2023年10月30日月曜日

タアモ たいようのいえ 9巻

基が自室に行き、真魚は脱力します。そして、声を出さず悶えます。じたばたしていると大樹になにやってるのと声をかけられます。

陽菜からメッセージが入ります。

真魚は少し落ち着きます。大樹に今週末にまた実家に帰ろうと思うと言います。まず基と対等になり、陽菜が戻ってきてすべてはそれからだと思い直します。


基は自室に戻り自制できなかったことを悔やみます。


翌朝、基が洗面しているところに真魚が起きてきて鉢合わせします。

真魚は基を見て赤面します。

基は平静を装っています。

昨日はなんでと訊こうとすると大樹が物騒な雰囲気で二人の前に現れます。

真魚と基は話せなくなります。



学校で真魚は千尋に昨日の出来事を話します。

千尋は驚いて、羨ましがります。真魚に感想を聞いたりと反応が面白いです。そして、基の会社の人はどうなったのか訊きます。

真魚は杉本さんがどうしているか想像します。



杉本さんは泣いて泣いて泣きまくったようです。泣きすぎて目が腫れ上がっています。それでも休まず出社します。

基を改めて見て、諦める、忘れる、なんてどうすればできるのかわかりません。

会社を出て、戦国居酒屋に行きます。

店の前で大樹に声をかけられます。

店に入り、飲めないのにお酒を飲んで酔っ払い、大樹にかまってもらいたくて腕にしがみつきます。

大樹はたかが失恋でと元気を出すよう励まします。



真魚は杉本さんと友だちに戻れたらなって思います。

基が帰宅します。

真魚は週末実家に帰ろうと思うと言います。今回は居てもいいと言われたら少し長めに居ようと思う、家族旅行にも行ってみたいと言います。

基は陽菜を呼んでうちの家族と行こうかと言います。

真魚は父親がいいっていうかわからないと言います。

基はいつか行こうと言います。

昨日から訊きたかったことを訊きます。

基は理由は一つしかないだろと言い、今は保留、俺がちゃんと言うから待ってろと言います。

真魚はわかったと言います。



大樹はバイトを終え居酒屋を出ると、杉本さんが待っていました。

杉本さんは酔って迷惑をかけたのではと謝ります。

大樹は基と何かがあったに違いない、何があったか知りたいと、店に入って話します。杉本さんの話からすると基はばっさりと断ったことがわかります。ありふれた言葉で励まし店を出ます。


