大江縁(おおえゆかり)がどんな言葉を書いた書で望月結希(もちづきゆき)の心を打ちたいのだろう。望月に縁の書は響くのか。直接言うのではなく、書にして伝える伝わる感情のやりとりがどのように描かれるのか楽しみです。
鈴里高校と鵠沼学園の合同夏合宿は中盤へ!「書の甲子園」二連覇を狙う一条の作品がついに完成!!
一方、何を書くかが決まっていないユカリはこの夏で書道部を辞める結希への気持ちを書にしたいというが…!?
文科系高校生の夏がヒートアップする第十三巻!!
大江縁は一条毅が書の甲子園でどんな作品を書こうとしているのか気にしています。
望月は懸命に書いています。
三浦清風先生は望月にこの夏で書道をやめるのかと声をかけます。
望月は約束したからと言います。
三浦先生は書の甲子園で何を書くのか決まっているのかと訊くと、望月はまだ決まってないと応えます。
三浦先生は影山先生の指導不足を叱ります。そして、望月と一条に明日自宅に戻るからついて来いと言います。
縁は望月と一条だけが行くので心配になります。
翌日、望月と一条は三浦先生の自宅へ、縁と日野部長は図書館へ歌集を探しに行きます。
縁は漢字かな交じりの書で書く現代短歌のヒントを探るため、日野はかなの書で創作作品を書くための歌集を探します。
日野は縁に構想を話し、お願いがあると切り出します。
三浦先生の自宅では青山杉雨(あおやまさんう)作「殷文鳥獣戯画(いんぶんちょうじゅうぎが)」を望月と一条に見せます。望月は作品を見て子供の落書きみたいだと言います。
三浦先生は次に同じ作者の「艱難玉汝(かんなんなんじをたまにす)」を見せます。
望月は艱難玉汝の書については、線の良し悪しがわかりすごく上手いと感想を言います。
三浦先生は青山杉雨は作品ごとに作風を変化させた書家だと言います。
日野のお願いとは縁のおばあちゃんに作品に書く歌について相談したいというものでした。二人は図書館を出て縁の自宅に向かいます。
途中の電車で日野は、望月が書道部をこの夏でやめることをどう思っているのと訊きます。
縁は本心は言わず、望月がいなくなるとさみしくなる、書道部が暗くならないように残ったみんなで明るくしないといけないと言います。
日野はなんとか望月が書道部を辞めないですむ方法はないかと考えてるのに、縁が望月がいなくなったあとのことを言うので、がっかりしたと不満を漏らします。
縁はすみませんと謝ります。
三浦先生は一条に書の甲子園の作品の文字数について訊きます。
聞いていた望月はあまりにも細かいことを決めようとしていると言います。
三浦先生は一条がそこまでやる理由を話そうとします。
すぐさま一条が先生! と三浦先生を言葉を遮ります。
望月が一条に書の甲子園で何があるのか訊こうしたら、一条はこの話題を続けたくなくて、話しを逸らそうとします。
縁は一条の目標を日野に話します。そのために鎌倉に来て三浦先生に知恵を借りに来たのだと、そして、目標が達成出来たら望月にふさわしい相手になれると言っていたと話します。
日野は一条が直接縁にそこまで話したことに驚きます。一条が縁をライバルとして意識しているとしか考えられないからです。
縁は一条が書で望月にアピールしているのなら、自分も望月に書道部をやめてほしくないと書で気持ちを伝えるべきだと思ったと話します。
日野は縁の考えに一番いい方法だと、応援すると言います。
三浦先生は望月はどうするのか訊ねます。書の甲子園の作品を何にするか決まっていないなら、得意の大字書で考えてみてはどうかと言います。
望月は最後の挑戦になるから、書道部で学んできたことの集大成になるような作品を書きたいと言います。
三浦先生は望月が何を書くかについて考えていたので感心します。望月の学んできたことに沿って一緒に考えようとします。
縁と日野は縁のおばあちゃんに会い、和歌について相談します。
望月と一条もアイデアを固めていきます。
縁、日野、望月、一条は夕方に合宿所に戻ります。
帰ってきた望月と日野は、加茂や三輪からなにかおもしろいことはなかったのかと訊かれます。
加茂と三輪は期待したような話はなく残念なような、ホッとしたような気持ちになります。
鵠沼学園書道部の勅使河原は一条に張り合いたいのか、むずかしい書に挑戦しようとします。
一条は縁に書に書く言葉は見つかったのかと訊きます。
縁はまだ見つかっていないと応えます。
一条は漢字かな交じりの書で短歌を書くと字数が多すぎると言います。
縁は現代短歌ではだめなのかと迷います。
勅使河原は原典を見て、蘇軾(そしょく)の書の臨書は無理だと悟り違う書にすることにします。
望月は楽毅論(がくきろん)の練習をしています。三浦先生が望月にピッタリだと選びました。
三浦先生の説明はありがたいです。
一条の携帯が鳴ります。通話を終え三浦先生に急に予定が変わり、3日後に大分に帰らなくてはならなくなりましたと言います。
三浦先生は書の甲子園に出す作品をこの合宿中に完成させるのはムリになったなと言います。
