二鳥修一(シュウ)は女の子の格好をするのが好きで、姉ではなく自分が女に生まれてきていればよかったのに、と思う男の子です。
高槻よしのは女の子に生まれてきたことが嫌で、男の子だったらよかったのにと思い続けてきた女の子です。
そんな二人の物語です。
シュウはよく女の子に間違われます。本人も女の子っぽい(女の子として見てもなかなかかわいい)という自覚があり、女の子の服を着てみたいとは思いはあるけど、実際に着てみたことはありませんでした。
シュウは自然と男の子の友達より女の子の友達が多くなり、あるとき遊んでいると、シュウは女の子の服装が似合いそうだと盛り上がり、面白半分で女の子の格好をさせられてしまいます。
このことがきっかけで、シュウは女の子になりたいという思いが抑えられなくなり、短い髪を嫌い、一人でこっそりと髪飾りをつけて楽しむようになります。
シュウのクラスメイトの高槻よしのは、なんとなくシュウが自分と同じ秘密を抱えているかもしれないと思い、
「二鳥くんは女の子になりたいひとではないの?」
と訊き、互いのひみつを告白し合います。
シュウと高槻よしのの多感な時期の他の人と違うという心の揺れ、周囲にいる友人や家族が楽しいです。
自由奔放で口が悪く、毎日が楽しそうなシュウの姉真穂。もの静かで強気、自己主張ははっきりしているが、自己嫌悪も激しい千葉さおり。二人のキャラが面白いです。
志村貴子 放浪息子 1巻
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