大樹は帰宅し、基と話します。

基は真魚と話した家族旅行について話します。

大樹は杉本さんが居酒屋に来たことを話し、基の考えを探ります。

はっきりしたことはわからず、基に真魚を好きだと言わないでと心の中で願います。



真魚は実家に帰ります。妹結衣と遊び、父親に旅行を切り出すタイミングを狙います。新しいお母さんに基の家族と旅行に行かないかと言ってみます。

結衣が行きたいと言い、新しいお母さんも賛成し、父親に訊ねます。

父親も渋々了承します。

父親は真魚には関係ないことで苦悩して、真魚を今の状況に追い込んでいるようです。

真魚は自室で陽菜にメールを送ります。


真魚からのメールを受け取った陽菜は旅行に基や大樹のことは好きなのに旅行へ行く気はないようです。



真魚は学校で大樹に元気に挨拶します。

大樹は真魚が実家でうまくいっているのを望まないようです。真魚にとって自分はどういう立場にいるのか気にします。

「真魚って 俺のことどう思ってるわけ?」

と訊いてみます。

真魚は恥ずかしそうに言います。

「家族」

大樹にとって驚く応えでした。まさかそんな位置に自分がいたとは思わなかったようです。しかし、大樹が立ちたい位置はそこではないので複雑な気持ちのようです。

千尋が大樹に話しかけます。千尋は真魚を困らせてやれと言います。

大樹は困らせてみようと思います。

大樹と真魚が教室にいる真魚のところにやって来ます。

真魚は二人が一緒なのは珍しいと言います。

三人で話していると、千尋は織田くんがこっちを見ていることに気づきます。

大樹は千尋に話の続きをしたいと二人で移動して話します。

大樹は千尋に真魚に何か訊かれたら何も知らないと言って欲しいと言います。千尋はなぜ? と訊ねます。

大樹は千尋には自分のことを考えて、真魚には一人で自分のことを考えて欲しいからだと言います。

織田くんが二人を追ってきて千尋に声をかけます。放課後に姉の誕生日プレゼントを選ぶのを手伝って欲しいと言います。

千尋は私でいいのと訊きます。

織田くんは千尋だから頼んだんだと言います。

大樹が真魚と一緒について行くと言い四人で行きます。



雑貨屋で誕生日プレゼントを選んでいると、大樹は織田くんを挑発します。

織田くんは大樹の言葉を受け、千尋に気持ちを打ち明けます。

離れたところで真魚と大樹は様子を眺めていて、邪魔になるから帰ろうと言います。

千尋は帰ろうとする大樹に感謝します。



帰宅し、真魚は千尋の想いが叶った瞬間を目撃して一人で興奮しています。

話していると大樹は基が帰りが遅いことがわかり、千尋に背中を押されたこともあって、

「だったら真魚 俺のことも考えてくれる?」

と言います。真魚がいつもようにさらっとかわすのかと思っていたのに、今日は困った顔をします。

大樹は想っていることを言おうとしたのに基のことを思うと踏ん切りがつきません。

「ごめん また今度にするよ」

と言います。

真魚は風呂に行きます。大樹が自分のことを好きだったらなんて考えもしなかったようで戸惑います。



翌日真魚は大樹に態度がぎこちないです。大樹は通常です。

学校に行くと、真魚は千尋から織田くんと付き合うことになったと報告されます。千尋が幸せそうだと感じます。大樹のことを相談するのは別の時にしようと決めます。

千尋の言った約束のある関係。真魚は基とそういう関係になりたいと望みます。



基が帰宅し、真魚は千尋のことを話します。約束のある関係っていいなと基に言葉を求めます。

基は約束してあるだろと言います。

真魚は何のことだかわかりません。

基はちゃんと待ってろって約束してあると言います。

大樹が部屋から出てきます。

真魚は大樹を気まずく感じているので部屋に行きます。

大樹は基に真魚のことが好きなのかと訊きます。そして、自分は真魚が好きだと言います。なにもかもわかった上でそう言います。



大樹は真魚に気持ちを伝えます。

真魚はこれまでずっと大樹を傷つけていたことを知ります。涙があふれ、

「ごめん 大樹」

とだけ言います。

大樹は俺のことを考えてもらうために言ったから泣かないでと言います。



基は大樹が言ったことで焦りを感じています。




傷つく気持ちをわかりすぎている真魚は、知らず大樹を傷つけてしまっていたことを知りどうしていくのでしょう。

続きます。



タアモ たいようのいえ 9巻
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2023年10月28日土曜日

タアモ たいようのいえ 8巻

真魚、基、大樹、千尋、織田くん、杉本さん、みんな心が揺れています。

それぞれ望むことがうまくいきません。




杉本さんは覚悟を決めます。想いを伝えようとした時、酔いつぶれていた同僚藤田が目を覚まします。杉本さんは基に何も言えず、自分の部屋に戻ります。


基は大樹に電話します。

大樹は電話が鳴り邪魔が入ってムカッとします。着信が基だとわかりさらに怒りが増します。基からどうしているとの電話だったので、何も変わることなんてないとさっさと切ってしまいます。

それを見ていた真魚はすぐに携帯を取り出し基から連絡が来るのを期待します。

でも、かかってきませんでした。部屋に戻り、もしかしたら電話が来るかもと思い着信を待ちます。着信ではなくメッセージが入ります。なんでもないメッセージです。それでも嬉しさがこみ上げてきます。



基は会社の人達と仙台駅で別れ、陽菜に会いに行きます。杉本さんのことを気にしつつ、陽菜のことに集中しようと言い聞かせ向かいます。

陽菜は無表情で基兄の所へは帰らない、一人で暮らす、迷惑はかけないと言います。

基は何も言えず、帰ります。陽菜は世話になっている家の人達に馴染んでいないので実家に帰らないという理由がわかりません。理由がないなら自分が嫌われているのかと考えます。また、真魚を住まわせたのは真魚と陽菜を重ねていて、疑似的に陽菜を救い、自分が救われてたくてしたことなのかと考え嫌気がさします。


