2024年4月30日火曜日

ろびこ となりの怪物くん 12巻

「会ったらまずは謝って『仲直りしたい』って伝えて…」

2週間の音信不通の後に帰ってきた吉田春、その春となんとか仲直りしかけた水谷雫だけど、「気持ちが知りたい」と言われてどう答えたらいいのか分からなくなる。むしろ逆にひどい言葉をぶつけてしまうが、その時ハルは…!?

大ヒット青春ラブストーリー、クライマックス!!




登場した人物たちにとって高校生活の3年間はずっといい記憶として残るんだろうなって思う物語でした。


雫は強烈な個性を放つハルに出会い、一人だったのが少しずつまわりに友人と呼べる人たちが増えていき関係を深めていきます。彼女は活き活きとした高校生活を想像していなかっただろうし、他人に感情的になるなんてないだろうと考えていたと思います。母親に見てもらいたくて頑張っていた雫の変化が読んでいて楽しかったです。


ハルは上手くいかない人間関係をどうにかして、みんながしているように仲良くしたいと考えていました。雫と出会うことで、他人と少しずつ打ち解けていきます。ササヤンや夏目や大島が友達になって多くのことを学びます。ハルの優しさがみんなにわかってもらえる過程が読んでいて楽しかったです。


夏目は勉強を教えてもらうという口実で雫とハルと仲良くなります。雫に声をかける時はきっとかなりの勇気を出したんだと思います。その行動が自分の人生を変えられた、ずっと欲しかったものを手に入れられたんだと思うと頑張って良かったねと言ってあげたくなります。


ササヤンはハルをずっと気にしていて、ハルが雫によって学校に来るようなり、雫に話しかけるようになり仲良くなります。友達が多いササヤンを通じて、雫とハルと夏目はササヤンの友人話す機会が増え友人が増えます。ハルと話して自分の後悔が解決してよかったと思います。


大島は高校生活の始まりに出遅れ友人作りに失敗します。ハルと話すようになり、好きになり振られて友達になり、雫と仲良くなり、雫の弟隆也とも仲良くなります。控えめでネガティブな性格を含めて友達のユウちゃんとともにこの作品で好きな人物でした。



ひとつのコマでそれぞれの人物がそれぞれの会話をしているところがこの作品の好きなところです。面白い作品でした。




ハルは涙を流す雫にどうした? 腹が痛いのかと言います。

雫はうれしくてと言います。ひどいことを言ったからハルはいなくなると思っていて、きらいにならなでと言います。

ハルはそんなことで傷ついたりしない、どんなことでも言ってほしい、そんなことで俺は離れたりしないと言います。

ハルの言葉を聞いた雫はまた泣きます。安心したことによる涙です。



優山はみっちゃんのところに荷物を引き取りに行きます。



大晦日。除夜の鐘を鳴らす頃にみんな集まります。初詣をしてハルの家でみんなで雑魚寝します。



後日、雫はひとりでハルの家に行きます。読みたい本を見つけていてゆっくり読書します。



3学期が始まります。

夏目以外進路について考え始めます。



雫は買い物帰りに安藤に声をかけられ、優山の家に行きます、一人暮らしを始めるようで部屋の荷物の片づけを手伝います。

雫は優山とハルについて話します。



ハルはみっちゃんの母京子の墓参りに行きます。優山と鉢合わせします。以前ほど警戒しなくなります。



ハルは雫に進路について話します。優山の誕生日パーティーで会った桐谷教授に自分のところに来ないかと誘われていると言います。

雫は行くように言います。

ハルは決断し、卒業を待たずすぐに、海外研修で1年間船の上だと言い、飛び立っていきます。



雫の弟隆也は中学生になります。

雫は3年生です。

クラス替えで雫と大島が同じクラスになり、夏目は別のクラスになり雫と離ればなれなになってしまいます。掲示板に貼りだされたクラス替えを確認して夏目は魂が抜けたような表情です。雫と夏目の教師を廊下から眺めて号泣しています。



放課後はみんなで過ごします。ドーナツ屋に行き、雫はヤマケンと勉強し、大島はトミオ、マーボ、ジョージからぐいぐい話しかけられて迷惑そうにしています。

夏目は修学旅行がグループで行動するという決まりがあってまた号泣しています。



修学旅行では夏目は雫のグループと行動を同じにします。雫と写真を撮ることができて、夜は雫と大島の部屋で一緒に寝ることに成功しなんとか満足した修学旅行となります。



ササヤンの野球の試合に応援に行ったり、夏休みは川遊びや夏祭りに行き楽しみ夏が過ぎます。



優山は感情が豊かになってきています。



文化祭、クリスマスパーティー、大晦日、受験と過ぎていきます。



雫の元にハルから手紙が届きます。



卒業式です。

夏目とササヤンは卒業しても関係が続いていきそうです。

雫はハルの荷物を届けにバッティングセンターに行きます。

ハルが帰って来ていて再会します。



3年半が過ぎます。

雫は司法試験に合格し司法修習生になります。

ハルは桐谷教授の研究室で助手のようなことをしています。




雫とハルは精神的に支え合っていると感じさせます。ずっと友達のような関係が続いていくんだろうなって思います。

続きます。



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2024年4月28日日曜日

ろびこ となりの怪物くん 11巻

「私はハルとは違う。ハルに私の気持ちはわからない――。」

順調に付き合いを続けて来た水谷雫と吉田春。しかし、ふとしたことからハルへの嫉妬を感じ始めた雫は、次第に自分とハルとの違いが許せなくなっていく。そして、ハルの兄・優山の誕生日パーティーで言い争いをしてしまった翌日から…… ハルは再び学校に来なくなってしまって!?




雫はハルにようやく思いを伝えます。感情があふれ出るのを抑えずハルに訴えます。

両親に対しても我慢してきた雫がハルに感情をぶつける場面は、ハルに出会ったことで起こった大きな変化でした。ハルが受け止めてくれるかわからず不安もあったと思います。嫌われたらどうしようという怖さを抱える雫の姿がか細い女の子に感じました。

雫が素直に正直になるためにヤマケンはこの物語に必要だったのかなと思いました。

ハルの言葉で涙が流れる雫の表情がよかったです。


雫が夏目に言ったことは、夏目にとってずっと欲しかった関係性だっただろうからうれし泣きをしている夏目を見て本当によかったねと胸が熱くなりました。




ハルが学校に来なくなって2週間が過ぎます。

雫はハルにひどいことを言ってしまったからなのかもしれないと思います。

大島は出席日数は問題ないと言います。

ササヤンはみっちゃんに聞いても家にも帰ってないと言います。

夏目は雫とハルが口論したということを聞いたと言います。

ササヤンはあの2人別れたのかもしれないと言います。ハルは雫と別れたら学校に来る意味ないと思うかもしれないと言います。

雫がやって来て、三人に何しているの? と訊きます。

夏目はハルがどこにいるか探しましょうと言います。

雫は今日模試の結果が出るからと付き合う気はないようです。

夏目は冷たいと言います。

山口がやって来ます。山口も雫にとんでもないことを言っています。

大島が山口を咎めます。

山口は言い返し、大島は静かに怒ります。

夏目はササヤンに文化祭以降元気がないように見えると言います。

ササヤンは夏目が気にかけているだと意外そうな様子です。



雫はみっちゃんのところに何度かハルの行方について訊きに行っています。

今日もバッティングセンターに行くとみっちゃんにハルから何も連絡はないと言われます。ハルから連絡があったら雫に電話するように言っておくと言います。

雫はハルがいなくなった原因は自分にあると考えます。謝りたいのに顔を見ることさえできなくてもどかしそうです。



ヤマケンとトミオとマーボとジョージ、そして山口伊代がドーナツ屋にいます。

ヤマケンは伊代からハルが学校に来なくて雫が元気がないということを知ります。予備校に行くと店を出ます。途中、雫を見つけます。

雫はやさぐれています。ヤマケンに話しかけられ、考えがまとまります。ハルに会って話さなくてはと思います。



雫は自分が勉強を頑張ろうと思ったきっかけを思い出します。

ヤマケンはハルが今どこにいるのか目星はついているのかと訊きます。

雫は思い当たるいくつかの目星について話します。

ヤマケンはハルに電話してみます。何度かコールすると電話に出ます。

ハルは雫の背後にあるたこ焼き屋でたこ焼きを食べていました。

雫は心の準備ができておらず、ハルに再会します。



夏目は雫のためにハルを探します。



雫はハルと話そうとするとヤマケンに邪魔されます。

ハルは特に慌てることもなく淡々とじゃあなと去っていきます。

雫はハルの態度にショックを受けます。



ハルは雫とヤマケンと別れた後、雫と同じくらいショックを受けています。動揺していることを悟られたくなくて、動じていないフリをしていただけでした。

ササヤンがハルを見つけます。

ハルはササヤンに2週間どうしていたか話します。

ササヤンはハルに自分の悩みを話します。



昼休み、夏目は大島と山口でハルくん捜索大作戦の会議をしているとササヤンを見つけます。ササヤンのところへ行きます。初めて見るササヤンの落ち込んでいる姿に何か感じる所があります。



夏目は雫に昨日ササヤンがハルに会ったと伝えます。

雫は私も昨日ハルに会ったと言います。

夏目は帰りに一緒に会いに行きましょうと言います。

雫は行かないと言います。不安な気持ちを打ち明けます。

夏目は一生懸命説得します。

雫は夏目にありがとう、もう一度頑張ってみる、私とハルとあなたが友達でよかったと言います。

一人になって夏目は雫の言葉でようやく欲しかったものが手に入ったと涙します。



ササヤンの部活が終わるころ、ハルがやって来て、ササヤンの悩みについて自分の意見を言います。



翌日夏目は鶏小屋でようやくハルに会います。

雫は通りかかるものの、ハルを見てすぐ目を逸らし、去ろうとします。

夏目が雫を引きとめます。

雫はまだ覚悟ができていないようです。



雫の学校の校門にヤマケンが立っています。

雫とハルは少し話します。

ハルはシズクの気持ちを知りたいと言います。

雫は迷って何も話さず逃げてしまいます。



雫は校門を出ると、ヤマケンを見つけます。

ヤマケンは雫に会うために待っていたと言います。

ハルは雫とヤマケンが二人でどこかへ行こうとしているのを見つけ、引きとめようとします。でも踏みとどまります。

夏目はハルが葛藤しているの見ていて、雫とヤマケンの後を追います。ササヤンもついて来ます。



ヤマケンは雫に告白します。

雫は驚きます。

夏目が邪魔をして、雫は返事をせずヤマケンと別れます。



雫はバス停のベンチに座り、ハルのことを考えます。

ヤマケンが雫を見つけ、好きだ、オレのこと考えてみてくれと言います。



雫はひと晩考えます。翌日、ヤマケンを図書館に呼び出し返事をします。

やまけんは雫に断わられ、諦めがつきます。



雫はハルに会いに行きます。

携帯に知らないマークの表示を見つけます。説明書で確認すると留守電のメッセージであることがわかります。日付は優山のパーティーの日、再生してみるとハルからのメッセージでした。ハルがきちんと約束を守ってくれていたことが、自分のことを考えていてくれていたことがわかります。



雫はバッティングセンターに着くとハルを見つけます。ハルに自分の思っていることを全部打ち明けます。ハルが笑顔で、おまえひでー言い様だな、シズクと言うと、嬉しさがこみ上げてきて涙がこぼれます。

続きます。




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2024年4月26日金曜日

ろびこ となりの怪物くん 10巻

「彼はいったいなんなんですか。なぜこんな所にいるんですか――。」

長いすれちがいの末に付き合い始めることになった水谷雫と吉田春。なかなか付き合った実感を得ることができなかった雫…。

だけど高2の夏休みにやっとハルと一緒にいるよさが実感できて順調な日々。でも吉田家に何かあったらしく、今まで聞きたくても聞いてこなかったことが気になり始め…!?




幼い頃優山はハルに、大丈夫だよ春、僕がきっとおまえの居場所を作ってあげるから、と言いました。

優山が10歳の時、ハルと二人で吉田家の父のもとで暮らし始めます。父親から優山は何も言われず、ハルはひどい言葉を投げかけられます。

優山はひどい言葉だったのに、ずるい、と思ったのでした。

ハルはこの家よりトネと暮らした家に戻りたいと言います。

優山はハルは好きにして、僕がこの家にいられるように頑張ると言います。



優山は病院に入院している父親を見舞います。父親に呼ばれて来たようです。

父親はどこも悪くありません、愛人問題のスキャンダルが発覚し身を隠すため病院に入院しているようです。

父親は優山の誕生日会を行うことになり、その誕生日会にハルを出席させるよう言います。

優山は病室を出てヤマケンに会います。病院はヤマケンの親が経営しているようです。妹の山口伊代もいます。その後安藤に連絡し、誕生会をすることになったので会場を押さえておいてほしいと言います。一人になりたくて映画館に行きます。うとうとし、声をかけられて目を覚ますと雫と弟の隆也が立っています。雫と隆也を連れてファストフードに行きます。雫と話してハルに対しての感情が似ているのかもしれないと感じます。雫に自分の誕生会をするのでよかったらハルを連れておいでよと誘います。



文化祭です。

夏目とササヤンの関係はまだギクシャクしています。

雫の弟隆也は大島が気になっているようです。

雫は優山に進学しないハルを許せないと思い、同時に嫉妬したと話したことを考えます。

優山はたまたま買おうとしたクレープの模擬店にハルを見つけます。雫はハルに事前に優山が来ることを伝えておきたかったのに間に合いませんでした。

優山はハルに誕生会に出席してほしいと丁寧にお願いします。

ハルは断ります。

優山は何も言わず去っていきます。

雫はハルに優山が本当に困っているようだと言います。



ハルは優山を追いかけます。そして、行ってやるこれが最後だと言います。

優山は恩に着るよと言います。

ハルは雫に行くと言った理由を話します。



雫とハルを安藤が迎えに来ます。

安藤は雫の服装が気になり、店に連れていってパーティー使用に変身させます。



雫はハルの父親を初めて見ます、テレビで見たことのある有名な人物です。ハルが自分に隠そうとする理由を知ります。

ハルは吉田家にいるときの振る舞いをします。

マーボがパーティーにいます。

雫の母親らしき人もパーティーにいます。

雫は優山から父親に紹介されます。雫はハルが父親から期待されていること、自分が欲しかったものを持っているんだと知ります。

ハルはみっちゃんの母京子の知り合いの桐谷教授と話します。

優山は母親を見かけ声をかけます。

母親は優山に関心がなく、ハルについて訊きます。

優山はやっぱりハルの話になるので、ハルに無自覚さに吐き気がすると言います。



雫とハルはパーティー会場を出て話します。

雫は今日会った人たちはみんなハルを必要としている、自分はハルとは違うハルには自分の気持ちはわからないと言います。

ハルはじゃあおまえに俺の気持ちはわかるのか、おまえも優山もこのパーティーもみんあクソくらえだと言います。



ハルは吉田家に行き、なにもかもが合わなかった記憶を思い出します。優山の笑った顔を見るのが自分の居場所だったのに、優山はそうではなかったことなどを思い出します。雫なら自分を理解してくれるんじゃないかと思っていたらそうではなかったので、もう独りのままでいい、頑張るのに疲れたと投げやりになります。

でも、雫に行ってしまったことを少し悔やみます。



雫は帰宅し、明日ハルに会ったら謝ろうと決めます。

翌日ハルは学校に来ませんでした。

続きます。



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2024年4月24日水曜日

ろびこ となりの怪物くん 9巻

「いったい私たちは、何がしたくて付き合ったのだろう―――。」


高校2年に進級した水谷雫と吉田春あ、長いすれちがいの末に付き合い始めることになったが、雫はなかなか付き合った実感を得ることができない。そしてハルと何も変わりがないままの夏休み。ついに2人にも、そして周りにも、大変化が…!?




