●第77話
夕鈴は交流会に出席します。
陛下と夕鈴は寄り添って座っています。赤朱音(せきしゅおん)姫から縁談の申し込みが来ないようにするためのものです。
赤朱音(せきしゅおん)姫はこの程度のことでは動じません。陛下に文官の飛録(ひろく)、学者の孫把留(そんはる)、護衛を務める武官の夏豪(かごう)という外交使節団の中でも陛下に紹介しておきたい人物として三人を挙げます。三人の自身の援護を期待していたのに、飛録はお転婆だと、夏豪はお転婆エピソードを、孫把留はさらに付け加えてお転婆ぶりを披露します。朱音は三人が援護してくれないのでこみ上げてくる怒りを隠せません。
李順が助け舟を出し交流会を終えます。
夕鈴は朱音姫と親善交流を通じて仲良くなる方法を考えます。
それぞれ部屋に戻ります。
朱音姫は飛録と孫把留と夏豪に怒りをぶつけます。
飛録と孫把留と夏豪は忠実な臣下というわけではないようで、朱音姫の計画をあきらめさせようとしています。しかし、朱音姫は白陽国に嫁ぐと気持ちは決まっているようです。
夏豪は朱音姫に協力すると言います。
後宮では陛下は夕鈴を抱きしめ、甘い言葉を並べています。
夕鈴は一日ずっといちゃいちゃしていたので、なんだか冷静に対応しています。それよりも朱音姫と仲良くなるためにどうすればいいかを考えることに必死です。
翌日夕鈴は蘭瑶(らんよう)と会います。
蘭瑶は炎波国の姫の様子を聞いて、夕鈴に忠告します。一度事態が動いてしまえば誰も止められなくなると言い、夕鈴を怖がらせます。
●第78話
夕鈴は積極的に陛下とのスキンシップを増やします。それは蘭瑶と氾紅珠の助言によるもので浮気対策として頑張っています。
夕鈴はそんなことする必要はないと思いつつ、不安な気持ちがないわけではないので頑張っています。
氾水月と柳方淵が話しています。
陛下は夕鈴が急に優しくなっているので不思議そうです。
朱音姫は思うように事が運ばないのでじれったいようです。
孫把留は今は静かにしている時だと言い聞かせます。
飛録は朱音姫が白陽国に嫁ぐのは反対のようです。
孫把留は姫は覚悟を決めている、考えを変える気はないでしょうと言います。
夕鈴は浩大と話しています。
浩大は夕鈴が積極的に陛下に密着している様子を陰で見ていて楽しいと言います。
夕鈴は陛下に浮気対策の話をしていないか確かめます。
浩大は楽しいから言わないと言っています。
夕鈴と浩大が話しているのを気配を消して陛下が聞いています。
ふっと陛下が現れ、浩大は、
「あ やべえ」
と言い、窓から出て行きます。
夕鈴は浮気対策の話が聞かれてしまい動揺します。
陛下は夕鈴に詰め寄ります。笑顔で怒っています。
●第79話
陛下は夕鈴にここ数日の奇妙な動きは浮気を疑っていたからかと問います。
夕鈴はあたふたしています。結果陛下との仲はいらないことをしたせいでぎくしゃくすることになり、頭を悩ませることになります。考えれば考える程夫婦の危機に陥っていると心配します。
夕鈴と朱音姫は打ち解けられません
朱音姫は陛下を二人で話したいと誘います。
陛下は応じ、二人は庭に出て行きます。
夕鈴は焦ります。蘭瑶の言葉がよぎり不安が大きくなります。二人がいない間炎波国の飛録と話します。
陛下と朱音姫が戻って来ます。朱音姫は夕鈴にどこか勝ち誇った表情で、
「それでは今日のところはごきげんよう」
と去っていきます。
夕鈴は陛下と朱音姫の会話の内容が知りたくてたまらないようです。
●第80話
夕鈴は陛下に朱音姫と何を話したか気になると言います。
陛下は変わった要求をされたと言います。
朱音姫の変わった要求とは兵士の訓練風景が見たいというものでした。
兵士の訓練の後炎波国の護衛兵を交えて間接的な試合をすることになっています。
