●第25話
夕鈴は仲の良い夫婦の演技に磨きをかけようとします。それなりに手ごたえを感じています。
陛下は無理とかしないで、今まで通りに後宮で過ごしてればいいよと言います。夕鈴が家出から戻ってきてから何かと気づかい、甘やかそうとします。
しかし、夕鈴はプロの臨時花嫁を目指すと言います。
陛下はそんなのになるのやめなよ、夕鈴っぽくないしできる気がしないと言います。夕鈴が本気なんですと言うと、じゃあ今から夫婦の演技を練習しようと言います。
練習はあまりうまくいきませんでした。
その後もプロの妃を目指す日々が続きます。
陛下は負担をあえて増やさなくてもいいと言います。
夕鈴は陛下の役に立つことでしか側にいられないから、がんばるしかないと思っています。
陛下と夕鈴の演技の特訓が密かに火花を散らしています。
●第26話
春の宴の準備は柳方淵と氾水月に任せられています。
柳方淵と氾水月は互いの案が譲れなくて話が進みません。
夕鈴は口論する二人の間に立って精神をすり減らしています。それでも何とか春の宴を成功させるためがんばります。
陛下は自分そっちのけで夕鈴が柳方淵と氾水月につきっきりでいるからすねています。夕鈴に諦めればいいと言います。
夕鈴は陛下の側にいるためにがんばっているのに、春の宴などどうでもいいと言われたり、初めて会った官吏に不吉な予言をされてしまうし、うまくいかないことばかりです。
●第27話
夕鈴は今日は柳方淵と氾水月はどんなことで揉めるのかと考えると気が重そうです。
後宮では陛下が夕鈴に政務室に行くのを止めようとします。
夕鈴は政務室に行くと自分に関することが書かれた怪文を見つけます。不安になり李順に相談すると、気にするなと言われます。
官吏に不吉な予言をされるし、怪文が出回るし、柳方淵と氾水月が完全に決裂してしまうし、よくないことが続きます。
ふらふらになった夕鈴は歩いていると、声をかけられます。
柳方淵の兄経倬(けいたく)と名乗ります。経倬は春の宴の準備の人選は誤りであり、今からでも別の誰かに託すべきだと話します。
夕鈴は陛下の優秀な臣下である柳方淵と氾水月二人の作る陛下のための宴が見てみたいので、他の方にお任せしたいとは思わない、と応えます。
柳方淵がやって来ます。
「―――お妃様 …その者に近付くのは推奨致しません ものすごい馬鹿なので話すだけ無駄です」
と言います。
夕鈴は柳方淵の言い方に驚きます。
柳経倬は怒って、
「ひ…っ 久々に口を開いたと思ったらおまえ…っ」
と言います。
「――――――一体 何の集まりだこれは ―――我が妃に何用か?」
そこに陛下がやって来ます。
柳経倬は陛下のひとにらみですくみ上り、しどろもどろになり去っていきます。
「…小物だな」
と言う陛下に、
「小物にございます」
と柳方淵は応えます。
夕鈴はまた柳方淵の言い方に驚きます。
陛下は夕鈴を抱きかかえて連れていきます。
氾水月がひょっこり姿を見せ柳方淵に近づきます。陛下が怖くて隠れていたようです。
氾水月は柳方淵に王宮の誰一人として柳家と氾家が協力するなんて思っていないだろう、妃にああまで言われたら期待に応えていかなくてはと言います。
柳方淵も同意します。
●第28話
頑張って準備した春の宴に夕鈴は出られません。宴終了の際一瞬だけ顔を出すのみです。
浩大はかわいそうだからと夕鈴を下っ端侍官の変装をさせて後宮を連れ出し、春の宴の陛下が見せたくないものを見せてあげようとします。
夕鈴は陛下の様子を見ることができます。陛下の両隣には美しい女性が寄り添っています。陛下が夕鈴に見せたくないものとはこういうことなのだと受け取ります。
浩大はなぜ陛下の側に女性がいるのかわからず、焦っています。夕鈴に見せたいのはこういうことではなく癖の強い大臣たちの様子だったのに、女性と宴を満喫している陛下を見せてしまい困っています。
浩大は飲みものを買いに行きます。
夕鈴はふらふらと歩いていると迷ってしまいます。突然手を引かれ口をふさがれてしまいます。
「――――――君は 私を驚かせるためにでも存在しているのか」
陛下です。小休憩中に夕鈴を見つけたようです。
陛下は夕鈴の様子がおかしいので問い詰めます。
夕鈴は女性と楽しそうだった陛下に怒っています。だけど、それは言わず、
「私がいては宴が楽しめないでしょうからっ この後はおとなしく待機してますのでご安心を!」
と言います。
陛下は夕鈴の怒っている理由を知りたくてあきらめずに問い詰めます。
すると、
「―――狼、陛下の女ったらし…!!」
と夕鈴は涙をいっぱいにためて言うと走って逃げていきます。
陛下は何が何だかわかりません。浩大に後で聞くつもりのようです。
柳方淵の兄経倬(けいたく)は何か画策しているようです。
最後の夕鈴と浩大の会話が面白いです。
●第29話
夕鈴は李順から花駕籠に乗って宴会場へ行き、陛下に花の枝を渡すという役目を任されます。
出発だという時に駕籠が壊れてしまいます。
柳経倬の仕業です。駕籠を壊して妃を足止めし、代わりに柳家に都合のいい娘を陛下に送り込む計画です。
駕籠が壊れたと報告を受けた柳方淵は時間を稼ぐよう指示します。
柳経倬は柳方淵に話しかけ、自分が仕掛けたことだと言います。
官吏が柳方淵に、妃がこちらに向かっていると報告します。
報告を聞いた柳経倬は驚いています。妃が歩いて宴会場に向かっているからです。
柳経倬の計画は失敗に終わります。
夕鈴は無事陛下に花を届けます。春の宴は成功を収めます。
女官から今日は後宮に戻らず、陛下と二人だけの花の宴を過ごすよう言われます。
続きます。
可歌まと 狼陛下の花嫁 6巻
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