2016年11月28日月曜日

高橋留美子 境界のRINNE 9巻

氷上のスケーター霊に、大正時代の女学生…そして因縁深きりんねの父、だまし神・六道鯖人がラーメン屋に事業拡大!?鳳の契約黒猫・朧も現れ、次々りんねは事件の渦中へ――!!バラエティーに富む奇問難問・霊的事件、ゾクゾク勃発!!




やりたくもない勉強は睡魔とのたたかいです。

受験生の落合マナブがりんねに依頼したのは、眠くなるのは呪いか何かなんじゃないか調べてほしいというものでした。

何かに取り憑かれていることを感じたりんねは調査を行います。

取り憑かれている原因をつきとめ解決しても、依頼者本人のやる気が頭の片隅でだけ思っているものなので勉強ははかどることはないだろうなと思いました。



真宮桜が友人とスケートリンクに遊びに行くと、小さな女の子の幽霊がスケートをしていて、滑っている子どもたちを邪魔したり、突き飛ばしたりしているのを見つけます。

ユキナという女の子の幽霊に話を訊いてみると、特訓のためシズカが来るのを待っているといいます。

翌日りんねに相談した桜。

りんねもシズカという人物から相談されていると知ります。

小学生らしいなと思うエピソードでした。



一般者から相談を受け、お祓いを行った十文字翼。除霊が完了したはずなのに、翌日、桜は翼の背中に大正時代の女学生の霊が憑いているのを見つけます。

ヤヨイさんという霊が未練を残し成仏できずにいるため十文字翼が協力することになったのでした。

だけど、ヤヨイさんの未練は難易度が高く、十文字翼は見るからにボロボロになっていきます。



なんとかりんねの力を借りることなくヤヨイさんを成仏させたい翼と、ヤヨイさんが翼を自分の成仏の道連れにしようとしていることに気づいたりんね。りんねが気がついたように翼もヤヨイさんの魂胆がわかりすぎるくらいわかっていて、ちょっと頑張りすぎてしまします。

頑張りすぎて、ちょっと入院してしまいますが、無事にヤヨイさんを成仏させることができます。



翼と桜がいるところには、必ずりんねが何食わぬ顔でいるのが面白かったです。



学校の近所にラーメン屋がオープンし、そのラーメン屋から依頼を受けたりんね。

ラーメン屋に向かうと、桜も友人たちと学校で噂になっているラーメン「かえ魂」の行列に加わっています。

店の中から出てきたのは、見覚えのある女の人。

りんねの父六道鯖人の運営する堕魔死神カンパニーの社長秘書だった人でした。

彼女が登場すると必ずついてくるのは鳳。

目隠しをしているとはいえ、鳳にとっては二度目の対面のはずなのに、自分の姉であることに気づくことなく、手加減なしに全力でカマを姉に振りおろすところは、なんか鳳らしいです。



働くことがなによりも嫌いな鯖人が、悪だくみしたり、取り憑かれたり、涙を流したり、りんねを言い負かしたりするところが面白いです。



演劇部の倉庫に眠っていたカツラが役を演じきるのに協力するりんねと桜。

後ろ回し蹴りと、なんかしっくりこない、というヒントがどこに繋がるのかと思い読んでいくと、そっか、そういえば、そこも毛だなというオチでした。



細長い霊がふわふわと漂っているのをりんねが回収しています。

ヘビの霊が集団脱走したのでした。

若手死神が総出で捕獲しているのに、ただひとり鳳だけは、ヘビが大嫌いで見るのもさわるのもいやだと、りんねの部屋でマネキュアを塗り、ヘビの霊の捕獲をサボっています。



この騒動を引き起こしたのは鳳がヘビが嫌いなことを知っている人物の犯行で、鳳に復讐するためにやったのでした。

鳳は、悪だくみをしたら失敗し、自分にかえってくるし、意図しないところで知らず知らずのうちに相手から恨みを買うこともあるところがあります。

りんねと六文の関係のように、鳳にも契約黒猫がいて、名前は朧といい、なにやら仕返しを企んでいるようです。



朧の小さい頃の話は六文が思うように、いくらでも引き返すチャンスはあったはずなのに、なんだかんだと鳳と一緒にいられる気の合う黒猫は朧をおいて他にいないという展開です。



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