仙台駅では杉本さんは基が来るのを待っています。もう帰ろう、あともう少し待ってみようと繰り返しているうちに基を見つけます。

基は杉本さんが待っていたことで、いくら鈍いといってもさすがに気づきます。しかし、この状況でもまだ確信が持てません。



基は杉本さんと別れて帰宅します。家の前でコロッケの散歩に行こうとする真魚に会います。

真魚は基の様子にささいな変化を感じます。

基は陽菜を話して別れた後考えたことを真魚に話します。

真魚は陽菜がむこうの家でうまくいっていないことがわかり、基のために陽菜に何かできないか探ります。


家に入り基は大樹はどうだったのかと訊きます。

真魚はあからさまに動揺します。

基は何かあったとわかり、大樹がバイトから帰ってきたら問い詰めるつもりです。

基の携帯に杉本さんからメッセージが入ります。帰りの電車で感じたことは当たっていました。


大樹はバイト中、ひとり真魚のことを考え悶々とします。陽菜からメッセージが入ります。

陽菜が帰らないことで基がひどく落ち込んでいるだろうと想像します。


大樹が帰宅します。想像した通り基は落ち込んでいます。言葉を掛けると励ましているようで自分に腹が立ちます。

基は旅行中に真魚と何があったか訊きます。

真魚が風呂から出てきたので話せなくなります。

真魚は帰ってきた大樹に陽菜のメアドを教えてほしいと言います。メアドを教えてもらうと、寝ると言って自室に行きます。

基は話の続きをします。

真魚は陽菜の気持ちなって考えてメッセージを送ります。



学校でお昼ご飯を食べながら修学旅行の計画を話します。

真魚と大樹と織田くん、そしてクラスが違う千尋の四人で話します。

大樹は真魚に要望を訊きます。

真魚は太秦映画村に行けたらあとはどうでもいいと言います。このあとの会話の千尋の聞き間違えが面白いです。

大樹は千尋の様子を見て、千尋のグループも一緒に行動しようと誘います。

千尋はうれしそうに訊いてみると言います。



基は会社で杉本さんと話す機会を探ります。

杉本さんはメールで気持ちを送ったのに、実際に基を前にすると逃げ出してしまいます。

改めてもう一度杉本さんを呼び止めます。

杉本さんはメールで大丈夫です、と言い、話すことを拒みます。



基は帰宅すると真魚と大樹は修学旅行の準備をしています。

真魚は基が疲れていることに気がつきます。会社で何かあったのかと訊ねます。

基は表情に出ているとは思わなかったようです。

大樹はあの女の人? と訊き、あえて真魚のいるところで真魚が気にしていると杉本さんのことについて訊きます。

真魚は慌てたもののもう言ってしまったので、基が幸せになるのが一番ってちゃんとわかってるからと言います。

大樹は基に人のことばかり考えず自分のために動いてはどうと言います。

基は自分のために動いてるよと言います。

真魚は黙って基を見つめます。



真魚は基のことを考えてあまり眠れず、修学旅行に出発します。ずっと心ここにあらずといった様子です。

事情を聞いた千尋は真魚にそこまで気にすることはないと言葉をかけます。

嵐山、竹林、神社と巡り、太秦映画村にやって来ます。

真魚は待ちに待った水戸黄門漫遊の館に興奮します。

大樹は真魚がここから動きそうにないので、自分が真魚についてるからと他の人に先に行っていいよと言います。

千尋と織田くんはからくり忍者屋敷に行きます。

織田くんの心境に変化が起こります。


真魚は基と陽菜と実家にお土産を買います。

メッセージが届いていて見てみると陽菜からのものでした。

真魚が読む横で大樹がメッセージを覗いています。

真魚は勝手に盗み見するなと怒りなつつ、何が陽菜ちゃんの帰って来るきっかけになるかわからないから、私にできることはしようと思ってると言います。基のために? と訊く大樹に何も言いません。話題を変えたくて、神戸の子にこっちに来ていると連絡してなくていいのかと訊きます。

大樹は神戸の子とは誰を指しているのかわかりません。

真魚は太秦映画村に来たらもうひとつしなくてはならないことを思い出します。黄門モナカを食べることです。

寒いのにアイスを食べて震える真魚に、大樹は自分のマフラーを巻いてあげます。



ひとり家にいる基に真魚からメッセージと画像が送られてきます。

真魚と大樹が二人で写った写真ばかりで、基は穏やかではいられません。大樹が真魚をどう思っているのか心配になります。真魚や大樹のことを考えていると杉本さんとのことでどうすべきか自分の気持ちがわかります。



