2016年12月12日月曜日

石黒正数 それでも町は廻っている 7巻

●ホワイトデビル
知らないことを教えられて理解しようとするとき、自分の中にある似ているだろう知識と結びつけて何とか理解しようとします。
歩鳥の野球のルールを自分なりに解釈している脳内の様子が面白かったです。
野球にまったく興味がなく、学校から応援に狩り出されていやいや観戦している者、対戦相手が父親の母校でいわゆる代理戦争で観戦に熱が入っている者、チームの監督になりきって采配を批判しながら観戦する者。
野球を観戦するというだけでもいくつものドラマが生まれています。
真田広章が野球を熱心に観戦しているのを見て、野球が好きなんだと思ったタッツン。
歩鳥の奇想天外な新しい野球をバカにしたら、真田は歩鳥の肩を持ち、プロ野球の観戦に誘ったら、野球に興味がないと言われ、歩鳥のように斬新な野球ルールを提案したら、完全に否定され、真田に対して何を頑張ってみても裏目にしか出ないタッツンに笑いました。


●秋まつり
歩鳥が楽しそうにしているのを見ているだけでこちらまで楽しくなります。


●コンタクト
御神体にこんな機能が備わっていたら、面白名と思います。


●ガッカリなカード
歩鳥はこの手のゲームは得意そうに思えたのにな。やはり歩鳥は探偵になるしかないのかもしれません。


●時は待ってくれない
歩鳥の弁当事件が面白かったです。ショックで真田が食欲をなくし、タッツンが真田に渡せなかったお弁当はたまたまいた浅井という男の子にあげてしまい、タッツンはまたも真田以外の男の子の高感度を上げてしまいました。


●テリトリー
ユキコが出てくるのが楽しみです。どう笑わせてくれるのか期待が膨れます。


●それ町サスペンス劇場2乙女を襲う氷のやいば!?凶器は雪山に消えた
門石先生って、歩鳥が鼻息荒く読み耽っていたミステリー小説の作者じゃなかったっけ。門石先生が亀井堂静だと歩鳥が知るとどんなにびっくりするだろう。リフトで登っている最中にストックを落としてしまった歩鳥。ストックを落としたところまで真田に男だからおんぶしてほしいと頼みこむと、
「こんなところでイチャつくな」
と静、
「そうよボンクラ」
とタッツン。
今までのいろんなことも込めて言った一言のように感じ笑ってしまいました。


●血のバレンタイン
歩鳥が渡せなかったチョコレートを何げに奪い合おうとする真田勇司、菊池貴明、荒井和豊の三人芝居が面白かったです。
紺双葉の提案と歩鳥のオチも面白かったです。

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