夏目はササヤンと仲のいい友達でいたい、ササヤンが自分のことを好きになったのかもしれないと困惑しています。ずっとじたばたしていてどうなるのか楽しみです。

ハルが雫に言わないでいること。それを知った雫はどういう選択をするのかも楽しみです。




雫はハルと付き合うことになっても以前と何も変わらないので、ハルはどう思っているんだろう思います。

山口は雫とハルは恋人同士には見えないと言います。

雫は自分でも思っていたことを山口に言われ、傍から見てもそうなのかとおかしいことに気づきます。



雫とハルと夏目とササヤンと山口は別荘から近くにあるショッピングモールに行きます。歩いていると、やあ、春じゃないかと声をかけられます。見ると優山と安藤がクロワッサンを食べています。

ハルは雫を連れて逃げます。

雫はスタンプラリーと弟隆也へのお土産を買いに行こうとします。

ハルは優山に会いたくないのに、雫の用事に付き合います。



優山は安藤とショッピングをします。ヤマケンに会います。

ヤマケンは優山の顔を見るなり全力で逃げだします。



夏目はいい買い物ができでご機嫌です。

ササヤンもスニーカーを購入して満足しています。

皆バラバラに行動していても自然に集まります。



雫はスタンプラリーに行きます。優山がついて来ます。ハルについて、人生の選択について話します。

ハルは雫を見つけます。言うことを聞かない雫に優山に会うなと怒ります。

雫はハルと優山の話であって私は関係ないと言います。



キャンプから帰ってきます。

夏目はササヤンにみっちゃんに会いに行ってみると言います。

ヤマケンは雫に友達にはなるつもりはないよと言います。

雫は、そう、と言います。互いに学力を上げられるいい競争相手になると思っていたからさみしそうです。



夏目はみっちゃんに会いにバッティングセンターに行きます。入口でうろうろしているとハルが来ます。勇気が出ず帰ることにします。

ハルは夏目を呼び止め、雫の家に連れて行きます。

夏目は夏休みの宿題をハルに答えてもらい、写していきます。

隆也からハルとラブラブなの? と訊かれた雫は、ま、まあ、理論上はラブラブと言えなくもないというか、と言いきれないかもしれないという自信のなさが見えます。

夏目はハルにバッティングセンターでみっちゃんに会おうと思っていたこと、まえみたいに普通にできなくなったことを打ち明けます。

ハルは心配すんな夏目、みっちゃんはいい奴だぞと言います。



バッティングセンターでは優山がみっちゃんにお土産を渡します。

優山はハルを気にしています。



ハルは毎日雫の家にいます。

雫はハルになぜ毎日いるのか訊きます。

ハルは付き合っているから、やることがないからと応えます。

変わらないハルに、付き合う意味をずっと考えてる自分が馬鹿みたいだと思います。

ササヤンがやって来ます。明日お祭りがあるので行くのかと訊きます。

雫はハルにお祭りに一緒に行くか訊くと、隆也が帰って来て夏休みどこも行ってない、いいな、お姉ちゃんばかりと言うので三人でお祭りに行きます。



お祭りではササヤンたちと合流し、夏目も来て夜店で遊びます。

大島とユウちゃんもお祭りに来ています。

雫はハルとちょっとだけ恋人っぽくします。

夏目はササヤンに付き添ってもらいバッティングセンターに行ってみっちゃんにお土産を渡します。

雫は庭にハルにすくってもらった金魚を飼います。



学校が始まります。2学期です。

夏目はササヤンを避けています。


雫は廊下に立たされているハルを見かけます。

ハルは立たされているのにうれしそうです。

雫は誰もいないのを確認するとハルの隣にに立ちます。

ハルは新学期が始まりシズクたちの方は変わりないかと訊きます。

雫は夏目がおかしいと言います。夏目がササヤンが自分のことを好きかもしれないと言い出したと言います。



夏目はササヤンにイカンのイを表明します、いい友人なので今さら好きになられたりしても困ると言います。

ササヤンは夏目の勝手さに腹が立ち、自意識過剰だと言い互いに意地の張り合いになります。



夏目はくやしくて雫に報告します。

雫は夏目の勘違いだったのだから謝ってきたらと言います。

夏目は自分にだけ厳しく接するササヤンに謝りたくないようです。友達は量より質だとハルに同意を求めようとしたら、ハルがクラスに友達ができていて仲良くしているのを目の当たりにします。

ササヤンと夏目の気持ちがすれ違います。



雫は山口とバッティングセンターに行きます。

野球部の人たちがやって来て、雫に夏目は一緒ではないのかと訊きます。

雫は夏目が休み明けの小テストの成績が悪くて追試を受けていると言います。



夏目は雫が待っていてくれると思っていたのにあっさりおいて行かれて、バッティングセンターの前で入りづらそうにしています。

ササヤンが後ろからやって来て、みっちゃんに挨拶します。

みっちゃんはササヤンと夏目に気がついて、学校の子たちや雫がいることを伝えます。



雫はみっちゃんから金魚鉢に入れる水草とバクテリアをもらいます。

優山がバッティングセンターにやって来ます。

ハルは優山を見て逃げます。逃げようとして戻って来ます。

ハルと優山が揉めそうになるところに山口がやって来ます。

山口は優山に再会できてぐいぐい迫ります。

優山は女の子が苦手なようです。対応に困って帰っていきます。

ハルとみっちゃんはそんな優山を見て大笑いします。



夏目はササヤンに声をかけます。バッティングセンターに気まずい思いをせず入ることができたのでありがとうと言います。仲直りしませんかと言います。

ササヤンは、うん、ごめんねと言います。なのにまた夏目を困らせることを言ってしまいます。

せっかく仲直りしようと言ったのに、また溝ができてしまいます。



みっちゃんの家に優山と安藤が来ています。ハルもいます。

安藤はハルに今だけ実家に戻ってきてもらえないかと頼みます。

ハルは断ります。

安藤は今回ばかりは引けないと言います。

優山は別の方法を考えようと言います。



安藤は雫に接触します。

雫は安藤に何者なんですかと言います。

安藤はハルから雫とは話をするなと言われていると言います。

雫はハルがなぜここにいるのか、家の人はハルをどう思っているのか、このままではハルがマグロ漁に行くと言っていると言います。

安藤は少しだけハルについて話し、なぜここにいるのかという問いには雫がここにいるからだと言います。



夜雫はハルと安藤に会ったと話します。

優山は病院に向かいます。

続きます。



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2024年4月22日月曜日

ろびこ となりの怪物くん 8巻

「違う…以前とはちょっとずつ違う。」

次はいったいどうなっていくんだろう。


高校2年に進級した水谷雫と吉田春。クラス替えで一人だけのクラスになったハルは、なかなか馴染めず教室にも入れなかったが雫の励ましもあって徐々に溶け込むように。そんなハルと以前に比べ通じ合うのを感じた雫だったが、意外な新入生の登場もあって、ついにヤマケンが…!?




ヤマケンは雫からハルと付き合っていると言われたのに雫への想いが冷めないようです。どうなればあきらめがつくんでしょう。ちょっと厄介な人物だなと思います。

雫やハルの小さな感情の揺れが面白かったです。




ハルはクラスに馴染もうと努力します。努力する方向がズレていて、クラスメイトからは困惑されます。

大島だけがハルにモノが言えるので、全員から言葉にはせず心の中で大島に感謝しています。

雫が2-Aにやって来てハルを呼びます。放課後何か予定はある? と訊きます。

学校の外で待ち合わせます。



先にハルが到着し、雫を待ちます。

遅れて雫がやってきます。雫はハルの誕生日を祝うためケーキを買ってきて一緒に食べようと言います。

ハルは雫と話していると自分には大事だと言えるものも大事にしてきたものも何ひとつない何も残ってないから空っぽなんだと思います。

雫は他人の存在感じたことはある? と訊きます。自分は誕生日の日ハルが来てくれて、ハルの存在があったからこそ些細なことなのにできなかかったことができたと言います。だから、私もハルの誕生日を祝いたかったと言います。

誕生日おめでとう、ハル、と言うと、ハルはすごく恥ずかしそうにします。そしてありがとうと言います。

良い雰囲気だったのに、雫のひと言で台無しになり、いつものように言い合いを始めます。



ひときわ目を引く1年生が登場します。名前は山口伊代。

夏目は告白されて断るという状況が増えます。みっちゃんとのことで断られる側の気持ちがわかるので心苦しくなります。歩いていると山口を見かけます。どこかさみし気に見えて、同類の気配を感じ取り声をかけます。少し話すと、山口にかっこいいと言われ、雫たちのところへ連れていきます。山口を雫とササヤンに紹介します。

山口はハルを見つけます。微笑むハルの表情にドキッとします。

夏目は山口の表情を見て困ってしまいます。山口がどうやらハルにときめいてしまっているからです。

山口はハルに彼女いますか? と訊きます。

ハルはいないと応えます。

山口はじゃあどなたか心に決めた方は、と訊きます。

ハルは雫を山口の前に出し、好きな人、と言います。

山口は見えません、伊予の方がかわいい! と言います。

雫は戦闘モードに切り替わります。

ハルは隠れて二人の様子を伺います。雫に挑む後輩女子に怯えています。

山口は1年C組山口伊代です、と自己紹介します。



雫たちはドーナツ屋に行くと、ヤマケンとトミオとマーボとジョージがいます。

ヤマケンは山口を冷ややかな目で見ます。

山口はヤマケンと目を合わせられないようで伏せています。雫とハルに先程は大変失礼なことをしました、どうか今日のことは忘れてください、と言います。

山口伊代はヤマケンの妹でした。

トミオとマーボとジョージは雫とハルの仲で盛り上がります。

ヤマケンは雫に想っていることを打ち明けます。



ヤマケンは雫を店の外へ連れ出し、告白するのは初めてだと言います。

ヤマケンが何か言う前に雫はごめんなさいと言います。

ヤマケンはめげずに付き合わないかと言います。

雫はもう一度ごめんなさいと言い、私はハルが好きと言います。

ヤマケンはわかったよ、今はあきらめてやると言い頬にキスします。なぜ自分は許されると考えるのでしょうか、ヤマケンは自信があるのかもしれません。いい気持ちはしないと思います。



雫はドーナツ屋に戻ります。

夏目とササヤンしかいません。ハルは雫を追いかけて行って戻ってないと言います。



雫の自宅までの帰り道でハルは待っていました。

ハルは雫にシズクが好きだ、俺と付き合ってくださいと言います。

雫は喜んでと言います。



翌日、雫とハルは夏目とササヤンに報告します。

夏目はさみしい気持ちを我慢して雫におめでとうと言います。



7月になります。

雫とハルはあいかわらずの関係です。

雫はヤマケンに久しぶりに会います。ハルと付き合うことになったと報告します。

ヤマケンは雫から言われても、雫への想いが冷めることはなく困っています。

雫とハルの間には付き合うということに関して大きな隔たりがあります。



雫とハルと夏目とササヤンは夏休みはキャンプに行こうということになり、海か山かでもめます。

山口が話に入ってきて、それならいい所知ってます、と言うので、山口のいうところへ行こうと決まります。

山口が連れてきたのは、両親が所有する別荘です。別荘の敷地内にテントを張りそこでキャンプをする計画のようです。

別荘にはヤマケンとトミオとマーボとジョージがいました。

雫はキャンプに行った先でヤマケンに会うとは思わなかったので気まずく思います。



優山はみっちゃんからハルがキャンプに行ったと聞いて、安藤と車で向かいます。

続きます。



ろびこ となりの怪物くん 8巻
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2024年4月20日土曜日

ろびこ となりの怪物くん 7巻

「ずっとずっと感じていたい」

……名づけるならきっとこれが恋なのだろう。


水谷雫の誕生日でもあるバレンタイン当日。吉田春のおかげで気を遣うばかりだった母に電話できた雫は、自分からハルにキスをして再告白。勉強も恋も頑張るために2倍頑張ると決意する。しかし大島さんもハルに告白、ヤマケンも雫を誘おうとし、事態は急展開!? そして夏目さんが……!?