夜、真魚の部屋は真魚以外の子達で好きな男の子の話で盛り上がります。

真魚はその輪に入って行けず、頭から布団をかぶっています。

やがて真魚の話になり、大樹の話になります。真魚は話しを振られるのが嫌でトイレだと言い部屋を出て行きます。

真魚は大樹を見つけます。

大樹は基と電話をしていたと言います。真魚に基が会社の人とつき合ったらどうすると訊きます。

真魚はちゃんと応援すると言います。

大樹は本心ではないくせにと言います。

真魚は黙ります。

大樹は、

「真魚 俺と本当に付き合うって選択は?」

と言います。


基は会社で杉本さんに、

「今日の晩 時間ください」

と言います。


真魚は何も発しません。

大樹は冗談だよ、戻るよと言います。

真魚は大樹に、

「大樹はやさしいな いつも いつも いつも そんな冗談まで言って慰めてくれる」

と言い、大樹の言葉を大樹の想いとは異なるかたちで受け取ります。


真魚は部屋に戻り、自分は大樹にあんなふうに言わせるくらい思いつめているように見えるのかと感じ、明日からは元気に振る舞おうと決め眠りにつきます。

大樹は部屋に戻り、自分の言ったことを悔やんでいます。



翌日は、神戸異人館を散策します。

真魚は昨夜決めたように元気に振る舞います。

大樹はちょっと人に会う約束をしているので行ってくると言います。

真魚はピンときて、千尋に神戸にいる好きな子に会いに行くだと言います。

千尋は驚いて真魚に、

「なななななな なに言ってるの真魚!! 正気なの!?」

と怒って言います。

千尋は大樹に一緒について行っていいか訊きます。

真魚と千尋と織田くんがついて行きます。大樹といとこの音葉(おとは)が会っているのを観察します。

千尋がアシストしてみます。真魚は気づかず、大樹は何でもないと言います。



基は杉本さんと話します。告白の返事をします。杉本さんと話している時でも真魚のことを考えてしまい、自分にとって真魚の存在が大きいことを感じます。



真魚と大樹が帰って来ます。

真魚と大樹は気に入ってもらえると信じているお土産を基に渡します。

陽菜へのお土産も預けます。

大樹は杉本さんとどうなったか訊きます。

基はやめろと言います。

大樹はさっさと自室に戻ります。


真魚は基に大樹の様子が変だと言います。神戸のいとこ音葉に会って感じたことを伝えます。

基は落ち着いたら挨拶に行かないとなと言います。

3、4日ぶりなだけなのに真魚は基が近くにいてうれしそうです。

基は真魚よりずっと会いたくて仕方なかったようです。

基は抑えきれず、真魚にキスします。

真魚は何が起こっているのかはわかっているのに、感情がうまく追いついていかないような表情です。

続きます。



タアモ たいようのいえ 8巻
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2023年10月26日木曜日

タアモ たいようのいえ 7巻

真魚が杉本(ラジカル)さんを、基が大樹を警戒します。だからといって何か直接行動を起こすわけではなく、一人でモヤモヤ、イライラします。真魚も基もよく似ています。

杉本さんと大樹は、基と真魚に想いは何も伝わっていません。二人はあまりにも気づいてもらえなくてかわいそうな気持ちになって来ます。




杉本さんが基に想いを寄せるようになったきっかけが描かれます。


会社の慰安旅行の行き先が仙台に決定し、幹事に杉本さんと基が指名されます。


基と杉本さんは慰安旅行の打ち合わせに真魚と大樹のバイト先戦国居酒屋に行きます。

大樹はバイトを再開します。

真魚はバイト仲間に大樹とラブラブだねと言われます。

真魚は大樹にバイト仲間から誤解されているからどうにかしないとと言います。

大樹はそのまま誤解させておこうと言います。

真魚は驚きます。

大樹は店に基と杉本さんが来ているのに気がつき、真魚に知らせないでおこうとしたのに、真魚は二人を目撃してしまいます。

真魚は見たくなかった組み合わせで言葉が出ません。

基は真魚と杉本さんの間に何かあったことには気づいています。

店を出て基は会社に戻り、杉本さんは帰宅します。



新しいお母さんから今週末妹結衣の誕生日会をするので帰って来てほしいとメッセージが入ります。

真魚は基に話します。

基は行くように言ってから、真魚の誕生日には実家に戻れているといいなと言います。そんなことを言いつつ、真魚が実家に戻ることを望んでいない自分に嫌気がさしています。



真魚はバイト帰りに客に声をかけられます。大樹が守ってくれます。



学校で真魚は妹の誕生日プレゼントについて大樹と千尋と織田くんとで話します。

クラスの女の子に真魚と織田くんが呼び出されます。

千尋は二人になった機会に大樹と話します。

大樹の好きな人、千尋の好きな人と打ち明け互いに頑張ろうと話します。



妹結衣の誕生日を祝うため実家に行きます。

真魚の渾身のプレゼントは不発に終わってしまいます。仲良くなりたいから結衣とじっくり話してみます。

父親と新しいお母さんが真魚について話します。

翌日、真魚は家を出る時、結衣からプレゼントをもらいます。

父親には、

「結衣がまたおまえと遊びたいってさ」

と言われます。また来ると言って家を出ます。さみしさを感じず、会話があったことでうれしくなります。うれしくて基にメッセージを送ろうと思ったら、基からメッセージが届いていました。

一人一点の特売の商品を手に入れたいから連絡せよというメッセージです。真魚が思う普通の家族が交わすメッセージのようで、うれしいような自分の立ち位置を再確認するやら複雑な気持ちになります。