朱音姫はこの機会でなんとか陛下との関係の足がかりにしたいようです。試合を観戦していると官吏に話しかけられます。陛下には気分が悪くなったと言い席を外します。
飛録と孫把留は一緒に行くと言います。しかし、朱音姫はすぐ戻ると一人で行きます。
官吏には姉から火急の報せがあると言われ、朱音姫は人気のないところへ行くと何者かに襲われてしまいます。
「姫 報せなどはございません 貴女には 今 ここで消えて頂きたく」
と言います。
「――――姫サマ!」
黒装束の小さな護衛が現れ、朱音姫を守ります。後宮に侵入し、陛下に斬られかけ、熱を出し夕鈴に看病してもらった侵入者です。
刺客は分が悪いとみたのか去っていきます。
夕鈴が朱音姫を探しに来ます。朱音姫の前に以前会った侵入者が立っているのでびっくりします。
侵入者は朱音姫を襲った敵が誰の指示によるものかわからないので夕鈴を警戒しています。
続いて李順がやって来て、夕鈴に下がるように言います。
しかし、夕鈴は両手を広げて、
「大丈夫だから! 絶対に弱ってる子 イジメたりしないから おいで!」
と言います。
侵入者は夕鈴の言うことを聞いたようで、朱音姫は運ばれます。
報告を受けた陛下は李順にどう考えているか訊ねます。李順と考えが同じで計画的な暗殺と判断します。
夕鈴は陛下に朱音姫を世話する許可をもらいます。
侵入者はマナと言い、朱音姫の直属の隠密のようです。
●第81話
氾紅珠は後宮に朱音姫がいると聞きつけ、兄水月に確かめます。
氾水月は本当だと言い、紅珠にお妃様に会いに行くのを控えるように言います。
氾紅珠は朱音姫が後宮に入りこんだことで、想像が膨らみ、陛下と妃と朱音姫の三角関係の物語をどんどん創作していきます。その様子を近くで見てより自身の作品に反映させたいと気が荒くなっています。
夕鈴と朱音姫は一緒に湯に入っています。
夕鈴は刺客に狙われた朱音姫を心配しています。朱音姫に刺客を送り込んだ人物が外交使節団の中にいる可能性が高いようです。
陛下は夕鈴が朱音姫につきっきりなので不満そうです。炎波国の問題だからあまり首を突っ込むなと言います。
夕鈴は考え込んでうつむいている朱音姫を見て放っておけないと言います。
陛下は何か手を打たないといけないと言います。
飛録と孫把留と夏豪は李順に朱音姫会わせるよう要求します。
李順はのらりくらりとかわします。
陛下は朱音姫に会います。朱音姫の核心をつく指摘をして朱音姫を動揺させます。そう警戒するなと言い、自分の言葉は信じられなくても妃の言葉は信じて欲しいと言います。
朱音姫は夕鈴と話します。炎波国が不安定なこと、白陽国に来た理由などを話します。
夕鈴は自分と同じくらいの年齢の女の子が背負っているものの大きさを知ります。
朱音姫は刺客を送り込んだ人物をある程度見当をつけています。飛録と孫把留と夏豪の三人の誰かだと言います。
夕鈴は朱音姫がうつむいて考え込んでいたのは刺客に狙われたショックなどではなく、怒りに震えていたのだとわかります。
氾紅珠は後宮に行って妃に会えない代わりに、想像を駆使して筆を進めています。
陛下は夕鈴に会いに来たのに、また朱音姫と湯に入っていると知り、頭を抱えています。
●第82話
飛録が朱音姫を迎えに行きます。
朱音姫は飛録を殴ります。誰が犯人なのかわかっていないようで、全員殴るつもりでいたようです。一人目で犯人がわかりました。
飛録はなぜ刺客を送り込んだのか話します。
朱音姫は信じて欲しかったと言います。
朱音姫は国へ帰ることになります。
夕鈴と朱音姫は今回のことで仲良くなります。
続きます。
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