ヤマケンはハルと競って雫を振り向かせる自信があるのだろうか。雫がまったく気にもしていないのにどこで気持ちが変わると思いたいのだろうか。ヤマケンはよくわからない人物です。

ハルは少しずつ思いやりのある人になりつつあります。人間味が増しました。

夏目と大島は早く立ち直ってほしいなと思います。特に大島のような勇気はなかなか出せない気がするのでハルと普通に話せるようになってほしいなって思います。




雫はお母さんと電話しています。恋を頑張って勉強がおろそかになるかもしれない不安を口にするとお母さんは欲しいものは全部手に入れなさいと言います。

雫は母の言葉に衝撃を受け努力ならできるとやる気になります。

翌日、雫はハルを誘います。昨日までと違いはなくて図書館に行くだけなのに気持ちが変わっていることで努力していると思い込むのが面白いです。



雫に昨日の別れ際に言われたことや今日誘われたことでハルもなんだか気持ちが昂っています。

ササヤンのひと言がハルをさらに興奮させます。



いつものように雫は図書館で勉強します。今日はハルの隣に座って時々顔を見ながら勉強します。

ハルも心地よさそうです。



学年末試験の結果が発表されます。

1位ハル、2位雫です。

雫は懸命に勉強したのに2位です。ハルは折り紙の本を読んでいたのに1位です。雫は口惜しそうでハルを睨んでどこかへ言ってしまいます。

ハルは大島を見かけ声をかけます。

大島はハルに背を向け歩き出します。

ハルは追いかけてきます。目が合ったのに逃げられたから避けられたのかと思ったと言います。

大島はバレンタインの返事を聞くのが怖くて逃げてたと言います。でも、もう大丈夫だ、今、覚悟はできたから、私、吉田くんが好きですと改めて言います。

ハルは顔を真っ赤にして逃げ出します。

大島はハルが今気持ちに気づいたんだと知ります。



雫はハルが大島を追いかけていったのを見ていました。

ハルが大島のことを好きだった場合どうすればいいか考えます。自分のできることをするというところで落ちつきます。



ハルは一人になって大島から逃げてしまったことを反省しています。



雫とハルはバッティングセンターに行きます。

バッティングセンターにはヤマケンとトミオ、マーボ、ジョージがいます。

雫はトミオ、マーボ、ジョージに何しに来たと訊かれ、ここで夏目に勉強を教えることになっていると言います。

トミオ、マーボ、ジョージは夏目が来るというので喜んでいます。

ヤマケンは雫に話しかけようとします。ハルが雫の前に立ち牽制します。

ヤマケンはこの間のメガネの女とのデートはどうだったと訊きます。

ハルはあたふたして、俺は何もしてねえと言います。



ハルはみっちゃんに店番を頼まれます。

みっちゃんはハルの様子がおかしいので訊ねると、ハルは大島に告白されたと言います。

ハルはそれでどうしたと訊かれ走って逃げたと言います。もしかしたら今まで大島にひどいことをしてかもしれんと言います。

みっちゃんはハルの変化がうれしいようです。よく考えて返事してやれよと言います。



雫はバレンタインの日にハルと大島が会っていたことを知っていたのにやや不機嫌です。ヤマケンが話しかけると、気持ちにも結果が出るって残酷だと言います。

ヤマケンは雫に今から2人で抜けない? と言います。



夏目はドーナツを買いバッティングセンターに向かっています。みっちゃんに会ったら普通でいられるか心配しています。途中でみっちゃんとばったり出会います。

夏目はなにげなく話そうとして、みっちゃんは少しだけ遠ざけるような話し方をします。

みっちゃんはすこし考え、遠回りしていこうと言います。



みっちゃんは夏目にやんわりと拒絶し、あきらめるよう説得します。

夏目は泣きながら本気なんですと訴えます。



雫はヤマケンの誘いに、夏目と勉強するからと断ります。

ハルは雫とヤマケンの距離が近いから警戒しています。

みっちゃんが戻ります。

ハルは時計を見て夏目が来ないので何やってるんだろうと言います。

みっちゃんは夏目は来ないよと言います。雫とハルに泣き顔見せたくないから今日は来れなってと言います。

ハルは夏目が泣いていたことにひっかかり、なんで泣いた? と訊きます。



雫は夏目があまりにも遅いのでハルに携帯を借りて連絡しようとします。

ハルがみっちゃんと揉めています。

ハルは怒っていて、言ったよな満善、夏目泣かしたら許さねーぞって、と言います。

穏やかに対応していたのにみっちゃんはキレてしまいます。



雫は昨日のバッティングセンターでの様子をササヤンに話します。夏目が鶏小屋でじっと鶏を眺めているので追試のほうをもっと焦らなくてはと言います。

ササヤンは雫に夏目に余裕があるのではなく、放心してるんだって言います。



夏目は追試対策に身が入りません。

雫は慰めます。

夏目は泣きます。



ハルは大島に返事をします。

大島は返事を受け入れユウちゃんに報告します。



夏目は自分が原因でハルとみっちゃんが大喧嘩したことを知ります。ハルがやって来て顔中傷だらけで驚いています。

ハルは夏目にお前が困っているのに何もしてやれなかったとあやまります。

夏目はハルの思いに泣いてしまいます。みっちゃんと早く仲直りして下さいと言います。



ササヤンはバッティングセンターに行きみっちゃんの様子を見に行きます。

みっちゃんの高校生という時間の大切さに対する考え方が大人っぽくてかっこいいです。



3学期が終わります。春休みに入ります。



ヤマケンから電話がかかってきて、雫は会う約束をします。

待ち合わせ場所に10時と言って、ヤマケンは雫を待ちます。昼になっても雫は来ません。

雫は白菜を持って待ち合わせ場所を通りかかり、ヤマケンがいたので声をかけます。10時5分まで待っていて来ないから買い物に行ったと言います。

ヤマケンは5分しか待たない雫に驚きます。

雫はハルのところへ行くと言います。ヤマケンもついて行きます。

雫はバッティングセンターに行ってみっちゃんにハルがどしているか訊きます。

みっちゃんはハルは実家に戻っていると言います。

雫はハルからなにも聞いていないから不満顔です。



雫とヤマケンはファストフードに入ります。

ヤマケンは自分のペースに持ち込めなくてイライラしています。



ヤマケンは雫の家の前までついて行きます。

ハルがやって来ます。雫にお土産を持ってきました。雫の家の前にヤマケンがいるから目つきが物騒です。

ハルとヤマケンが言い合いをしていると、雫宛てに小包が届きます。お母さんからのもので開けてみると何かに携帯が入っていました。

雫はハルを呼び、お母さんから携帯もらった、と番号を覚えてと画面を見せます。これからどこか行く時はよかったらここに連絡してほしい、心配するからと言います。

ハルは笑顔で、うん、覚えたと言います。

ヤマケンは雫の携帯を取りあげ自分の番号を入れます。



ハルはヤマケンに雫に惚れているんだろうと言います。

ヤマケンは気持ちは変わるもんだよと言います。



バッティングセンターに安藤という男性がやって来ます。



安藤はハルに2学年からは本宅から高校に通うようにとハルの父親からの言葉を伝えます。

ハルは戻る気はない、と言います。



ハルは2学年になり後輩の手本になる先輩になろうとしています。

ハルは雫からクラス編成があることを知らされます。掲示板を見に行くと、2-Bクラスは雫とササヤンと夏目で、ハルは2-Aクラスになります。ひとりになり緊張しつつ教室の扉の前に立ちます。大島が声をかけてきます。大島が同じクラスになります。

ハルは教室に入らず家に帰ります。



ハルは同じクラスになった男子に接触を試みます。しかし上手くいきません。大島を見かけ話しかけます。どうしたら前みたいに話せるようになると言います。

大島はハルのことが好きだから前みたいには無理だよと言い、今話しかけてきてくれてすごく嬉しい、このまま避けられてもしょうがないと思ってた、同じクラスになれたんだから今度は友達になりたいと言います。



ハルは大島の言葉が嬉しかったようで雫に会いに来ます。大島と逃げずに話したことを報告し、雫の頬にキスします。



ハルはクラスに馴染めるよう努力します。



雫とササヤンと夏目はファストフード店でテスト勉強をしています。

ヤマケンがやって来ます。ヤマケンは雫が携帯の電源を切っているから探して会いに来たようです。

ハルがやってきてヤマケンに絡みます。

雫とヤマケンが模試の話をしているとハルは苛立ち、ヤマケンに雫はおまえなんか好きじゃないと言います。

雫はいやわりと好きだよ、と言います。

ササヤンと夏目は奇妙な三角関係を眺めています。

続きます。




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2024年4月18日木曜日

ろびこ となりの怪物くん 6巻

「私はハルに何かを返しただろうか」

思えばいつも彼はそこにいてくれたのに……


夏目さん、ササヤン、ヤマケン。それぞれのおかげでちゃんとお互いの気持ちを考えようと変わり始めた水谷雫と吉田春。まだ変わり始めたことに、2人とも気づいてはいないけど。そんな2人が迎えたバレンタイン…。今まで気持ちを抑えていた大島さんがハルに……!?




雫、ハル、夏目、大島の表情からそれぞれの感情を読み取るのが楽しくて、喜怒哀楽の感情が伝わってくる物語が面白いです。ユウちゃんが友達思いで魅力的です。もっと出番が多くなればいいのにと思います。



ハルは考え方が変化していきます。これまでは自分の欲しいものはきっと誰かが持っている、と思っていたようです。ハルの欲しいものはあがくほど遠くなり、望むほど手に入らないのでした。でも、誰かに何かを与えることができるのだとしたら、その欲しいものは気がついたら近くにあって、望まなくても手に入るのかもしれないと考えるようになります。



学校ではササヤンの友達がササヤンのカメラに収めた夏目の写真を欲しがります。

ササヤンは1枚100円と言うと、友達は嬉しそうに写真を閲覧し始めます。写真には雫やらハルが写ったのがあります。ササヤンが夏目たちとスノボ旅行に行ったことを聞きつけた別の友達はハルが怖そうだと言います。

ササヤンは友達の会話を聞いて、まあ悪いヤツじゃないよとだけ答えます。教室に向かう途中、夏目を見かけます。夏目は男子生徒から告白されているようです。

夏目は男子生徒に可能性がないことを無表情で伝えています。歩き出すとササヤンを見つけます。

ササヤンは夏目に挨拶し写真ができたと言います。

夏目はさっきまでとは一変して表情豊かになり、満面の笑顔を見せます。でも、ササヤンとケンカ中だったのを思い出し、一人教室に向かいます。

教室についたササヤンは雫に写真を見せて、夏目のことを訴えます。

雫は夏目から聞いた中学の話をササヤンに話します。友人ができるたび友人が好きな男子から告白されて孤立してきた、それが何度もあったという話をします。なんで何度もそんな状況に陥るのか私にはわからないといいます。

ササヤンは雫が自分たちと接する以外の時の夏目を知らないのだと考えます。男子が勘違いしてしまうのも無理ないと思います。

雫はほっといたらいいと言います。夏目がずっと自分たちを見てこっちに来たがっていて、たぶんどう謝っていいかわからないのでしょうと言います。

ハルが窓から教室に入ってきます。ササヤンは教室は2階なのに、ハルが窓から入ってきても誰も驚かないなとハルの奇行が日常と化したことに何か思うところがあるようです。

夏目はハルが教室に入ってきて、雫たちの輪の中に入りたいのに入れなくて必死に視線を送っています。



ササヤンは大島に会いに行って写真を見せます。大島にも雫やハル

や夏目のことを話すと大島は自分から見たササヤンの役割、ハルにとって友達としているのはいいことだと言います。

大島と別れ、ササヤンは雫と夏目と大島の考えていることがわからないと感じます。夏目とばったり出会います。夏目はササヤンに対してさらに怒りが増しており、どうせササヤンくんのほうがと言葉吐いて走り去っていきます。

ササヤンはハルと二人で、ササヤンは夏目が、ハルは雫がわからないと言い合います。話しているとササヤンは友達から授業が終わったら遊ぼうと誘われ、ハルに一緒に行こうと言います。



授業が終わり、夏目はハルを誘おうと思っていたのに、ササヤンに先に横取りされてしまったので涙目で怒りを爆発させます。

雫は図書館で勉強しています。



ササヤンに誘われたハルはササヤンの友達と仲良くなります。



夏目は一人でバッティングセンターに行ってみっちゃんに愚痴をこぼします。



ササヤンがハルに借りがあると言っていた理由が分かります。ハルはスノボ旅行でササヤンが止めてくれたことについて感謝します。

ハルとササヤンは友達と遊び、雫は勉強に励み、夏目はみっちゃんを眺めて楽しんでいます。

夕方、夏目はバッティングセンターを出ると、ちょうとハルとササヤンに出会います。

ササヤンは夏目の怒りが収まるならと謝ろうとします。でも夏目の悪いところを指摘してしまいます。

夏目は何も言い返さず、帰りますと歩き出します。

ハルは夏目を追いかけます。腕をつかみ、一人で帰んなと言います。

夏目は泣き出します。

ササヤンはバッティングセンターに入り、みっちゃんに助言を受けます。

ハルと夏目は公園に行きます。

夏目が泣いているのではるはどうしていいかわからず、泣きやむのを遠くから眺めています。

夏目はハルに近くに来てもらい、自分の考えを話します。

ハルは夏目の考えからもうすこし前に進むようななりたい自分について話し、夏目が困ったら助けてやるから泣くなと言います。

夏目は現状がずっと続いて欲しいと思っているのは自分だけなのかもしれないと考えます。



ササヤンはハルを探し、ハルの前で夏目と仲直りします。

ササヤンは夏目を家に送るまでにハルのこと雫のことについて話します。

夏目はハルが自分のヒーローだと言います。

ササヤンはハルがいいヤツすぎてまた負けてしまったと言います。



雫はハルとササヤンの友達下柳と話しても、夏目が下柳に挨拶をしても昨日との変化に一切気づいていません。雫はブレません。



夏目は雫に2月14日は何の日だと雑誌を手に訊きます。

雫は私の誕生日だと言います。

夏目は雫の誕生日が2月14日なので驚き帰っていきます。

翌日、雫の家で夏目と大島とユウちゃんでチョコレートを作ります。

夏目は雫と大島がチョコレートを渡す相手が同じなのに気がつきます。

ハルは雫からのチョコレートを楽しみにしています。

雫は大島にハルにチョコレートをあげないの? と訊きます。

大島はハルにはあげないお父さんにあげるのだと言います。



チョコレートが完成し、それぞれ帰宅します。

途中夏目は大島にハルにチョコレートを渡すべきだと言い帰っていきます。

大島はユウちゃんに本当はハルにチョコレートをあげたいのに、あげたらきっと振られてしまう、そうしたら諦めなきゃいけなくなっちゃうと泣き出します。

ユウちゃんは頑張れと励まします。



雫は自分の誕生日の準備をしています。

大島は戻って来て雫にハルにチョコレートを渡そうと思うと、私は吉田くんが好きと雫に伝えます。



ハルは大島から呼び出され、待ち合わせ場所で待っています。

大島はハルが雫にあげる誕生日プレゼントを選ぶのに付き合わされます。



雫は誕生日会の飾りつけまで一人で行います。お母さんに一年の報告をするつもりです。弟の隆也からお母さんが仕事が入り帰って来れないと言われます。



ハルは大島からチョコレートを渡されます。



雫はお母さんがいない家でいろんな感情を押し殺してこれまで頑張って来たようです。

ハルがやって来ます。プレゼント持ってきたと言います。プレゼントは万年筆を選びました。

雫はハルにチョコレートを渡します。

ハルも参加して、雫の誕生日を祝います。



ササヤンはバッティングセンターに行くとやさぐれている夏目を発見します。

夏目はみっつちゃんにチョコレートを渡したのに何も起こらなくてがっかりしています。



みっちゃんは夏目からのチョコレートを夏目が思っている以上に心にとまっています。

ササヤンが店に入ってきます。ササヤンはみっちゃんに夏目のことハッキリとふってやってと言います。

みっちゃんは余計なお世話だと言います。

ササヤンはみっちゃんの反応を読み取ることができません。



雫の誕生日会が終わり、ハルは帰ろうとします。

隆也はハルに雫がお母さんが帰って来られなくてすごくがっかりしているから今日来てくれてよかったと伝えます。

雫はハルとすこし歩きます。

ハルは雫のお母さんに会ってみたかったと言い、携帯を取り出し雫に電話かけるかと言います。

雫はとくに用件もないのに電話できないと言います。

ハルはあるだろう、今日は雫の誕生日だ、一番お母さんに来て欲しかったんだろう、一緒にいるからかけてみろと言います。

ハルに促され、雫は電話をかけます。すこし緊張しているようです。

お母さんが電話に出ます。

雫は友達から携帯を借りてかけていると言います。用件は? と訊かれ、誕生日だからともごもごと言います。

お母さんは、雫、悪いけど今忙しいからと言います。

雫はがっかりします。

お母さんは続けて、1時間後にかけ直すわ、それまでに仕事は全部片付けると言います。

雫は凍りつきかけた気持ちが温かくなります。

電話を切り、雫はハルにお母さんがゆっくり話そうって言ってくれたと言います。

ハルは笑顔で、よかったなシズクと言います。

雫は帰って片付けてお母さんの電話を待つと言います。

ハルは電話をかける雫の様子を思い出しながら歩きます。

雫がハルを追いかけてきます。チョコレートを渡し、これはバレンタインチョコレートだと言い、ハルの頬にキスをします。そして、ハルが好き! と何度もハルが分かるように言います。わかった? と訊くと、ハルは真っ赤になった雫の顔を見ながらわかったと言います。



