エスターの社交界デビューとレオンとの別れが描かれています。
レオンにとってエスターは生きる理由と言ってもいいくらいの存在なのに、一族を優先させたい叔父のリチャードはレオンの気持ちを理解してあげられません。
レオンが失意のどん底で何もかも投げてしまったら、リチャードは一族から集中砲火を受けるはずなのに、そこまでは考えていないような人物です。
ギルモア公爵とは誰なんでしょう。レオンは虚を突かれたような表情をし、レベッカや執事のノアは表情を固くします。
エスターは恋をしたという事実が身分が違うという事実を超えられず、レオンの元を去ります。エスターは出来ることはなく、去るという選択肢しかないだろうなと思います。
復活祭。エッグハントでレオンとエスターは邸に来てから一番幸せそうです。
そんな二人の前にレオンの許嫁という女性が現れます。
エスターはレオンにそういう人がいるだろうなということは想像していました。いつでも身を引くつもりでいるようです。
レオンはエスターに彼女は遠縁のレベッカ・ウィンターソンだと説明します。
レオンはレベッカにはエスターがウィンターソン家当主の妻だと説明します。
エスターは婚約者であるレベッカにそんなことを言っていいのかとドキドキします。
叔父のリチャードが現れます。彼がレベッカを連れて来たのでした。
リチャードはエスターを忌まわしいとか穢れたとか言い放ちます。
レオンは怒りに任せて言い返すことなく、エスターを抱き寄せ、
「そうですね 彼女のおかげで俺は変わった 人間らしくなれた気がしますよ」
と受け流します。
エスターは傷ついています。そして、自分の役割をもう一度確認します。いつかお屋敷を去る日が来ると言い聞かせます。そんなことを考えていると自然に涙がこぼれます。
エスターの様子をレオンが見て、懸命に不安をぬぐい去ろうと言葉をかけます。
エスターは思い直して役割を果たすため、レベッカにレディになるためのレッスンをお願いします。
レベッカは引き受けてくれます。
レベッカはデビューに必要な所作を教えます。
レベッカはエスターが身分不相応だと考えていることを見抜いています。レオンの都合かんだから気にすることないと言います。
エスターはレベッカに許嫁なのではないのですかと尋ねます。
レベッカは一族が勝手に決めただけで結婚する気はない、自分は好きな男性と結婚するって決めてる、とレオンではないと言います。
レオンはレベッカがやけにエスターに積極的に絡むので、腹を立てて、ゲイリーを連れてきます。
レベッカはゲイリーを見ると急に態度を変え、緊張して話す言葉もしどろもどろになります。レベッカはゲイリーのことが好きみたいです。本人はゲイリーに恋していることは気づいていないようです。
エスターでもわかるくらい、レベッカの挙動が不審です。
エスターはレオンに、
「レオン レベッカはゲイリーに恋しているんですね?」
「あんなにわかりやすかったら 誰だってわかりますよ」
と言います。
レオンは、嘘だろ? 信じられないという表情でエスターを見ます。
レオンはエスターがレベッカのことが分かるなら、自分の気持ちにも気付いてほしいとつぶやきます。
社交シーズン幕開けです。エスターはロンドンに戻ります。
エスターは準備を整え当日に備えます。そこに、レオンの叔父リチャードがエスターに会いに来ます。
リチャードはエスターにウィンターソンを出て行ってくれないかと言います。レオンに諦めさせるために、エスターが自ら出て行ってくれと言います。
エスターは従います。
エスターは女王陛下に拝謁し、無事デビューを果たします。
拝謁を終え、エスターはレオンのもとに戻ります。
エスターはレオンに拝謁の時名前が違っていたと言います。
レニー公爵の娘とい手筈になっていたのが、ギルモア公爵の娘と言うことになっていたと話します。
レオンは驚いた表情です。レベッカとノアは硬い表情です。
レオンはエスターに、
「この県は一旦俺に預けてくれないか 大丈夫 あなたは何も心配しなくて良い」
と言います。
エスターは教えてくれないのなら知らなくていい、と覚悟を決めています。レベッカに心からお礼を言います。
エスターはリチャードから渡された強力な睡眠薬をレオンに飲ませて、眠らせて、邸を出ていきます。
エスターはようやく安心できる居場所が出来たのに、レオンのそばにいてもいいんだと思いきれず、邸を出てしまうのが切ないです。
続きます。
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