スーパーに行き、基と大樹と合流します。

真魚は基にどうだったか報告します。

大樹は真魚に本当に実家に帰ったら寂しいと言い、基はどう思っているのか訊ねます。そして、踏み込んだことを言います。

基はムッとして、大樹につっかかります。

大樹は基の反応を意外に思います。

真魚は結衣からもらったプレゼンを開きます。絵を描いてくれたようで、見ると仲良くなれたことを実感し喜びを爆発させます。



真魚は基の慰安旅行の日程を見て妄想をかきたてます。

大樹が真魚を宥め、助言をします。

基は真魚と大樹を二人にすることに不安を感じています。



基は慰安旅行に出掛けます。

真魚は学校で大樹と修学旅行の計画を話します。

杉本さんは基となんとか距離を縮められるよう努めます。


真魚と大樹の二人で過ごす夜は雨が降って来ます。

大樹はちょっと大胆に真魚に近づいていきます。

真魚は大樹の意図がわからず恥ずかしいと言います。


杉本さんは基の部屋でおしゃべりします。

基はもう寝ますと言っても、杉本さんはもう少しと言って戻ろうとしません。




真魚も基も相手の痛みや気持ちを察するのは誰よりも早いのに、相手の気持ちを察するのは鈍いです。

続きます。



タアモ たいようのいえ 7巻
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2023年10月24日火曜日

タアモ たいようのいえ 6巻

大樹は直接的に言葉や態度で相手に伝えるべきだと思います。余裕はないはずなのにと思います。




大樹が小学生の頃が描かれます。

陽菜が真魚を家に連れてきて一緒にゲームをして遊ぶようになった時から気持ちがあったようです。

大樹本人はその時は真魚への気持ちに気がついていないようです。わからないのか、認めるのが恥ずかしいのか、自分の胸の中にだけ抱えている想いなのか。

基と陽菜と離れ離れになり、神戸の親戚に引き取られそれどころではなかったから仕方ないです。

まず、自分の居場所を作ること、そして、いつか恩返しをすること。そのために必死で、真魚のことは忘れていて思い出すことさえなかったと言います。

大樹は心にゆとりができたのかなと思います。

忘れていた気持ちが真魚と再会したことであの時の気持ちはそういうことだったのかと高校生になって気がついたようです。実家に帰ってひと目真魚を見たら気持ちがすっかり戻ったのに、真魚は基のことしか見ていなくて冷たくしたのかもしれません。

