取るに足らない青春にも終わりは来るのです。
徒然を弄ぶ日々も、遷り変わってゆくもので。恋のライバル(?)にショッピングモールの変化、受験に追われていたかと思えば、迫ってくるのは卒業式。実は2人の距離感も、変わらずのようでそうでもなくて――…。取るに足らない日々ゆえに、楽しい日々になっているような。
徒然と戯れまくる青春浪費ラブコメ、圧巻の完結巻!!
最終巻です。
宇多川と片野の掛け合いが面白かったです。
宇多川がからかってボケて、片野がツッコむスタイルから、片野が不意に放つ言葉に、宇多川がドギマギするところなど会話のやりとりが楽しい作品でした。
ドラッグストアに新しく加賀美という大学生が入ってきます。
片野は宇多川と加賀美が話しているとイライラします。宇多川が自分には当たりが強いのに加賀美にはやけに物腰の柔らかい対応をとるからです。しかし、よく観察してみると宇多川が単に気を遣っていただけなのだとわかります。
宇多川と片野は加賀美の電話の会話を聞いてしまいます。
加賀美は理想の大学生を演じているのだと察します。
宇多川と片野は公園でひとりベンチに座る加賀美をみつけます。
2人に声をかけられた加賀美は理想を演じようとするので先日の電話を聞いたと告げます。
あまり充実した生活を送っていないようで宇多川と片野と三人で写真を撮り、加賀美は実家に写真を送ります。
学校でメイクの話で盛り上がっている中、宇多川はまったく興味を示しません。黙って聞いているとメイクはアイブロウが一番重要だと言っていて、眉毛が濃いのを気にしている宇多川はバイト中、眉毛に関する化粧品の説明書きを真剣に読んでいます。片野に前髪を上げ、眉を見せてどう思うかと訊きます。
片野は普通だと言います。
宇多川は納得がいかないようで、自宅でカミソリを見つけ眉を整えようと思いつきます。
翌日、宇多川はコソコソとドラッグストアで商品を探しています。片野に見つかってしまいます。片方の眉毛を全部剃ってしまったので眉ペンを買いに来たと言います。
片野は顔の手入れ方法を注意します。
宇多川は真由ペンで眉を書こうとします。不器用なのか上手く書けずものすごく太い眉毛に仕上がります。
片野はさらに眉ペンの選び方にも注意をすると宇多川が言い返します。
コロッケ屋の百瀬が通りかかり、宇多川に化粧を教えます。
宇多川はメイクで変わった自分の顔に気分を良くします。
片野も百瀬に言われ、自宅で眉毛を整えます。
翌日、片野は宇多川に手入れについて注意していたのに眉を整えるのに失敗します。
夏休み、受験に向けて勉強に力を入れ始めます。
宇多川は受験が終わるまでバイトを一旦休止するようです。
片野は宇多川との接点がバイトだけなので宇多川がバイトを休止したら会えなくなると心配して震えます。この先会うための口実を作らなくてはと考えます。そこで今日は一緒に帰ろうと誘います。帰り道、どうするべきかあれこれ考えてみてもいい口実が思いつきません。宇多川の方から受験勉強で忙しくなってもたまにはこうやってブラブラ息抜きできると良いねと言われます。片野は言おうとしていたことを言ってくれてうれしくなります。
宇多川は片野の第一志望を訊くと、同じ大学なので、学力が同じレベルなのだとわかり、急に片野をライバル視します。
宇多川と片野は合格祈願に神社に行きます。
神社には片野の両親が来ていて、片野は鉢合わせしないように必死に隠れます。
母親は片野に気づいていて気づかぬふりをします。片野家は温かい家庭です。
宇多川は片野が出てくる夢を見ます。夢に出てくるくらいなのになんであんな夢を見たのかとため息をついています。片野と願書を郵便局に持って行く約束をしています。待ち合わせ場所やって来た片野は髪を黒に戻しています。
宇多川はかっこいいと思ってしまいます。
片野は宇多川の様子がいつもと違う気がしたので黒髪がダサいと思われたのだと勘違いします。
宇多川と片野は大学に合格します。
大学生活が始まります。
宇多川は片野が大事な人だと気がつきます。ずっとこんな無駄話ができるといいなと思っているみたいです。
●描きおろし「それから編」
片野が宇多川に告白しようとします。
宇多川はなんとなく気づいています。始めは自分のペースでしゃべります。話していくうちに照れて恥ずかしそうにします。
ボケてツッコんでの掛け合いで二人らしい、宇多川らしい、片野らしい告白になります。
面白かったです。
終わりです。
稲井カオル うたかたダイアログ 3巻
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●関連リンク
白泉社公式サイト 稲井カオル うたかたダイアログ
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