一条はあと3日で作品を完成させますと言います。三浦先生が書く言葉はと訊くと本を指し示します。
三浦先生は集字にとりかかるよう指示します。
部屋を出ていく一条を望月が追いかけ声をかけます。
望月は急いで作品を書く理由を訊ねます。
一条は作品を望月に見てもらいたいからと言い、思いを告白します。
望月は急な告白に慌てます。
一条と望月の会話を縁と宮田が盗み聞きしています。
縁はがっくり肩を落とします。
宮田はチャンス到来とやる気をみせます。
縁は部屋に戻り、本を開きます。何かをつかみます。翌日から縁は心に響く言葉を探します。
一条は書いては三浦先生に見せるを繰り返しています。
縁は図書館で言葉を探しています。
一条のやる気は望月にも影響し、楽毅論の臨書をさらにがんばろうと午後からのやる気を見せます。
縁は昼食に戻らず、縁の分がそのまま残されています。
日野は縁が一食抜くと言ってたとみんなに言います。
宮田は話しを聞いていて何か思いついたようです。
望月は縁が昼食を抜いて心配しています。加茂から縁になんか差し入れて来いと言われ、望月はしかたないと縁のところへ行くことにします。縁が書に書く言葉をこんなにも悩んでいることを不思議に思っています。
日野は縁が言葉を探している理由を知っているので、望月に最高の言葉を見つけたくて粘っているのよと言います。
望月はそんなにいい言葉が見つからないなら自分で文章を考えればいいのにと言います。
近くで聞いていた影山先生は望月の言葉に、「自詠」作品について説明を始めます。
三浦先生もやって来て、「自詠」の作品の凄さについて影山先生に賛同します。
加茂が望月にそんなことより、縁が空腹だろうから早く図書館に行ってやれといい、望月は出かけます。差し入れを買い、図書館で縁を探します。縁を見つけると縁は誰かと話していて近寄ると、話し相手が宮田であるとわかります。邪魔をしては悪いと感じたのか、縁に声もかけず図書館を出て行きます。外のベンチで望月は縁に差し入れるはずだった食べ物を自分が食べてしまいます。縁が言葉を探していると思ったのに宮田と仲良く話しをしていてので腹を立てています。
宮田はすぐに出かけて縁に差し入れを持って行ったようです。食べながら話していると縁が望月をどう思っているのかわかってしまい、恋心が実らないことを理解します。
望月は合宿所に帰ります。加茂から縁に昼食を渡したのかと聞かれると私が全部食べました、先に宮田が縁に差し入れていたのでと怒った口調で言います。
加茂と三輪は縁にまだ希望は残っているぞと小さな声で話します。
縁は言葉を見つけます。
一条はずっと書いていて疲労が出てきています。
縁が合宿所に戻って来ます。
加茂が縁に言葉は見つかったかと声をかけると、縁はハイ、見つかりました、と言います。
望月は縁が戻ってきてもまだ怒っていて目も合わせようとしません。
縁は望月の態度に違和感を感じています。
三浦先生がやって来て、縁に言葉は見つかったかと訊ねます。
縁は見つけた短歌を三浦先生に見せます。
三浦先生は構成はどうする? と訊きます。
縁はこれから影山先生と一緒に考えますと言います。
影山先生は三浦先生がいるのにどうして自分なのかと訊きます。
縁は自分は影山先生の教え子なので、影山先生のアドバイスを受けて書きたいと応えます。
望月は縁がいいことを言うなと感心し、そういえば宮田はどこにいるのだろうとふと思います。
宮田は自宅に帰ってしまいました。何かに葛藤し、明日合宿所に戻ろうと決めます。
縁と影山先生は作品の構成について話し合います。
一条は三浦先生の合格を得て作品を仕上げます。
一条が作品を書き上げたというのでみんなで見に行きます。
作品の良さを三浦先生が説明してなんとなくわかったような気になりました。
一条は大分に帰っていきます。
別れ際一条は望月にこの作品で書の甲子園の頂点を獲れたら望月に釣り合う相手になれると言います。
望月は一条の告白について何か言おうとします。だけどうまく言葉が出てこず、また今度言うねと言って別れます。
縁は一条の作品の触発されやる気が高まっています。影山先生に三浦先生が若い頃に出会ったという書を書いた人について聞いてみようと思うと言います。
縁が三浦先生に訊ねると、三浦先生は思案した後、作品が展示してある群馬県立近代美術館を教えます。
縁は群馬県立近代美術館を訪れます。
展示してある作品に衝撃を受けます。
縁は合宿所に戻り、三浦先生に作品を見てきたと報告します。そして、机に向かい筆を取り書こうとします。しかし、脳裏に焼き付いている書の衝撃で書けません。
三浦先生はみんなに縁が衝撃をうけた作品の作者井上有一(いのうえゆういち)という人物について話します。縁がこの合宿中に書き上げるのはムリかもしれないと言います。
望月は縁の様子を伺っています。何が気になっているのでしょう。
続きます。
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