大樹はわかりにくいです。



真魚は大樹が実家に戻ってからどの高校に行くのか知らされていません。基から同じ高校に通くことを聞かされ驚き、慌てます。

基は真魚と大樹が学校、バイト、住む家も一緒になると気がつき何か思うところがあるようです。



真魚はバイトを終え、店を出るとラジカル(杉本)さんが待っていて声をかけられます。

ご飯を食べながら話をします。

基をめぐって揺れる真魚と杉本さんの心の動きが面白いです。

杉本さんは小説のことで嘘をついたこと、これから基に想いを告げることを話します。

真魚は好きな人が同じなので、仲良く笑い合ったりできなくてさみしさを感じます。



翌日、真魚は学校で千尋に基の弟大樹がこの高校に転校してくると言います。

千尋は一度基に会ってみたいと言うので家に招待します

千尋と織田くんのぎこちない距離感で何でもないように話そうとする様子が互いを気遣いあっていて好きです。



真魚は基から新しいお母さんが来ているとメッセージが届いて緊張しつつ帰宅します。

新しいお母さんは真魚に帰ってこないかと言います。

真魚は少しずつ帰ると約束します。帰ったとき父親に一人暮らしの話をしようと決めます。

新しいお母さんは涙を流して真魚に感謝し帰って行きます。


真魚と基は話し合います。

基は真魚がこの家からいなくなってしまうと考えるとさみしさを感じます。



千尋が基に会いにやって来ます。



真魚は実家に一時帰宅します。

父親は相変わらず真魚に冷たいです。

真魚は父親に一人暮らしの許可を求めます。

父親は駄目だと言います。

真魚は自室にこもり泣きます。



真魚は中村家に戻ります。基に実家であったことを話します。

基は真魚の一人暮らしを認めないと父親が言ったのは意外だったようです。もうずっとこの家にいたらいいのにと言ってしまいたいのをぐっとこらえます。


真魚は神社に行き、気持ちを落ち着かせます。

大樹が声をかけます。

真魚は明日帰ってくると聞いていたのでびっくりします。

真魚と大樹は家に戻ります。

大樹は真魚と基の様子がおかしいのに気がつきます。

真魚は部屋に戻り一人悶えます。

基は大樹に不在の間に起こった話をします。



大樹の学校初日です。

真魚は大樹に織田くんを会わせたくないようです。

真魚の気持ちに気がつくことなく織田くんは大樹に話しかけます。

千尋もやって来て大樹に話しかけます。

大樹はじっくり真魚の友人関係を観察します。


基はと言えば真魚と大樹のことを考えてそわそわしています。

会社の慰安旅行の行き先が仙台に決まりそうで、仙台なら陽菜に会いに行けるなと考えます。



基は真魚と大樹がいて家が明るくなってうれしそうです。あとは陽菜が戻ってきてくれれば中村家は再出発できると考えます。


真魚は大樹の部屋に行き、基を想う気持ちを吐き出します。

大樹は真魚への想いを隠し、聞くくらいならできるよと言います。




大樹は真魚と思いが通じ合えないとわかっているのか、それとも基より自分に向いてくれると思っているのかどっちなのかわかりません。このまま思いを抱えながらどうするつもりなのだろうと思います。

少しずつ明るさを取り戻していく中村家は陽菜戻って来るまであともうちょっとです。帰らないと言う陽菜をどう説得するのでしょうか。

大樹と神戸の親戚の関係に泣けてきます。

続きます。



タアモ たいようのいえ 6巻
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2023年10月22日日曜日

タアモ たいようのいえ 5巻

登場する人達が本当の気持ちを明かすことができずにみんながみんなモヤモヤしているだろうなと感じます。

想いがつながらない展開です。



真魚の問いに基は何かを発します。けれど、花火の音にかき消されて聞き取れません。

もしかしたら、真魚には聞こえたのかもしれません。聞こえなかったフリをしたのか、

「き… 聞こえなかった」

と言います。基に好きかと訊いておいて答えるなと言います。そして、変なこと聞いてごめんと言ったことを取り消します。

大樹が戻って来ます。

基は焼そばを買ってくると言い、真魚と大樹の二人になります。

大樹は真魚の様子がおかしいのに気づいて、

「なにがあったの?」

と訊ねます。

真魚は答えません。



帰宅し、真魚は基と大樹に今日のことのお礼を言います。

基の携帯に陽菜からメッセージが入ります。

大樹は陽菜に会ったことを言います。

帰らないという日なのメッセージに基はがっかりします。



真魚と千尋は互いの夏祭りの報告をします。



真魚はバイトに行くと仲間に大樹と付き合ってるのかと訊かれます。他人が見たらそれらしきことがたくさんありすぎてややパニックになります。大樹になだめられ落ち着きます。そして、大樹に好きな人はいるのかと訊ねます。

大樹は答えません。それとは別に真魚にこのバイトは続けるのかと訊きます。

真魚はお金をためて早くあの家を出たいからバイトを続けると言います。

大樹は基を一人にする気? と言い、まだ出て行く必要はない、急ぐことはないと言います。そして実家に戻ってくるつもりだと言います。

夏休みが終わると大樹は戻らないといけないのでバイトも一旦終了します。バイト仲間は送別会をするつもりでいたようです。大樹はバイト仲間に近々実家に戻ってくるつもりでいるので送別会はいらないと言います。

予約しているからと真魚も一緒にご飯を食べに行くことになります。

真魚と大樹は基にメッセージを送ります。

基は会社の同僚と飲みに行きます。



大樹は帰宅すると基に電話で実家に戻ることを伝えます。

基はありがとうと大樹に言います。帰りのタクシーの中で一人うれしさを噛みしめます。あとは陽菜が戻ってくるだけです。



帰宅すると基は真魚と話します。

翌朝大樹は帰って行きます。



大樹がいなくなり真魚と基の二人の生活に戻ります。



真魚はひとり暮らしをするため千尋と家探しをします。これといった物件はありませんでした。千尋と別れて基と待ち合わせている場所に行きます。スーパーの特売でそれぞれ商品を買うために二人で行きます。スーパーで新しいお母さんと出くわします。新しいお母さんと少し話します。