雫はお母さんに1年分の報告と友だちができたこと、好きな人ができたことを報告します。

続きます。



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2024年4月16日火曜日

ろびこ となりの怪物くん 5巻

「どうしてこんなにかみ合わない」

たぶん何かがズレている。でも戻し方がわからない……


ちゃんと人と向き合おうと変わり始めた水谷雫は、ついに、となりの席の超問題児・吉田春に再告白する。

しかしハルは、雫に興味を示す友達・ヤマケンを意識しすぎて、それをまさかのスルー!!

全然かみ合わない2人だったけれど、夏目さんの恋が動き始めたことで……?




ヤマケンが雫を気にし始めます。雫はまったく気にしていないし、ヤマケンの好意を気づいてもいません。ハルはヤマケンをけん制します。この三人のおかしな関係が描かれています。雫にとってヤマケンがあまりに存在感がないのが面白いです。



3学期が始まります。

雫の横で夏目は何度も何度も大きなため息をついています。夏目の高校生までの人生が描かれます。男子が嫌いという理由が明かされます。

学校帰り、雫とハルとササヤンと夏目はみっちゃんに会います。

夏目はみっちゃんに告白して以来会うのでつき合おうかという返事が来るものだと思っています。でも何もありませんでした。みんなが普通に持っているものがどうしても手に入らなくて、もがいていたのに、男の人を好きになってしまって付き合うことになるかもと期待していたら何の反応もなくて、ホッとした気持ちと思いが通じなかった落胆する気持ちがごちゃ混ぜになりどうしたらいいかわからなくなります。

夏目は雫に元旦にみっちゃんに告白したのに、スルーされたと言います。

雫は想像もしていなかったようで驚きます。

夏目は迷惑だったのかなと言います。

雫は聞いてみればと言います。

夏目はあれこれいろいろと思いめぐらせて、頑張ることにすると言います。

雫は夏目の気持ちは何が違うとは言えないのに何かが違うと感じます。

バッティングセンターでみっちゃんとササヤンが話していると夏目が来ます。

夏目とみっちゃんは会話がかみ合っていなくて、夏目はみっちゃんに付き合おうと言ってもらえたと勘違いし抱きつきます。

学校帰り、ハルは雫にみっちゃんはものすごく鈍いやつだと言います。



みっちゃんは夏目に違うそういう意味じゃないと言います。俺には気持ちを受け取れないと言います。

夏目はなぜかポジティブで2人の恋はまだ始まったばかりだから頑張りますと言います。

ササヤンは帰り道に夏目に応援すると言います。



翌日学校で、雫は夏目とササヤンに応援するとは言っていないと言います。

ハルは夏目がみっちゃんのことを好きだということを知ります。ササヤンと二人で夏目のことを話して雫のことを思います。



みっちゃんの母の一周忌法要が行われます。

ハルにとってみっちゃんの母は伯母にあたる人です。ハルは彼女からたくさんのことを教わりました。言われたときはわからなかった感情や感覚は今はシズクを通じてわかり始めます。シズクに会いに行きます。



雫はハルの様子がおかしいのに気がつきます。でも聞くことができません。

ハルはキスしていいか? と言い、雫が目を閉じると雫の前からいなくなります。



雫はハルのことを考えながら歩いていると優山に会います。優山からみっちゃんの母の一周忌法要があったこと、ハルがその人に世話になっていたことを知ります。さっきハルがいなくなったとき追いかけるべきだっとかな思います。考えていると何かわからない不安におそわれます。優山に買い物があるからこれで失礼しますと言おうとすると、優山がハルのことを知りたいなら来る? と車に乗るよう言います。

雫は車に乗ろうとします。

ヤマケンが雫に声をかけます。優山の乗る車のところまで行き雫を連れていきます。



ヤマケンは男の車に簡単に乗るなと叱ります。

雫はハルの話だっていうからだと言います。

ヤマケンはハルの話をハル以外の人から聞いてどうするんだと言います。じゃあなと言い別れようとします。

雫はこのあと時間ある? と引き止めます。



雫はヤマケンの意見を参考にして電子辞書を買います。カフェに入り、ちょっとした話をします。

ヤマケンは雫の何かに胸が高鳴ります。



ハルはバッティングセンターの前で夏目をみつけます。

ハルと夏目の会話が面白いです。

店の中に入ろうとするとヤマケンの仲間のトミオ(富岡)、マーボ(昌弘)、ジョージ(城島)がやって来ます。彼らは夏目に会えてうれしそうです。トミオがハルにガリ勉(雫)はと訊くと、ハルは行方不明だと言います。

夏目はみっちゃんにチラシを見せます。スキー貸別荘と書いてあります。みっちゃんは高校生の小遣いの範囲で遊びなさいねと言います。

夏目はみっちゃんが変わりなくいつもどおりに接してくれるので安心します。

トミオがヤマケンに電話します。雫がヤマケンと一緒にいるのがわかり、ハルにガリ勉が見つかったと電話を渡します。

ハルと雫が話していると、ヤマケンが電話を代わりハルを挑発します。

マーボは夏目の持っていたチラシを見て、別荘ならうちあるよ、来る?と言います。



1泊2日のスノボ旅行です。

雫、ハル、夏目、ササヤン、ヤマケン、トミオ、マーボ、ジョージ、大島、大島の友達ユウちゃんの10人です。

送り迎えはみっちゃんがしてくれます。

雫はハルに楽しんでもらうことが目的で参加しています。ハルがペットの鶏(名古屋)を家に置いてきたのでさみしいだろうと思って用意したのが唐揚げだという雫のズレ具合が面白いです。

夏目はみっちゃんが帰るというので残念がります。

それぞれが目的を抱えながらスノボを楽しみます。



別荘は豪華で夏目とササヤンは驚いています。

夏目はヤマケンが雫に気があると察知し雫とハルの邪魔ばかりすると怒っています。ササヤンと意見が食い違い言い合いになります。

夜はカレーシチューという謎の食べ物を作って食べます。

夏目はササヤンに怒っています。

ユウちゃんは雫にどっちがすきなのと訊きます。

その場にいる全員がハルかヤマケンのどっちなのかということを訊いている思っています。雫だけは違っていて、どちらかというとシチュー?と応えます。ピンと張りつめていた緊張感が解けます。



食後、ヤマケンはどこかの部屋に一人でいます。雫がハルと自分どちらが好きかと訊いたら何というだろうと考えています。

雫は居間がうるさいと、ヤマケンのいる部屋に来ます。

ヤマケンは雫と二人きりになることができたので、ここに留まらせようと雫の興味をひく話題を振ります。

雫はヤマケンの期待通り、楽しそうに話し始めます。

ハルとササヤンが雫とヤマケンが楽しそうに話しているのを見つけます。

ハルが雫のところへ行こうとするのでササヤンが止めます。ササヤンは雫がなんのためにここに来たか考えろと言います。

ハルはササヤンを振り切って、雫とヤマケンがいる部屋に行こうとします。でも、優山の言っていたことを思い返して行くのをやめます。



ヤマケンとしゃべったあと雫はうたたねをしていて、目覚めると寒いから先に戻ると言います。

ヤマケンは雫の手をつかみ、携帯番号教えてと言います。

雫は携帯持ってない、手を離してと言います。

ヤマケンは離さないって言ったらと雫との距離を詰めます。

ガラス越しにユウちゃんが雫とヤマケンをじっと見ています。いいキャラクターです。

あわててヤマケンは手を離します。



ササヤンは戻ってきた雫に上の女子の部屋に行くの? と言います。

雫は着替えるだけだけどと部屋に行って温かい格好に着替えます。何か気配を感じるので見ると、ハルがいます。壁際に三角座りをして雫を見ています。

雫はなんで声をかけないと言います。

ハルは声をかけようとしたらなんか始まったから声が出なかったと言います。

雫はハルに今日楽しかった? と訊きます。

ハルは楽しかった、すごくと応えます。

雫はそっかよかった、今日はそのために来たからと言います。

ハルは手を出してと言い、自分の手を重ねます。やっぱ来ねえなと言います。雫が何が? と言うと、初めてシズクが俺に触れた時腹の中があったかくなった、俺が欲しかったのはこれだと思った、それが嬉しくて嬉しくて、胸がドキドキして、てっきり恋だと思ったと言います。

雫はこの間はそれを確かめに会いに来たのかと思い、じゃあ、今は恋とは違うの? と訊きます。

ハルはそんなことはないと言います。

雫は手を触れてダメならハルの期待にこたえるにはどうしたらいいんだろうと言います。

ハルは笑顔でもういいよと言います。

雫はハルが笑うと安心すると言い、眠気がきてそのまま眠ってしまいます。



ハルは居間に戻ります。

ササヤンはハルのことを気にしていたので上の部屋から降りてきたハルに暴れんのはやめたわけ? と言います。

ハルはやめた、シズクの安心が第一だからなと言います。



大島は動かない自分を情けなく感じています。

ヤマケンは雫に本気になりつつあります。

夏目はどこに行ったのかと思ったら、雫とハルがいた部屋に隠れていて、一部始終会話を聞いていたのでした。

続きます。



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2024年4月14日日曜日

ろびこ となりの怪物くん 4巻

「ハルのことをちゃんと考える…!」

向き合おう。自分に。ハルに。

すべてはそれからだ……


となりの席の超問題児・吉田春への恋心を封印した水谷雫。ギクシャクしたままの日々が続いたけれど、ハルの友達・ヤマケンのアドバイスもあって次第に雫はちゃんと人と向き合おうと変わり始める。しかし、ハルがそのヤマケンを意識しすぎて…!?




雫はハルにハルのことを考えると言ったのにすっかり忘れて日常を過ごしています。雫にとって人を好きになるってどういうことなんだろうと心配になります。

ハルは考えると言ったシズクの言葉に満足してそれ以上何も求めず待っています。たぶん雫を思いやってのことなのだろうなと思っていたのに我慢していただけでした。ハルに我慢ができるなんて思いませんでした。

雫がヤマケンとしゃべるとハルは穏やかだったのに機嫌が悪くなり目つきが鋭くなります。雫に出会う以前のハルはずっと目がうつろで、ためらうことなく危ないことをしそうな雰囲気を持っていたようで、ヤマケンに対しては危険なハルが顔を出します。

ハルにとって雫は心を安定させる大切な人物になっています。雫はどんな行動をとるのか楽しみです。

夏目の恋は叶わない確率が高そうな展開です。勝手に男子に好かれて友達を失いさみしい思いをしてきたからどうにか幸せそうな笑顔になってほしいなと思います。




雫は目を覚ますと部屋にハルがいるのでびっくりします。

ハルは夏目たちが試験勉強をやろうというので呼びに来たと言います。そして、雫の家庭事情を知り、雫が勉強にこだわる理由が少しだけわかります。

雫は勉強には行けないから今日は帰ってほしいと言います。



ハルとササヤンと夏目の三人で勉強をします。

三人が恋愛に話で盛り上がっているところに雫がやって来ます。

文化祭からひと月経っていて、雫はハルのことを考えると言って忘れていたことに気がつきます。



図書館でヤマケンは本を探していたら雫に会います。

雫は文化祭の時ヤマケンが言ったことに感動したことを伝えます。



夏目はみっちゃんが気になり始めます。

ヤマケンはなぜか雫が気になり始めます。

雫はハルが自分にとって無意味なことだと思っていることに楽しみを見出しているのが不思議そうです。

ハルはヤマケンが雫に気がありそうなので、あらゆるものを警戒し始めます。



バッティングセンターでクリスマスパーティーをします。

雫、ハル、夏目、ササヤン、大島、ヤマケン、トミオ、マーボ、ジョージです。

それぞれが想いを寄せる人のことで頑張ります。

雫はハルに好きだと伝えます。



雫は冬期講習に行きます。

ハルは雫とヤマケンが一緒の塾なのが気に入りません。

ハルはヤマケンを警戒してずっと塾の外で雫を待っているようです。嫉妬する気持ちを抑えきれないでいます。



夏目はみっちゃんへの思いが膨らんでいきます。年始早々夏目はみっちゃんに思いを伝えます。

続きます。



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2024年4月12日金曜日

ろびこ となりの怪物くん 3巻

雫が好きだと言うと、ハルはそうでもないと言います。

雫が勉強が大事だと言うと、ハルはフラれたと言います。

ハルが好きだと言うと雫はなんとも思っていないと言います。

雫とハルは互いにひきつけ合っているのに表に出す感情が反発し合います。揺れる心情が面白いです。

雫とハルの心情を描きながら、夏目あさ子、大島の思いが描かれていてそれぞれの心情を考えながら読み進めていくと楽しかったです。

ヤマケンはこれからも登場しそうです。雫に何か影響するのかなと思うとこちらも楽しみです。




「自分がそんなに器用でないことに気づいた」

私は今ハルも恋愛感情を持っていない…

となりの席の超問題児・吉田春への恋心をどうしていいかわからず、逆に封印した水谷雫。

自分への好意を隠さない女の子・大島さんの言葉で、雫への恋心をハッキリ自覚したハル。

なかなかかみあわない2人の恋のベクトル。

だけど、少しずつ変化の兆しも…!



