています。
白雪とゼンにつながりがあることで、オリンマリスの研究が進展しそうな気配を見せています。



●61
白雪とリュウはオビがリリアスにいることに驚いています。そして、オビから主の命によりリリアスにいることになったと言われてさらに驚きます。
白雪はオビがどれくらいリリアスに滞在するのか聞きます。
オビはそこは後日話すと曖昧にし、同行するから白雪とリュウに仕事に向かおうと言います。

早速、白雪とリュウは忙しくなります。
オビは白雪にいろんなところに顔を通しておかないといけないから、薬学の館を出たり入ったりすると言い、出かけます。
白雪はオビがいつまでリリアスにいられるのか気になっています。しかし、オビが話してくれるまで待っていようと思います。

オビが戻ってくると、白雪はこのあたりで流行る風邪の薬を調合する練習をしています。
薬の調合はちょっとしたコツが必要です。
リリアスではこの薬の調合は必須で白雪はまだうまく調合できていません。
鈴は晩飯にしようと言い、一時休憩となります。

天幕街に向かおうとすると、シダンから白雪とリュウがリリアスに来たことを聞いたキリトがやって来ます。キリトも一緒に晩ご飯を食べることになります。
キリトは会わない間にずいぶん背が伸びていて、白雪とオビはキリトの成長ぶりにびっくりしています。
リュウは静かにキリトの成長に驚いています。
オビは鈴にリリアスの薬室の仕事についてたずねます。
鈴は薬室は白雪とリュウの二人に任せる事になっていると言います。
白雪は、「二人」という言葉に引っかかります。仲間がいないことに寂しさを感じているようです。
白雪の様子をオビは見ています。

食事を終え、オビは白雪とリュウにこの先のことについて聞きます。
オビはリュウがウィラント城の薬室に行くことを知ります。白雪はどうなるの? と聞きます。
白雪はまだ何も決まっていないと言います。二年後、どうなっているのだろうとオビの顔を見ます。
オビは自分を見る白雪の表情を不思議そうに見返しています。

翌日、白雪は仕事を終えた後、また風邪に効くライエの薬の調合の特訓をします。
リュウは自分が研究に没頭できるように白雪が身の回りを片付け整理してくれていることに気がつき、白雪の薬の調合の特訓につき合います。

白雪は調合がうまくいきません。
オビが戻ってきます。うまく調合できない白雪に助言します。
オビはリュウが調合するところを見ていて、白雪との違いを2つ3つ指摘します。
白雪はライエの薬の調合に成功します。
夜が明けようとしています。
オビは白雪に少し話そうと言います。


●62
オビは白雪に朝日が綺麗に見えるところがあるから、そこまで行こうと言います。
もうすぐ日の出だから急ごうと走り出します。
走りながらオビは白雪に、
「主の命でお嬢さんの側役になったんだよ」
と打ち明けます。そして、
「お嬢さんとリュウ坊がリリアスにいる間は俺もいるんで」
と白雪が、オビはいつまで? といった問いに答えます。

オビと白雪は目的の場所に到着します。
オビはゼンの話したことを言い、自分が白雪の側役になっていいかとたずねます。
白雪は、
「よろしくお願いします オビ」
と言います。
オビは決めたからには直属騎士として、白雪の側役としてやり方を身に付けないとと言います。
それを聞いた白雪は、指針が決まれば今の歩き方が変わる、と考え自らの進むべき道を決めます。
白雪はこのリリアスの地でウィラント城を目指して動くとオビに決意を表明します。

白雪とオビはリュウに、共にウィラント城を目指すと言います。
リュウは、
「おれもそれがいい 頑張ろう」
と言います。
オビは白雪にゼンとはさらに離れてしまうねと言います。
白雪は、
「…ゼンが呼んだら どこにいようと必ず会いに行く それは 自分が守りたい約束のようなものだから」
と言います。

四ヶ月が過ぎます。

ゼンの元に白雪とオビから手紙が届きます。


●63
ゼンは白雪とオビに城で催される夜会の招待状を送っていたので、その返事が送られてきたのか、と木々に聞きます。
木々はそれも届いていて、一緒にもう一通届いたと言います。
手紙には、夜会のことで白雪とオビから一つ頼みたいことがあって、ラタ・フォルゼノという貴族を夜会に招待してほしいと書かれています。

リリアスで四ヶ月が過ぎて、白雪とリュウは薬室の仕事にずいぶんと慣れてきたようです。
オビは兵舎で人気者のようです。
白雪とリュウは通常の業務とは別にシダンのオリンマリスの研究にも参加しています。
シダンはオリンマリスという植物を雪道の観賞植物にするため研究しています。
問題点はオリンマリスの種には毒素があること、種から毒素を取り除くとオリンマリスの放つ光が五分の一以下に減ってしまうことです。
雪道をオリンマリスの光で満たすという試みはなかなか難しいようです。
問題の解決への糸口に鉱石を使ってみようと、鉱物学の専門家を探して助言してもらおうとし、鉱物学者を探します。
鉱物学者は学問街にたくさんいても、協力してくれる学者は見当たりません。
シダンが戻ってきて、光る石の研究をしている人物がいるという情報を入手したと言います。
その人物の名前はラタ・フォルゼノといい、煌晶石(きしょうせき)学者で貴族なのだと言います。


●64
シダンの入手した情報は、ラタ・フォルゼノは煌晶石学者として学問街に研究室を持っている貴族で、助手はなし、親しそうな者もなし、年齢は三十前半あたりだというものです。
ラタ・フォルゼノは煌晶石と煌晶石を組み合わせて特殊な性質を持った石を作るという研究をしています。
ラタ・フォルゼノの研究を合わせれば、白雪たちが目指すオリンマリスの光を増やすのに使えるかもしれない可能性が出てきて、ラタ・フォルゼノを探すことになります。

白雪とオビはラタ・フォルゼノを探しても見つかりません。
ラタ・フォルゼノの研究室に手紙を出します。

後日、白雪の元にラタ・フォルゼノから返事が来ます。
「しつこい」
とだけ書かれています。
ラタ・フォルゼノは白雪とオビが自分を探していることに気づいて、リリアスから姿を消していたのです。

白雪はシダンとリュウと鈴に報告します。そして、ラタ・フォルゼノのことを自分とオビに一時預けてくださいと言います。
白雪とオビは王城ウィスタルの夜会に向かいます。

王城にはゼンから夜会に招待されたラタ・フォルゼノがいます。
続きます。


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