真魚は新しいお母さんと別れた後、基にお母さんと妹にうまく打ち解けられないことが悔しいと泣いてしまいます。

基は真魚をなぐさめます。



基は会社で残業が続いています。仕事中、大樹が実家に戻ってきてくれることを喜びつつ、大樹のこれからのことで心配を始めます。基はいつも誰かを心配しています。

基は杉本さんに声をかけられます。

杉本さんは先日の飲み会で泥酔してしまったことを詫び、会社が終わったら食事に行きませんかと誘います。

基は残業続きで真魚とご飯を食べていないので杉本さんの誘いを断ります。しかし、杉本さんは小説についてだと言うので、誘いを受けます。

小説はもう更新しないという話でした。

基は日々の楽しみだったので残念そうです。

それから真魚のことになり、杉本さんは真魚た基の関係を知ります。



基は帰宅します。

基の帰りを待っている真魚は基と杉本さんがどんな話をしたのか気になってソワソワしています。

基は隠すこともないので、小説のことと真魚との関係について話したと言います。



真魚は織田くんの告白を断ります。断ったことで織田くんが傷ついていることを想像すると胸が痛いようです。帰って、基に話すと、基は冗談を交えながら真魚を元気づけます。

大樹から電話がかかってきます。近々実家に行くというものです。

基は電話を切って、真魚に一人暮らしは保留にして、一度家族で話し合うように言います。



大樹は世話になっている親戚から、実家に帰ると決めた理由を言い当てられ落ち着かない様子です

続きます。




タアモ たいようのいえ 5巻
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2023年10月20日金曜日

タアモ たいようのいえ 4巻

大樹は真魚を想っているようです。実らないのにどうして? と思います。




「気に入らないな」

大樹が言った言葉は、大樹の意図するものと真魚が意図するものが異なっていました。

しかし、真魚が心配しているようなことは起こりませんでした。

基が帰宅します。

基は真魚を家にいさせてやってくれと頼みます。

大樹は、勝手にすれば? と応えます。



父親に拒絶された真魚はバイトを探し始めます。

居酒屋でバイトを始めます。

その居酒屋で大樹もバイトを始めます。

居酒屋は基が会社の同僚と利用しています。

大樹が居酒屋でバイトしているのがバレてしまいます。



真魚はバイト帰りに縁日を歩きます。基と大樹という家族のために何かできるということに楽しさを感じます。基がおみやげを買って帰って来る気持ちを理解して涙を流します。



真魚はラジカルさんに会いに行き、ラジカルさんが好きな人が私の好きな人だと打ち明けます。

せっかくできた友達失ってしまいます。



杉本さんは真魚の言ったことを確認したくて、基を真魚と大樹のバイト先に連れて行きます。

真魚は居酒屋でバイトをしていることは基にバレてしまいます。

杉本さんは真魚と基の様子を見て真魚の言ったことが本当なんだと知ります。



真魚の両親について描かれます。

父親が真魚と向き合わない理由がわかります。

原因はわかっているし、真魚に我慢ばかりさせてきた自覚はあるのだから何もしない父親は勝手すぎます。



織田くんが真魚を訪ねて中村家にやって来ます。

織田くんは真魚と基が一緒に住んでいることに驚きます。

基は真魚に気づかれたくないから織田くんを帰らせます。



真魚と基と大樹の三人でお墓参りに行きます。今日は真魚も一緒に手を合わせます。

行ってみると花が供えられていて、基は陽菜が来たのだとわかります。



夏祭りに出掛けます。

真魚は浴衣を着て出かけます。一人では着られないから千尋のお母さんに手伝ってもらいます。

大樹と待ち合わせている場所に行くと基はまだ来ていません。

来れないとメッセージが届きます。

真魚は基がラジカルさんと花火を見るのではと心配します。



基は杉本さんから空海の携帯小説は家族の話ではなく好きな人のことを書いていると言われます。杉本さんの、

「たくさん勇気もらったんです」

という言葉が引っ掛かりつつ会話を終えます。

杉本さんの基への思いは膨らみます。



花火が始まります。

大樹と真魚は陽菜を見つけます。

陽菜は実家には帰らないと言います。

基がようやく到着します。

真魚は基のすることが気になります。好きでもないのにこんなことをするのか? と我慢できなくなり、言葉にして訊ねてみます。

続きます。



タアモ たいようのいえ 4巻
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2023年10月16日月曜日

タアモ たいようのいえ 3巻

真魚が頑張って父親といい関係を築けるのかと思える展開です。




基は真魚の父親に会いに行きます。

真魚の父親は何を話しても何も響きません。

家族のことばかり考えている基にとって家族があるのに家族のことを考えようとしない真魚の父親は怒りの感情しか持てません。

基は真魚の父親がなぜ真魚を拒絶するのかわかりません。


真魚は織田くんと顔を合わせるのがつらそうです。痛みがわかる真魚は何を言っても傷つけてしまうことがわかっていてもはっきりと気持ちを伝えます。


真魚は基と映画を観に行きます。

映画の前にご飯を食べます。

基は真魚に時代劇が好きな理由を訊ねます。

真魚は父親が好きだったので話ができたらと思い観ていたら好きになったと話します。

基は真魚が頑張って共通の話題を探し、会話を持とうとしているのに父親はそれすら拒絶することについて考えます。

真魚は基の表情を見つめます。表情から心情を読み取る能力が敏感になっているので、基の表情が何の感情を示すか分かってしまいます。基とデートだと上がっていた気分がすっと冷めてしまいます。基ときちんと向き合えるようになるため父親に会って話をしようと決めます。