雫とハルは図書館でデートです。

雫は勉強しています。

ハルは勉強する雫をじっと見つめています。

雫はハルの視線が気になり、何か? と訊きます。

ハルは、べ、べつに、と顔を赤らめて言います。

雫は今ハルに恋愛感情を持っていないと言います。

ハルはショックを受けています。

雫は勉強に支障が出るのは避けたいと言います。勉強一筋と決めたのに、心が揺れ動いてぶれてしまう自分を見つめ直します。



夏目あさ子は学校でそれとなく雫に近づきさりげなく恋バナをしようと言います。

雫は試験勉強したら? と話すことはないと言います。



ハルはベンチに寝転んでいます。

大島が通りかかります。

ハルは雫にフラれたと言います。

大島はチャンスだと思います。けれど勇気が出ず何も言えません。

夏目はこそっとハルと大島の会話を聞いていて、ハルを叱ります。



ハルは夏目に怒られて、昔よく怒られた女性のことを思い出します。その女性に言われたことを思い出し、雫のところへ向かいます。

雫はうたた寝をしています。

雫の寝顔を見てハルはいろいろ考えます。雫が目を覚まし、女性に他人に受け入れられたいならまず自分から向き合うことだと言われたことを思い出し、雫に好きだよと言います。

雫は何か言おうとします。何も出てこず諦めて、うん、とだけ言います。

雫とハルは出会って少ししてからの関係に戻ります。



夏目はぎくしゃくしています。

雫は夏目のために試験の範囲をわかりやすくまとめたノートを作り関係を修復します。



試験の結果が発表されます。

1位ハル、2位雫。

雫は納得いかないようです。



雫は塾に通っているようです。

模試の結果とは塾で受けたものでした。模試って何のことなのかなと思っていたのでこれでわかりました。

塾にはハルから金をたかっていた男子がいます。

雫は一緒の塾に通っていることを初めて知ります。でもまだ名前はわかりません。電子辞書が欲しくて、入手する方法を探します。



文化祭の準備が始まります。

雫はササヤンが文化祭で儲けようとしているので協力して電子辞書の購入資金を稼ごうとします。

まずは場所取りです。

雫はハルを連れていき強引に一番いい場所を取りにいきます。

結局ハルが上級生と乱闘になり、一番悪い場所になってしまいます。



雫と夏目とササヤンは買い出しに出かけます。

途中、ハルにたかっていた男子たちに遭遇します。

雫と塾が一緒だった男子は雫に文化祭のチケットが欲しいと言います。男子はヤマケンと呼ばれています。

雫はヤマケンに文化祭の招待チケットを渡します。



学校帰り、雫はハルに会います。バッティングセンターに寄ったら

みっちゃんがハルはご飯を買いにいかせたというので待っていたようです。

雫は唐突に私はハルを好きにならないよ、と言います。

ハルはなんだいきなりと言います。

雫は答えは決まってるのに期待だけさせるなんていちばんひどいでしょう? と言います。

ハルは、いいよ、そんなもん俺が変えてやると雫に近づきます。触れられるくらい近くに接近したところで夏目が言ったことを思い出し、自制します。

ハルが雫の顔を見ると、雫は顔を真っ赤にしています。雫は思いきりうろたえています。帰る! と言って走って行きます。

ハルも雫の表情を見て動揺しています。

雫がどうしてもハルを意識してしまう場面がよかったです。



文化祭です。

雫のクラスの出し物はゾンビハウスというお化け屋敷です。

客の入りは上々で皆楽しんでいます。中でも驚かせる役のハルは大忙しです。ハルはこんなにも人に求められたのは正直初めてだ、とノリに乗っています。



ヤマケンの集団がやって来ます。

雫は先日のハルとのやりとりを思い出しています。

優山とみっちゃん(満善みつよし)も文化祭にやって来ます。

ヤマケンは方向音痴のようで友達とはぐれてしまい雫と遭遇します。

夏目もやって来て雫にハルを探してくれとササヤンから言われたと伝えます。

雫はヤマケンに友達はハルと一緒にいるらしいから一緒に来る? と言い、ヤマケンはついていきます。



ハルは鶏小屋にササヤンの仲間といました。

雫はハルにササヤンが呼んでると伝えます。

ハルは雫がヤマケンと一緒にいるので不快なようです。

ヤマケンはハルの様子を見て、雫の肩に触れ、おいおいハル、女につめんなよみっともねーと言います。

ハルは俺には触れるなと言って、ヤマケンが触れることには何も言わない雫に食ってかかります。

雫はべつに、と言い、ヤマケンはハルを怒らせるようなことを言います。

ハルはヤマケンに殴りかかります。

ヤマケンはよけます。よけたので横にいた雫にハルの拳が当たってしまいます。

ハルは雫に謝ります。

しかし、雫はおそろしく冷たい目で金輪際、私の半径2メートル以内に近づくなと言い去っていきます。



夏目は雫を追いかけ、ハルに悪気はなかったと言います。

雫はハルに振り回されるのはうんざりだと言います。でもハルをふりきることができないとも言います。

夏目は男女の情だと言います。

雫は不思議そうに、ハルが私といるのは自分が一人になりたくないだけ、たまたま私が都合がよかっただけだと言います。

夏目の表情が固まります。一番近くにいてくれる人を特別だと思うのは当たり前で、雫はハルのことをそういうふうに思えないのかと言います。

雫は思うと言い、でも夏目には関係のない話だと突き放します。



ヤマケンと仲間は雫と夏目が話しているのを盗み聞きしています。

雫が夏目と別れ、ヤマケンは雫のところへ行きお詫びのかき氷を持って話しかけます。ハルは雫に嫌われてまた一人ぼっちだ、あいつにあんま求めすぎんのも酷だと言います。

雫はべつにハルに求めてことなんてないと言います。

ヤマケンはなんでハルをふりきれないのか教えてやると言います。

雫は夏目との会話を聞いていたのだと知ります。

ヤマケンは期待するからだと、相手の言動の中に自分の願望も混ざってるから、ハルをふりきれないんだ、勝手に期待して、でも相手の期待に応えない、ほんと酷だと言います。

雫はハルと夏目を傷つけたんだろうかと言います。

ヤマケンは今さら一人でさみしくなっちゃった? と言います。

雫は今までも一人だったけどさみしいと思ったことはないと言います。

ヤマケンはさみしいというのは相手がいるから感じるもんだと言います。

雫はヤマケンの言葉に納得します。気づかされることがたくさんあり、ヤマケンをすごいと言います。

ヤマケンは雫の中で何かかが刺さったようだと感じ驚いています。

雫はふと視界に知った顔を見つけます。優山を見つけます。声をかけようとしたらヤマケンが雫の口をふさぎ、雫を連れて使っていない教室に逃げ込みます。

ヤマケンは優山が苦手なようです。

雫はハルと優山とヤマケンの関係を知ります。話していたら教室に誰かが入ってきます。雫とヤマケンは隠れます。入ってきたのはハルと大島でした。



優山とみっちゃんは歩いているとハルに遭遇します。

ハルは優山を見つけると、大島を連れて逃げます。逃げた先が雫とヤマケンが隠れていた教室でした。

ハルと大島が話しているのを、雫とヤマケンが聞いていると、優山が教室に入ってきます。



みっちゃんは夏目を見つけます。

夏目は雫に言われたことで落ち込んでいます。

みっちゃんは夏目を慰めます。



ハルは優山とふざけ合った後教室の窓から逃げていきます。

優山は雫を見つけ、用があると言うと、ヤマケンが間に入り雫には道案内を頼んでる途中だと連れ出すのを拒みます。

優山は雫に封筒とハルの靴を渡し、大島と教室を出ていきます。

雫とヤマケンも仲間が来たので教室で別れます。



雫はハルを探し、優山から渡された靴を届けます。

ハルは大島を盾にしてしまったことを反省しています。

雫はあんたは馬鹿だ、でも私も一緒で間違えてばかりだと言います。

ハルはそんなに近づいていいのかと言います。

雫はそれは取り消していいと言います。

ハルは大島に、雫は夏目に謝りに行きます。

ササヤンが雫とハルと夏目を見つけてサボっているのを責めます。



後夜祭。

雫はハルを見つけます。ハルは眠っています。ハルの髪に触れようとして起こしてしまいます。

ハルは雫が触れようとするので、シズクの考えることはわからんと言います。ないと言いながらあるし、近寄るなといったりするし、それなら押せば落ちんのか、押しても落ちねーのかどっちだと言います。

雫は胸の内を明かします。ハルを思うことで勉強が手につかなくなるのは嫌で、勉強することで自分が自分でいられるんだと言います。全部言い切らないところでハルは雫を抱きしめます。

雫はハルの温もりに安心感を感じます。そして、ハルのことをちゃんと考えると言います。

続きます。




ヤマケンの仲間の名前がようやくわかります。トミオ(富岡)、マーボ(昌弘)、ジョージ(城島)です。



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2024年4月10日水曜日

ろびこ となりの怪物くん 2巻

水谷雫は人に関心を持ち楽しもうと決めたのに、人を思うと心が苦しくなり、そんな思いをするなら以前のように関心を持つのをやめよう、適度に付き合おうと思ってしまいます。

答えのないことへのもどかしさを拒絶せず、受け入れて楽しめるようになるにはまだ時間がかかるようです。




「私を好きになってもらってからまた言う」

でも、どうやって好きになってもらう?


となりの席の超問題児・吉田春の純粋さに惹かれて、逆に好きになってしまった水谷雫。

しかし、告白の返事はまさかのNO!

すべてが予測不可能の春の心をとらえるには?

少しずつ恋心に目覚めていく雫だけど…!?

冷血女子×超問題児

大ブレイク中!ラブストーリー第2巻




雫はハルを自宅に連れていきます。雫の父親はびっくりしています。

夕食を作って食べます。



優山はハルを探しています。

バッティングセンターの受付にいる男性みっちゃんはハルは今日帰ってこないと言います。

優山はハルにお土産を買ってきたと言い、ハルがいないとわかると、ほんと臆病者だね春は、いつまで逃げ回ってるんだかと言います。



ハルは風呂に入り、眠りにつきます。



期末試験の結果が発表されます。

1位はハル、2位は雫です。

雫は夏休みは徹底的に予習をしようと決めます。



雫はハルに人に避けられる原因は睨むからだと言います。ハルが怯えるから相手も怯える、ニコニコしてるのが好きだと言います。

ハルは雫に言われから笑顔で対応することにします。すると、今までハルを怖れていた女子がかっこいいと思うようになり、急に人気が出ます。雫に言われたとおりにしただけで人から話しかけられるようになって感動しています。

雫はハルが人気者になってイライラします。

夏目あさ子は雫をからかいます。

雫はイライラした感情がやきもちだということに気がつきます。

ササヤンは雫と夏目にハルがこのまま学校生活にとけこんでうまくいけばいいのにと言います。

雫はササヤンにどうしてそんなにハルを気にするのと訊きます。

ササヤンはハルに借りがあるからと言います。



ハルは女子生徒が上級生にからまれているところを助けに入ります。上級生に殴られてしまい、こてんぱんにやり返します。

からまれた女子はハルを見て震えます。

見ていたまわりの生徒もハルを冷たい目で見ます。

雫がやって来ます。先生が来たのでハルを連れて逃げます。



雫は騒ぎを止めようとして余計に大きくしてどうするのと叱ります。

ハルはなんか間違ってたかと訊きます。

雫はハルのやり方は間違ってないとはいえない、でも、ハルが優しい人間なのを私は知っていると言います。



夏休み。

ハルは雫に遊ぶって約束したのに初日に海に行って以来断られているので怒っています。

バッティングセンターには夏目あさ子がいて、雫に電話すると即切られてしまいます。

ササヤンがバッティングセンターにやって来ます。受付の男性みっちゃんはバッティングセンターの店長でした。ササヤンとみっちゃんは渓流釣りに行く約束をしていて明日行こうと話しています。ササヤンは雫を誘います。

ハルと夏目はショックを受けます。



翌日、雫とハルと夏目とササヤンとみっちゃんは渓流釣りに行きます。ハルと夏目は雫に自分たちの誘いは断るのにと非難します。

雫は無視します。

釣り場に到着し釣りを始めます。

ハルと夏目は川で泳いでいます。

雫は釣りをしながら揺れ動く感情と格闘しています。



ハルとみっちゃんはいとこでした。

ハルは学校から近いという理由でみっちゃんのところに住んでいます。渓流釣りから帰るとバッティングセンターに優山がいました。

ハルは優山を見て急いで店を出ていきます。

優山はハルのお兄さんでした。



雫は帰り道ハルに捕まります。どうしてお兄さんから逃げるのと訊きます。

ハルはいちいち詮索するなと睨みます。

雫は怒って、わかったと言い帰ろうとします。でもハルが寂しいんじゃないかと思い家に連れていきます。

雫の家の庭でスイカ割りをします。

ハルはいちいち詮索するなと言ったことを謝ります。

雫はいいよ別にと言います。

ハルは雫には助けられてばかりだからなんかお礼をしたいと言います。

雫はデートがいいと言います。



2学期が始まります。

夏目あさ子は風邪を引いています。熱があっても頑張って学校に来たことを嬉しそうに言います。

雫は関心がないようにうつさないでねと言います。ハルにずっと気になっていて、いつ勉強しているの? 訊きます。

ハルはしてないと応えます。

雫はうそつけ、やってなきゃわかるはずもないでしょうと言います。

ハルは中学ほとんど行ってなくてやることがなくヒマだったんで高校の範囲あらかた勉強したと言います。夏休みに言っていたデートについて訊きます。

雫は図書館に行きたいと言います。



雫とハルは授業を終え学校を出ようとしたら、校門に優山が立っているのを見つけます。

優山は雫を見つけます。隣にいたハルはどこかに逃げていません。

雫は優山に声をかけます。

優山は雫に会いにきたと言います。



ハルは植え込みに隠れています。雫を連れて裏から帰ればよかったと気づき出てくると、球技大会で上級生に絡まれていた女子生徒にばったり出会います。

ハルは女子生徒に頼みがあると、校門に誰かいるか見てきてほしいと言います。

女子生徒は誰もいないと言います。

ハルは女子生徒と少しだけ話し、用事ができたと帰っていきます。



ハルの携帯に優山が雫と一緒にいるとメールを送ります。

優山は雫とドーナツを食べながら話します。ハルとの関係を聞き、今日来た理由を話します。ハルに学校をやめて実家に帰ってもらわなくてはなったと言います。自分がハルを説得するよう言われていて、ハルが会ってくれなくて大変だと言います。大変と言いながらも優山はハルが実家に戻ることは迷惑だとも言います。

ハルがやって来ます。

優山は実家には戻らず、学校に行くって約束してほしいと言います。

ハルはわかったと言います。優山と別れます。



雫にとってハルがいなくなるなんてことは考えもしないことでした。

ハルはなんで優山といるんだと言います。

雫はハルのことを知りたかったからだと答えます。

ハルは優山にはもう会うなと言います。

雫は約束はできないと言います。

ハルは帰り道自分の昔の話を雫に話します。

雫は本当は家に帰りたいと思ってる? と訊きます。

ハルはないと応えます。

雫はハルがいなくなったらさみしい。でも、いたい場所があるなら意地を張るなと言います。

ハルはシズクと一緒にいたいと言います。



雫は一人で完結していた以前の自分を思い出せません。ハルとふれあい、夏目やササヤンが大切なもので失くしたくないと思うようになります。

ハルは学校着くと球技大会でからまれていた女子生徒に呼び止められます。

女子生徒は球技大会のときかばってくれたお礼を言います。

ハルはすこし照れて、うん、と言います。

女子生徒はハルの表情を見て感情が芽生えます。



女子生徒は大島といいます。

夏目はハルと大島が話しているのを見ていて、大島の表情の変化をしっかり目撃しています。雫にどう思うと訊きます。

雫はものすごく気になっているのにどうでもいい、と模試の結果がよくなかったことのほうが重大だと言います。一人になって自分を冷静に見つめようとします。



昼休み。

購買部で大島は自動販売機に並んでいたら割り込まれてしまいます。

何も言えなくて黙っていると、ハルが割り込んできた生徒を蹴り、並べ、早く列戻れ、と睨みつけます。



大島はいつも一人で人気のない場所で昼ご飯を食べています。

ハルは友達がいないのかと訊きます。

大島ははっきり言われて悲しそうです。いないとは言えず、話題を変えるためハルに友達について訊きます。雫について訊くと、ハルはシズクは好きだと言います。

大島はそれはどういう意味の好きなのか確かめようとしたとき夏目がハルを見つけてやって来ます。

ハルが大島には友達がいないと言うと、夏目は大島を雫の所へ連れていきます。

ハルと夏目は大島に友達ができるにはどうしたらいいか会議を始めます。

雫は勉強の邪魔をしに来たので怒ってバカバカしいと出ていこうとします。

ハルはピリピリしている雫にいつものように俺たちを気にせず勉強しろと言います。

雫はハルから目を逸らし、集中できないと言います。

夏目はみんなで協力しようと言います。

雫は、私が? なんで? 自分でどうにかすればいいと言います。

ハルは感じ悪い、お前のそういうとこ大嫌いだと言います。

雫は言い返し、気まずい雰囲気になり部屋を出ていきます。



翌日、体育の授業で雫は大島とペアになります。

大島は雫に謝ります。

雫は大島ではなくハルと夏目が原因だと言います。あの二人が迷惑ならはっきり言った方がいいと言います。そのあと、ハルについて考えます。胸が苦しくなり、どうしたいのか、どうしたらいいのかわからなくなります。得体の知れない感情から解放されたいと思っています。



大島が一人で昼ご飯を食べているところにハルがやって来ます。

夏目もやって来て、また、雫とササヤンを呼んで先日の重たい雰囲気が出来上がります。

ハル、大島、雫という順番でベンチに座ります。大島を挟んで雫とハルが話しをします。

ハルはなんで俺のこと避けるのかはっきり言えと言います。

雫は最近ハルといると私は胸が苦しい、勉強にもなぜか集中できない、だから、今は顔を合わせたくないと言います。

ハルは保健室行くか? と言います。

大島は立ち上がり、ハルに違うでしょう、なんでわからないのと叫びます。叫ぶと走ってその場を逃げ出します。

夏目はハルに大島を追うように言います。

ハルは何が何だかわからず、言われた通り大島を追います。

雫は小さい頃の記憶を思い出します。期待してダメになって、だんだん期待することをしなくなったこと、頑張った分だけ返ってくる勉強だけが心を満たしてくれたことを思い出します。



翌日、雫はハルに会い吹っ切れた表情で、私たちは友達だ、これからもうまくやっていこう、とにっこり微笑んで言います。

ハルは雫がおかしくなったと心配します。でもそんな雫が好きなんだと気がつきます。

続きます。



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2024年4月8日月曜日

ろびこ となりの怪物くん 1巻

となりの席の吉田くんは入学初日の流血事件以来、一度も学校に来ない…

自分の成績にしか興味のなかった水谷雫はたまたまプリントを届けたために、その吉田春に友達認定されてしまう。しかも、春の純粋さを知って優しく接すると今度は告白までされちゃって…!?

冷血女子×超問題児

新感覚ラブストーリー開幕




主人公の名前は水谷雫(みずたにしずく)といいます。高校生です。

勉強以外に興味がない女の子です。成績がなにより重要で人や物に関心がありません。

教室の雫の席のとなりの机は空席になっています。

となりの席の吉田春(よしだはる)は入学初日に流血事件を起こして停学になり、停学が解けているのに一度も学校に来ていません。

雫はハルに出会い、ハルが学校に来るようになって勉強一辺倒だった人生に変化が起こります。人に興味を持ち始めます。ハルによって自分を見つめ直していく様子が面白いです。ハルがきっかけで興味を持たれ頼られたり、話しかけられたりし、友達と呼べるような

関係が広がっていきます。

バッティングセンターを経営しているみっちゃん、勉強が苦手な夏目あさ子、ハルと同じ中学だった佐々原宗平(ササヤン)、ハルを都合の良い奴扱いしていた友達などが登場します。



ハルは雫に対して自由で、思ったことを口に行動します。

雫はハルの奇行に振り回されます。時には怒ったりしつつも、自分の中に芽生えた感情が何であるか理解します。

物語は雫とハルが互いのことが好きだと確認し合って始まります。

最後にみっちゃんの知り合いの優山という人物が登場します。

人間関係が明らかになっていないので続きが楽しみです。




雫は担任の先生に隣の空席になっている生徒のところへプリントを届けて欲しいと言われ引き受けます。バッティングセンターに行くように言われ、受付にいる男性に吉田春がどこにいるか訊ねます。

男性がハルは…、と応えようとしたら、雫の背後で人が飛んできます。殴られて吹っ飛んだようで、殴った人物は怒っています。

男性は殴った人物をハルと呼びます。雫が探している人物でした。

ハルは雫を見ると急いで店から逃げ出します。

雫は受付の男性に届けるように言われてプリントを渡し、店を出ます。役目を果たしたらか帰宅しようとしたらハルに捕まります。

ハルは、

「…てめえ 学校の回しもんか」

と言い、雫は、

「プリント 届けにきただけだよ」

と言います。

ハルは担任から学校に来いと言われていて、そのことに腹を立てているようです。雫がそうではないことがわかり、急に態度が変わります。名前を訊きます。高校生活らしい休んだ生徒に友達がプリントを届けたりするといったことに憧れを抱いているようで、雫に友達だから、自分のことはハルと呼べと言います。

雫はハルが何を言っているのかわからず、無言で立ち去ります。



翌日、雫は担任のサエコ先生にプリントを届けたことを報告します。

サエコ先生は自分じゃ会ってくれないから困っていたと言います。雫がハルが怖い人だったと言うと、やっぱりなんかあった!? と何か起こることを予期していたように顔を強張らせます。

雫は友達認定されましたと言います。

サエコ先生はじゃあ学校来るよう説得してくれない!? とハルの停学はすでに解けていること、非があったのは相手のほうだったことを説明します。

雫は嫌ですと断ります。



雫は授業を終え、帰り道にハルに捕まります。二人でファストフード店に入ります。二人だけかと思ったら、男子が二人を囲んでいます。ハルの友達のようで男子たちはハルに金を貸してくれと頼みます。

ハルは友達だからとすんなり貸してあげます。雫に学校はどうだったと訊きます。

雫はハルが学校のことを気にしているようなので本当は学校行きたいんじゃない? 気になるなら行けば? と言います。

ハルは怖いと言います。みんな俺を怖がるんだ、気がつくといつも避けられてるから学校は嫌だと言います。うちまで来てくれたのはシズクが初めてで、さっき金を貸した男子たちも初めて怖がらずに付き合ってくれた奴らなんだと言います。

雫はあんな金をたかったりするのは友達じゃないと言います。

するとハルは飲んでいたドリンクを雫の頭にかけます。おまえ嫌な奴だな、と言い残し一人店を出て行きます。

雫は頭に来て自分が飲んでいたシェイクをハルに投げつけます。見事ハルの頭にあたり、髪はシェイクまみれになります。

雫は全力で逃げます。親切で本当のことを言ってやったのにドリンクをかけられるほど怒ることはないと考えます。



雫はサエコ先生からハルと連絡が取れないでのこのままだと退学になりそうだと聞かされます。バッティングセンターに行きます。受付の男性にハルにこれ以上学校を休んだら退学になると伝えて欲しいと言います。それだけ言って帰ろうとすると、受付の男性は打っていく? と1ゲーム遊ばせてくれます。

雫はボールに当てられません。それなりに考えてバットを振るのに当たりません。外から声が聞こえます。ファストフードでハルに金をたかった男子たちです。

男子たちはハルの話をしています。つまらない、金を出さない、いい財布見つけたのにと思ったのにと言い合っています。

雫は思った通りだと思いつつバットを振ります。ふと、ハルがいることに気がつきます。ハルの表情を見ると今の男子たちの会話を聞いて落ち込んでいるように見えます。

雫はバッティングを終え、店を出ようとします。けれど思い直して男子たちに文句を言います。ハルが男子たちを友達だと思っている、あなたたちもそう思っているなら誠実に付き合ってあげてくださいと言います。

男子たちのひとりが、なにこいつ、と雫に近づきます。触れようとしたところでハルが男子の手を掴みます。

ハルはそのまま片手で胸ぐらを掴みぐっと持ち上げます。

「……おまえら 今日は帰れ」

男子たちはハルに言われるまま店を出ます。



ハルは雫を家まで送ります。二人は無言です。家の近くになり、雫がハルを見ると、ハルは泣いています。

雫は泣くことないでしょと驚いています。

ハルは違う、なんか嬉しくてと言います。

雫はハルの表情を見て泣きそうになります。ハルの流す涙があまりに純粋で、

「……大丈夫だよ 今にハルのまわりは たくさん 人であふれるから」

となぐさめます。

雫はハルが停学になった事件を見ていました。どうして上級生に殴りかかっていったのかその理由を知っています。

ハルはシズクがいるんなら、学校行ってみてもいいと言います。

ハルは学校に行きます。



学校に来るようになったハルは雫を困らせます。

雫は勉強したいのに、ハルが邪魔をします。ハルと過ごして、受験でトップ合格したのがハルだとわかります。中間試験をなんとしても1番になりたいのでハルを拒絶します。

ハルを拒絶して雫は中間試験で1位をとります。けれどあまりうれしくありません。バッティングセンターに言ってハルと話ます。ハルに心を動かされた理由を探します。



心を動かすものは勉強だけで、人も物も興味がなかった雫はハルのことが気になります。気になるという感情が何なのか探ります。

夏目あさ子というクラスメイトが追試に落ちないように勉強を教えて欲しいと雫に頼みます。

雫は断ります。

ハルが引き受けます。

佐々原(ササヤン)が雫に話しかけます。ハルとつるんでいるから話してみたいと思ったと言います。

夏目あさ子は追試をなんとかギリギリ通過し、補習を受けずに済みます。

雫はハルに出会ってこれまでにないくらい人に関わってきて、今まで勉強しか興味なかったけど楽しもうと考えに変化が起こります。



雫はハルに好きだと言います。

ハルは冷静に対応します。

「えーっとじゃ 付き合うか?」

と言います。

雫は、いい、嘘だからと言います。



ハルは学校に拾った鶏を持って来ていて、担任からつれてきてはいけないと注意されます。ササヤンが家で飼えるというので連れて帰ります。

翌日、ササヤンは鶏を学校に連れて来ます。家で猫を飼っていて鶏におびえるので飼うのがムリになったと言います。学校で飼えないかと担任に相談すると許可がおります。担任から責任をもって世話磨りように言われ、鶏小屋を制作します。

ハルの友達だった男子たちも加わり、鶏小屋を完成させます。



夜になり、雫はハルに家まで送ってもらいます。

雫は我慢できなくなり告白します。

ハルは気持ちを打ち明けます。

雫はハルの気持ちを知り、ハルに私を好きになってもらってもう一度告白すると言います。今はそれで十分だと納得します。帰ろうと言うと、ハルは雫を引きとめ、今日、どっか泊まるぞと言います。



バッティングセンターに優山という人物が入ってきます。

受付の男性みっちゃんは、

「…ったく ここには来んなって言ってんだろ 優山」

と言います。

続きます。



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2024年4月4日木曜日

草川為 世界で一番悪い魔女 7巻

最終巻です。

クインタはなぜ悪名を欲しがったのか、秘密が描かれてから大魔女として一生懸命背伸びしていたことがわかり、親しみが持てました。

フィーヨはエマがクインタになることについてどうして容易に受け入れることができたのだろう。クインタとフィーヨの仲について描いて欲しかったな思いました。

ギルロイ教授は人に関心がなく、研究しか興味を示してこなかったのにクインタに出会い接するようになって次第に心を開き、向き合い人間に興味を示していきます。ギルロイ教授の変化が面白かったです。

ジュードはよくわかりませんでした。いろんな人に愛情深い人物なのはわかりました。

ニコル=ニコルはものすごくギルロイ教授に執着していると思っていたら、ダメなら次の恋だとさらっとしていたのが面白かったです。

パメラは先代クインタが自らの命でエマを救ったことがものすごく残念だったんだなと思います。戦ったこともあったと思います。戦いながらいろんな会話を交わした仲なのだろうなと思います。名を上げようと戦いを挑んでくる魔法使いを相手にするのに疲れた先代クインタと挑んでくる魔法使いをことごとく消して、日々の喜びや驚きが少なからずあると生きることを楽しむパメラという二人の魔女を見て300年生きても考えは異なるんだなと思いました。パメラは同じ時間を生きた者としてまだ知らない楽しいことに触れる機会を放棄するのはおかしいと伝えたかったんだろうなと思います。

魔女と研究者が目的地まで旅する物語は信頼できる仲間に出会う面白い作品でした。

行く先々で固定した考えが柔らかくなっていく過程が面白かったです。最後は駆け足で締めくくってしまったのがもったいないです。もう一冊描いて完結してほしかったなと思いました。




クインタはニコル=ニコルに精霊で伝言を送っていてその返事がきます。ギルロイ教授がニコル=ニコルはどこにいるのか訊くと、この近くで医者の世話になっていると言います。

行ってみるとニコル=ニコルはベッドの上でリンゴを食べていました。

肋骨が折れていて、アンブローズとリンゼイ=オズワルドとエルマー=オズワルドはパメラとやり合って怪我をしたのかと言います。ギルロイ教授がニコルはできる魔女だから大丈夫って言ってたのに全然大丈夫じゃなかったからギルロイ教授に冷たい視線を送ります。

ニコルは私はできる魔女と言い、ジュードに奪われた推薦状を奪い返したとギルロイ教授に見せます。まだ賢者の図書館に行く気はあるのか訊きます。

ギルロイ教授はあると言い、これのために無理をしたニコルに感動しています。ニコルがごほうびにチューしてくれる!? 催促すると、みんなに部屋から出て欲しい、二人で話したいと言います。二人きりになると、俺はクインタが好きだ、と言います。今まで適当にあしらって悪かったと詫びます。ニコルの手の甲にキスします。親愛なるニコル、君の親友にしてくれと言います。

ニコルはずるいと言い仕方ないから友達になってあげると言います。

ギルロイ教授が部屋を出て今度はクインタとニコルで話します。

ニコルは教授をどう思っているのと訊きます。

クインタは別になんともと言おうとして、思い直して、実は好きだと言います。

ニコルは教授を守ってよねと言います。

みんなと部屋に入れて、スコットとロザムンドにパメラがしたことを話します。



クインタは外で一人考えに耽っています。リンゼイ=オズワルドとエルマー=オズワルドが夕ごはんを食べに行こうと知らせにきます。

クインタは二人にアンブローズとあぶないから帰れ、ここからは全員は守れないからギルロイ教授と私だけで行くと言います。

リンゼイ=オズワルドとエルマー=オズワルドは即答で断ります。アンブローズとも話して決めたことだと言います。

クインタは旅に出て知らない人に触れ今まで気がつかなかったことに気づかされます。

みんなで最後まで旅をすることになります。



賢者の図書館に到着します。建物の前に大勢の魔法使いがいます。

アンブローズは何があったんですかと訊ねると、大魔女パメラが図書館に立てこもっていると言われます。

ニコル=ニコルは待ち伏せさかと言います。

リンゼイ=オズワルドは登録はできないか訊くと、魔法使いは登録業務なんかやれないと言います。

クインタはパメラと決着をつけるため中に入ると言います。

ギルロイ教授は俺の魔女が勝つとこを特等席で見なくちゃと一緒に行くと言います。

クインタは扉に手をかけます。他の人では開かないよう魔法が施されていたようです。クインタは難なく扉を開きます。

クインタとギルロイ教授とアンブローズとリンゼイ=オズワルドとエルマー=オズワルドとニコル=ニコルは中に入ります。職員が倒れているのを発見します。外に運び出そうとします。

ギルロイ教授は床が消え階下に落下します。パメラを見つけます。

パメラはギルロイ教授にメモやノートを漁っても研究の核心にたどりつけなくてジュードが困っていると言います。

ギルロイ教授は図書館にたどり着いてたら書きあげるつもりだったと言います。

パメラはジュードはあなたの大事な研究を欲しがっているから頭の中にある秘密を引き出すお手伝いをしてあげると言います。

静かにギルロイ教授に忍びよったジュードが腿に注射します。薬液が半分だけ入ります。

ギルロイ教授は自白剤のようなものかと言います。

ジュードは自白剤ではなく知性をバラバラに壊す薬だと言います。

ギルロイ教授はジュードに蹴りを入れ逃げます。クインタを探します。



クインタは消えたギルロイ教授を探します。広い図書館をどう探せばいいか困惑します。



ギルロイ教授は薬が作用し始めていて思考が落ちていきます。

ジュードがギルロイ教授を見つけます。注射器に残った薬液を打とうとします。

ギルロイ教授はジュードが握っていた注射器をジュードの身体に刺し、残りの液体を全部注入します。

ジュードはパメラの名を叫びます。



クインタはパメラに会います。2人きりで話します。



ジュードは宿でパメラから飲まされた薬とギルロイ教授に打たれた注射が中和して、本来の自分を取り戻します。ポケットに薬液の解毒剤を持っていることを思い出します。ギルロイ教授のところに戻ります。

ギルロイ教授はもうジュードのことも誰だかわからないようです。

ジュードは解毒剤をギルロイ教授に飲ませようとします。

ギルロイ教授は拒みます。

アンブローズとリンゼイ=オズワルドとエルマー=オズワルドとニコル=ニコルがギルロイ教授を見つけます。

ギルロイ教授はリンゼイ=オズワルドのことがわかりません。

リンゼイはジュードに何を飲ませたのか訊きます。

パメラの命令に従う魔法使いがリンゼイ=オズワルドとエルマー=オズワルドとニコル=ニコルを攻撃します。

魔法の応酬に本棚が倒れます。ジュードが本の下敷きなります。

ジュードはアンブローズにこの薬を飲ませて欲しいと言います。

アンブローズは疑いの目を向けます。

ジュードはもう1度だけ僕の良心を信じてくれないかと言います。

アンブローズがギルロイ教授を押さえ込んでジュードが解毒剤を飲ませます。

解毒したギルロイ教授は元の状態に戻ります。ジュードと和解します。



ニコル=ニコルはパメラ側につく図書館の警備の魔法使いたちに一緒にパメラを倒さない? と言います。

魔法使いはパメラが恐ろしいからギルロイ教授とジュードを閉架書庫に戻すよう言います。

警備の魔法使いは腕の立つ者ばかりで苦戦しています。

リンゼイ=オズワルドとエルマー=オズワルドと服を脱ぎだします。囮に使うと言います。

ニコル=ニコルも服を脱ぎます。



フィーヨとツィギーは激しくぶつかり合っています。

パメラは本棚の本が傷みそうなので外でやりなさいと言います。二頭は窓から出て行き、外で暴れます。

クインタはフィーヨがなんであんなにツィギーを嫌ってる? と訊きます。

パメラはだいぶ昔にツィギーがフィーヨの魔角類友達を食べちゃったのよと説明します。

クインタはそんなことがあったのかと言います。

パメラはクインタが何も知らないから教えてあげようと言います。これからゲームをして勝てたら、フィーヨのことか先代「クインタ」のことを1つ教えてあげると言います。

クインタは遊びじゃないと言います。

パメラは成長の見込みがあるから遊んであげるのよと言い返します。クインタの話は聞かず日が暮れるまで館内で鬼ごっこをしようと、自分が鬼で10数えるから逃げなさいと言います。

クインタはパメラの言い方に背筋をゾクッとさせます。正面から戦うよりずっといいとパメラの遊びにつき合います。

パメラは10まで数えると窓から外で暴れているツィギーとフィーヨを眺めます。

クインタは魔法の回数が限られれいるのでパメラの出方を見ています。

パメラは風の精霊を呼び出します。

「この部屋にひそむ者あれば息の根を断て」

笑顔でおそろしい魔法を使います。窓の外から蝶々が入って来ます。室内に入った途端床に落ちてしまいます。

クインタは自身に護身の魔法をかけていて回避します。パメラの呪文になびいてる精霊がいて、クインタになついてた精霊もパメラの呪文に動かされてしまうのを見てパメラの呪文に力があることを知ります。先代クインタから魔力を受け継いで2年間森に隠れ住んで魔法を練習していました。指南書を読むことでしか魔法を学ぶ術がなくて、旅に出てからは他の魔法使いに会い手探りで呪文を身につけてきました。だからパメラの呪文からは学ぶことが多いようです。精霊が聞き惚れるような詠唱はとくに抑揚、息つぎ、朗々と歯ぎれよく、指南書を読んでいてもよく理解できなかったことが、パメラによってはっきりわかるようになります。魔法が楽しくて仕方がなくなります。



リンゼイ=オズワルドとエルマー=オズワルドは脱いだ服を燃やします。エルマーは燃えている服を踊らせ、リンゼイは燃える服をビリビリに細かくなってあちらこちらに飛ばしていきます。

警備の魔法使いは火が本に移ったら大変だと消火にあたります。水を使うと本が濡れてダメになってしまうので戦うのをやめて消火に専念します。

その隙にギルロイ教授はスペアミントの背に乗り、クインタの所へ行こうとします。

警備の魔法使い全員が消火にあたると思っていたのに、ギルロイ教授を行かせまいとする魔法使いもまだいます。魔法を使って足止めしようとします。

ギルロイ教授はクインタから護身の魔法をかけられているので効きません。クインタを探しに行きます。



クインタはテーブルの下に小さくなって隠れています。

ギルロイ教授はクインタを見つけます。スペアミントに礼を言って、自分もテーブルの下に入りクインタの隣に座ります。ジュードと和解したことを話し、今の状況を訊きます。

クインタはパメラが自分を育てて先代クインタの魔力を自在に扱えるようになって再戦したいみたいで、日没まで鬼ごっこをしていると言います。パメラが大魔女を言われる理由を改めて思い知った、魔法がやっとわかってきた、パメラが魔法に関してたくさんのヒントを持っててすべてが手本になる、そうしたら先代の魔法も見てみたかったと楽しそうに話します。

クインタとギルロイ教授がいい雰囲気になったところでパメラに見つかります。

パメラは風の精霊を呼び出しギルロイ教授を吹っ飛ばします。ギルロイ教授は本棚に背中をぶつけます。

クインタは風の精霊を呼び出します。今までとは違い力に厚みを感じます。

パメラもクインタの魔法の力と質が変わったのを感じます。



フィーヨが図書館に中に戻って来ます。フィーヨはパメラに突進します。

パメラは吹っ飛ばされてしまいます。

クインタはフィーヨの角が折れてなくて安心します。ツィギーはどうなっているのか気になって窓から外を覗いてみます。

ツィギーはフラフラしています。

パメラは、

「フィーヨ あなた ツィギーの角を喰らったわね…?」

と言います。

クインタはフィーヨが角を食べたと言ったので驚きます。もう一度ツィギーをよく見ると、片方の角が折れています。

ツィギーは魔法使いが連れているホラントラーに襲われます。

ギルロイ教授は魔角類の研究家として興味が出て、魔角類が魔法使いと組んでいれば共喰いしないのにとつぶやくと、パメラがツィギーはあちこちで恨みを買いがちな子なのよと言います。

パメラは鬼ごっこを終わりにしてお開きにしましょうかと魔法を発動します。

クインタはパメラが遊ぼうと言ったり、お開きにすると言ったりする勝手さに文句を言います。魔法でパメラの魔法を無効にします。フィーヨがツィギーの角を食べたからかどうかは不明です。はっきりと魔法が調子いいと感じます。

パメラはジュードからの情報ではクインタが使える魔法は1日3回だったはずなのに4回目の魔法なのでいつのまにか上限を増やしているのでのびしろがあるのは気持ちがいいと言います。何回使えるようになったのかしらと魔法を発動します。

クインタは対抗します。フィーヨが再びパメラに突進します。

パメラは何度もくらわないわ、とフィーヨを魔法で動けなくします。同じようにクインタも動けなくします。今日はここまでねと言うと、リンゼイ=オズワルドとエルマー=オズワルドとニコル=ニコルが魔法を発動し、クインタとフィーヨがいる床をくり抜き階下に落とします。

パメラはニコリと微笑みます。

パメラの表情を見たアンブローズはリンゼイとエルマーの双子の前に立ち、そこまで、約束の離脱と言います。そして、ニコルの腕をつかみ折れたアバラでここまでやれば十分だろうと言い、ギルロイ教授を連れて逃げようとします。

パメラはくり抜かれた床から階下に降ります。

ギルロイ教授はアンブローズの手を離し、俺はここに残ると言い、みんなにありがとうと感謝を伝えます。

アンブローズは大魔女同士の間に入って何かできるとは思えないと言います。

ギルロイ教授はそれでもクインタのところへ急ぎます。途中ジュードに会います。ジュードにクインタとパメラは日没の鐘が鳴るまで鬼ごっこをしていると言います。

ジュードは日没まで聞いて、パメラがいつでも切り上げられると思って余裕があるなと言います。余裕なんて本当はなくて、日没の時間までいられないくせにと言います。パメラには300歳という年齢から活動の限界があって、起きている時間が短く、大量の睡眠を必要とするとギルロイ教授に教えます。今日の起床時間からして日没はギリギリなはずだと言います。

ツィギーが窓のガラスを破って図書館内に入って来ます。

ジュードはツィギーの角が折れていてびっくりしています。

ギルロイ教授はフィーヨが食べたと言います。

ツィギーは他のホラントラーに追われています。若干苦戦しています。

ギルロイ教授は気になるけど行こうと言います。

ジュードはネスター悪い、先に行っててと言います。棒切れを持ってツィギーを襲うホラントラーに振り回し、ツィギーを守ろうとします。しかし、簡単にホラントラーに体当たりされ倒れてしまいます。

ツィギーはジュードを守るように側に立ちます。



ギルロイ教授は大きな音がするほうへ向かいます。

クインタの使える魔法はあと1回なので隠れています。

パメラに見つかり、最後の魔法を使おうか迷っていると、ギルロイ教授が現れ、クインタに魔法を発動しようとするパメラの邪魔をします。

パメラはギルロイ教授を空中高く持ち上げ、床に叩きつけます。

クインタは風の精霊を呼び出し、図書館の本で自分とギルロイ教授を繭のように包み込ませます。ギルロイ教授に声をかけます。

ギルロイ教授はなんとか応答はできるようで、クインタに今の魔法は何回目? と訊きます。

クインタは7回目最後だと言います。本で囲いを作ったのはパメラが本を一切破損させていないから少し時間を稼げるかもしれないと思ったからだと言います。

本の囲いの外でクインタとギルロイ教授の会話を聞いているパメラはため息をつきます。

ギルロイ教授はジャケットのポケットを探ってほしいと言います。

クインタは瓶を見つけます。そこにはロリ―の実が入っています。自分もギルロイ教授にわけてもらったロリーの実を持っていて使おうと思っていたと言います。

ギルロイ教授は気が合うなと言います。

パメラは風の精霊を呼び出し、本で作った繭を壊しにかかります。

クインタはロリ―の実の精霊を呼び出し、

「ロリーの精霊よ! 陶酔と甘く痺れる歌声をパメラに捧げよ!」

と魔法を発動します。

パメラはロリーの実に含まれる麻酔成分を吸いこみます。頭がクラッとして、そのままガクンとしゃがみ込みます。



図書館の外ではアンブローズとリンゼイ=オズワルドとエルマー=オズワルドとニコル=ニコルが心配そうに図書館を見つめています。



日没の鐘が鳴ります。

パメラはまだ意識があります。ロリーの実で眠りに落ちませんでした。ただ身体が起きていられない状態になります。

「やるじゃない エマちゃん …ほらね 長く生きたら生きたで… いろんな楽しみがあるわけ… なんでクインタには 伝わらなかったのかしらねえ…」

と言い眠りに落ちます。

クインタも倒れる覚悟の1回の魔法を使ったのでそのまま床に力尽きます。クインタはギルロイ教授の前で涙を流します。

ギルロイ教授は、

「…はは 君 やっと俺の前で泣いたな」

と言います。



時が過ぎます。

ギルロイ教授の怪我も完治したようで、クインタとピクニックに出かけています。

皆の近況を話します。

ニコル=ニコルは次の恋に生きると言っています。

アンブローズはマダム=ベルモンドの手伝いをしています。

エルマーはクインタに押し花の栞を送ります。

ジュードは眠り続けるパメラの世話をしています。

ギルロイ教授はクインタに契約の延長を頼みます。ボディーガードというよりもただ一緒にいたい口実のようなものです。

クインタは照れて嬉しそうです。

ギルロイ教授の研究は賢者の図書館に登録されて、どんな魔法使いでも大型化した魔角類に乗ることができるようになります。

フィーヨは手のひらサイズの大きさが気に入っているようです。

終わり。





草川為 世界で一番悪い魔女 7巻
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2024年4月2日火曜日

草川為 世界で一番悪い魔女 6巻

クインタはパメラから贈られた小箱を開けようと思ったときどんな防御を取るつもりだったんだろう。うっかりギルロイ教授が小箱を落としても対応できるように準備しておくべきだったのになと思います。呪われてしまったから呪いの研究家の所へ行き、呪いを解いてもらおうと思ったら魔術協会の魔法使いで、クインタとギルロイ教授が支え合って呪いを解くのが面白かったです。

フィーヨは体の中に先代クインタの魔力をあとどれだけ蓄えているのか、もしくはクインタの中に眠っている先代のクインタの魔力がまだまだあるのか、魔法についてこれからが楽しみです。

ジュードは何がしたいんだろう、決断したのに迷いがあるこの人物はギルロイ教授に何を求めているのかはっきりしません。パメラが薬を盛ってどうなるか続きに期待です。




パメラによって飛ばされてマダム=ベルモンドの館はグレイたちによっと元の場所に戻ります。

マダム=ベルモンドはギルロイ教授が3通目の推薦状を手に入れたかしらと言います。

グレイは残念ながらうまくいったようには見えませんが、と空を見上げます。

クインタとギルロイ教授とアンブローズとリンゼイ=オズワルドとエルマー=オズワルドとニコル=ニコルが帰って来ます。

クインタはマダム=ベルモンドに数日滞在したいと言います。

ギルロイ教授は落胆して干からびそうになっています。

マダム=ベルモンドはジュードがいないことに気づきます。どうしたの? と言いかけたところでクインタがシーッっと黙るよう仕種で伝えます。

マダム=ベルモンドはジュードに推薦状を全部とられたと聞いて驚きます。クインタたちに勝手に休んでちょうだいと言います。



ギルロイ教授はベッドで休みます。

クインタは立ち直るのに時間がかかりそうだと言います。

ニコル=ニコルはジュードが推薦状を奪って何がしたいんだろうと言います。

クインタは代わりに賢者の図書館に登録するためなのかと言います。

ニコル=ニコルは研究内容を一般公開するための登録なのに何か意味があるのかと言います。

アンブローズは名前が残るんじゃないかなと言います。

ニコル=ニコルはもしそうだったらと考えてやることの小ささに呆れています。



エルマー=オズワルドはクインタにパメラから何か渡されなかった? と訊きます。

クインタは小箱を渡されたと言います。

エルマー=オズワルドは困った時は言ってと言います。

リンゼイ=オズワルドは沈黙しています。



クインタはフィーヨに話しかけます。

フィーヨはツィギーに角を折られてしょんぼりしています。



パメラとジュードは賢者の図書館近くの宿でギルロイ教授から推薦状だけではなく鞄も奪っていてメモ書きに目を通し研究の核心部分の記述やヒントがないか探しています。

パメラはクインタが贈った小箱を開けてくれたか気にしています。



クインタはギルロイ教授の看病をしています。

ギルロイ教授は眠っています。閉じた目から涙がこぼれます。

クインタはギルロイ教授の心中を察して、自分が守ってみせると心に誓います。



アンブローズはマダム=ベルモンドの手伝いをします。

ニコル=ニコルは散乱した書き物について訊きます。

マダム=ベルモンドは若い頃に書いた下書きだと言います。自分の研究を手っ取り早くお金に変えたくて特許を扱う「有智の書架(うちのしょか)」に出そうと思っていたものだと説明します。

ニコル=ニコルはジュードの狙いがもしかしたら「有智の書架」なのかもしれないと、先に行って様子を見てくると言います。



クインタはパメラから贈られた小箱を開けようとします。

エルマー=オズワルドはクインタについて行きます。



ギルロイ教授は夢の中で部門別の自分と会議をします。

ギルロイ教授は目を覚まします。

リンゼイ=オズワルドはグレイから渡された風邪に聞く薬膳酒を飲みように言います。

ギルロイ教授はクインタはどこ? と訊きます。

リンゼイ=オズワルドはクインタとエルマー=オズワルドとでパメラから渡された小箱を開けると館を出て、自分も今から追うつもりだと言います。

ギルロイ教授は一緒に行くと言います。



クインタはエルマー=オズワルドと館から離れたところで小箱を開けようとしています。エルマー=オズワルドが近くにいたのでもっと下がるように言います。

エルマー=オズワルドはクインタに気持ちを伝えます。

クインタは嬉しいけど応えられないと言います。

エルマー=オズワルドはいいんだ、ただ心配していると言います。

ギルロイ教授とリンゼイ=オズワルドがやって来ます。

クインタは寝てなくていいのかと言います。

ギルロイ教授はパメラの箱が気になるし、賢者の図書館を目指していることをクインタに言わないとと思ったから来たと言います。

クインタは立ち直ったのか? と訊きます。

ギルロイ教授はそうでもないけど受け入れたんだと言います。地面に置いてある箱を見て、これがパメラからの箱かと言い手に取ります。急に咳き込んでポロッと箱を落としてしまいます。

小箱が開き、中から煙が出てきてクインタを包みます。



ジュードはギルロイ教授の鞄の中のメモから何も有益な情報は得られませんでした。知りたいことはギルロイ教授の頭の中にしかないと言い、どうすればいいか考えています。

パメラはじゃあ攫って拷問でもしましょうと言います。

ジュードはそんなことはしたくない

パメラは煮え切らないと言い、薬を見せます。思いきりがよくなる薬だと言いこれを飲ませちゃおうかしらと言います。

ジュードはなにかしゃべろうとすると机に突っ伏してしまいます。パメラにもう薬使った? 気分悪いし体に力が入らないと言います。

パメラは外に魔法使いの気配を感じます。窒息の魔法を使って命を狙ってる攻撃されていると言い外に出て行きます。

パメラは攻撃してきた魔法使いを見つけ息の根を止めます。

宿に戻ってきたパメラはジュードと話します。

ニコル=ニコルは外から望遠鏡でパメラとジュードを見ています。



クインタは館に戻ります。

グレイはクインタにうねるなにかが身体を出たり入ったりしてマダム=ベルモンドに下がるよう言います。

クインタがパメラから呪いをかけられてしまいました。

フィーヨもクインタの魔力を蓄えているので、クインタに近づけません。

マダム=ベルモンドからこの町に呪い研究家が住んでいると教えてもらい向かいます。

クインタとギルロイ教授の二人は呪い研究家の家に入り、リンゼイ=オズワルドとエルマー=オズワルドは外で待たされます。



呪いの研究家サリヴァンはクインタとギルロイ教授に椅子をすすめます。

言われるままクインタは座ります。

サリヴァンは誰に呪いをかけられた? と訊きます。

クインタはケンカ相手にと応えます。そして椅子の感じが変だといいます。

ギルロイ教授もすすめられた椅子に座り、クインタ同様変な感じだ、生気が奪われるような感じがすると言います。

サリヴァンはクインタとギルロイ教授を呪われた椅子に座らせました。マダム=ベルモンドの館の夜会で会ったと言います。

クインタは魔術協会の魔法使いの一人でギルロイ教授を攫おうとした人物を思い出します。

サリヴァンは苦労して探した相手が自宅に飛びこんでくる偶然に驚いています。

クインタは風の精霊を呼び出そうとします。途端にパメラの呪いが吹き出し黒い煙となりクインタを包み込んでしまいます。

サリヴァンは夜会では厄介だったパメラが今日は幸運の女神のようだと言い、夜会の時のようにギルロイ教授を肩に担ぎます。

ギルロイ教授はフィーヨと呼びかけます。

サリヴァンはこの家の中で何かあっても外にいる魔角類(ホラントラー)にはわからないと言います。ギルロイ教授を地下通路に連れていきます。平和に暮らしている魔法使いの社会をひっくり返すことについてどう考えてる? と訊きます。



クインタは自力で椅子から立ち上がり地下通路に連れていかれたギルロイ教授を追いかけます。サリヴァンに体当たりしギルロイ教授を助けようとします。



サリヴァンはクインタからフライパンを取りあげ、もう一度ギルロイ教授に魔法使いの社会をひっくり返したいかと問います。

クインタはフライパンなしで土の精霊を呼び出します。ギルロイ教授を助けるために全力を出します。

ボロボロのクインタを見てギルロイ教授はサリヴァンに目的を話します。

サリヴァンは想像よりずっと悪い選択だと怒りをあらわにします。平穏を維持したい、こちらの言い分を聞いてくれたら悪いようにはしないつもりだったのに生かしておくわけにはいかなくなったと言います。

ギルロイ教授はいずれ他の学者が応えにたどり着く、遅かれ早かれ魔法使いの社会はひっくり返ると言います。

サリヴァンはそれま少しでも平穏ならそれでいいと言います。

ギルロイ教授はサリヴァンには説得の余地があると考え、クインタをこれ以上ボロボロにしないため交渉を続けようとします。

サリヴァンは仲間の所へ連れていくと言います。

ギルロイ教授とサリヴァンの会話を聞いていてクインタはギルロイ教授が交渉に向いていない思い、魔法を使います。



外ではフィーヨが木の枝にとまり、サリヴァンの家を見つめています。地面から音がするので、地上に降ります。何ごとか調べていると、クインタの呪いが地面からわいて出てフィーヨを狙います。フィーヨが暴れると地面が崩壊し、真下が地下通路になっていて、地下通路も壊してしまいます。

真っ暗闇の中、ギルロイ教授とサリヴァンが、クインタとフィーヨが瓦礫に閉じ込められてしまいます。

ギルロイ教授はサリヴァンにクインタの呪いを解いてくれと頼みます。

サリヴァンはいやだと言います。

ギルロイ教授は瓦礫の隙間から手を伸ばしクインタを探します。手を見つけます。その手は氷みたいに冷たいです。サリヴァンの杖を見つけます。



リンゼイ=オズワルドとエルマー=オズワルドはサリヴァンの家の近くにあるお店で休憩しています。

そこでサリヴァンの娘に会います。



サリヴァンはギルロイ教授に発見を賢者の図書館に登録してどんな得があるんだと訊きます。

ギルロイ教授は狙われなくなる、研究ができると言います。サリヴァンに杖を手渡し、もう一度クインタを助けて欲しいと頼みます。

サリヴァンはギルロイ教授を人の心がないやつと思っていたのに、見つけた杖を渡し、他人を助けて欲しいという姿に触れ、呪いを解く方法を教えます。クインタの呪いをフィーヨに食べさせろという言います。

ギルロイ教授はクインタに聞こえたかと訊きます。

クインタはフィーヨに害はないんだろうなと言います。

フィーヨは行動を起こしクインタの呪いに食らいつきます。飲み込んで少しするとフィーヨの身体が震えだし、何か悪いものが抜けていきます。折れた角が再生されます。あふれでる魔力がクインタにも注がれます。呪いが解けます。

クインタはフライパンを見つけ、精霊を呼び出し、崩れ落ちた地下通路を元の状態に戻します。

ギルロイ教授はクインタが目の前に現れると、駆け寄り抱きしめます。元気になってよかったと心の底から安心しているようです。ギルロイ教授はクインタに恋していることを自覚します。

サリヴァンは仲間には話しを伝える、それで追うか追わないか決めるとするよと言います。



賢者の図書館の近くの宿にいるジュードとパメラは朝を迎えます。

パメラはジュードにギルロイ教授を拷問するかどうか決めた? と訊きます。

ジュードは拷問なんかしないと言い、パメラの寝癖を直してあげます。



宿の外ではニコル=ニコルがずっとジュードとパメラを監視しています。

ニコル=ニコルはパメラのホラントラーツィギーに監視されています。どうしようか迷っているとツィギーが去っていくので観察しています。

声をかけられます。

ギルロイ教授の研究チームだった同僚のスコットです。

スコットの話からロザムンドが死体で見つかったことを知ります。

ニコル=ニコルはパメラを疑います。

スコットは有智の書架で働いていて、ニコル=ニコルはここ数日の特許申請人のリストにジュードの名があるかどうか見てきてほしいと言います。



ジュードとパメラは町をぶらぶらした後有智の書架に行きます。



スコットはニコル=ニコルにジュードの名はなかったと言います。会話をしているところにジュードとパメラがばったり出くわします。

スコットはジュードにロザムンドのことを言います。

ジュードはショックを受けます。

パメラがジュードの前に出てきて、スコットの首を魔法で切りつけます。

ニコル=ニコルはジュードの胸ぐらを掴みます。内ポケットに推薦状を見つけます。推薦状を抜き取りホラントラーのリンダに乗り全速力で逃げます。

パメラはニコル=ニコルを追いかけます。

逃げ切れたと思ったのに見つけられてしまいます。

パメラは推薦状を出しなさいと言います。

ニコル=ニコルは魔法を駆使して、パメラの隙をついて逃げます。



パメラはジュードのところへ戻ります。

ジュードはニコル=ニコルの無事を聞いて安心します。

パメラはジュードに薬を飲ませます。




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