翌日真魚は学校へ行き、親友の千尋と話しをします。

真魚と千尋が仲良くなったきっかけが描かれます。

真魚は千尋に現状を説明します。



真魚は基に父親と話し合おうと思っていることを伝えます。

会ってみると会話にならず、真魚は落胆してしまいます。

どうして父親はこんな態度ができるのかと思い腹が立ちます。

基は真魚に、

「真魚 聞け! 俺は真魚に居てほしい 一緒に帰ろう 一緒にいたい」

と言います。



基は会社の飲み会に誘われます。だけど、杉本さんと二人きりで飲みに行くことになります。

真魚は千尋の家でお菓子作りをしています。基から飲みに行くとメッセージが入り、ラジカル(杉本)さんからは好きな人と2人で食事することになりましたとメッセージが入り、基が今誰と飲んでいるのか知ってしまいます。



真魚は帰宅し、基の帰りを待ちます。

気持ちだけそわそわするので、玄関の外で帰りを待ちます。

帰って来たのは基ではなく大樹でした。

大樹は夏休みだから実家に帰って来たと言います。

大樹は真魚に基が好きなのか訊ねます。

真魚は顔を真っ赤にします。

大樹は、

「やっぱりそうなのかよ 気に入らないな」

と言います。

大樹は夏休みは実家で基と真魚と過ごすつもりのようです。




真魚を誤解させるような言葉を言うものではないと大樹に言いたいです。

続きます。



タアモ たいようのいえ 3巻
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2023年10月12日木曜日

タアモ たいようのいえ 2巻

大きな理由があって、真魚は父親から拒絶されているのか、父親の真魚に対する思いがこれっぽっちも感じられません。

なぜそこまで避けられることがあるんだろう。

真魚は弱いのにねじれていないのが不思議になってきます。



本宮真魚(本宮まお)は中村基(なかむらひろ)に昨夜言ったのは冗談だから気にしなくていいと言います。

基の反応に対する真魚の思いが切ないです。本当の気持ちを押し殺す事を、大丈夫慣れているというところは、真魚がこれまで色んな気持ちを出さず飲み込んできたことがわかります。



携帯小説の読者からメッセージが届きます。

ラジカルさんという人物から一度会いませんかという内容です。

真魚は会ってみることにします。

現れたのは綺麗な人でした。ラジカルさんは基の会社の同僚の杉本さんという女性です。

互いが互いの人間関係を知らないので、真魚は初めて人に恋の話をします。



弟の大樹が大学の見学と墓参りのため実家に戻って来ます。

大樹は実家に女の子真魚がいて反応に困っています。

基が帰宅し、大樹は真魚と一緒に住むのは反対だと言います。

基は大樹を説得しようとします。

大樹は納得しません。

お墓参りに行き、基はその時も真魚をどうして住まわせているのか説明します。

話しを聞く大樹は真魚のことより家の思いでや哀しい出来事の記憶がよみがえってくるのがまだつらいようです。だけど、基を明るくさせているのは真魚だということはわかっています。

大樹は基に実家に戻ってこられるように相談してみると言い

帰って行きます。

真魚は大樹と陽菜が家に戻ってきたら、自分が居ていい居場所ではなくなることを心配します。



真魚はラジカルさんの家に遊びに行きます。

帰って来て基が空海の携帯小説を読んでいることを知ります。

父親がやってきて、真魚に会わず、基とだけ話しをして帰って行きます。

真魚は父親が会わずに帰ってしまい落胆します。

再び真魚はラジカルさんの家を訪問します。そして、ラジカルさんの好きな人が基だと知ります。

真魚はクラスメイトの織田くんから告白されます。

家に犬がやって来て、新しい家族が増えます。

基は真魚がいるから飼うことに決めたと言い、真魚はこの家にいることの目的ができうれしいようです。

真魚はまっすぐ変わりたいと思うようになります。



必要とされたくて、ここに居ていいと言われたくて、だけど頑張ってみても家の中のことは何もできなくて。真魚を見ていると心安らぐ状況になってほしいと思ってしまいます。

続きます。



タアモ たいようのいえ 2巻
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2023年10月8日日曜日

タアモ たいようのいえ 1巻

家に居場所がなくなった女の子と、バラバラになった弟妹と昔のように一緒に暮らせるよう頑張る男性の物語です。



女の子は本宮真魚(もとみやまお)という高校生です。

両親が離婚し、父親と暮らしていました。父親が再婚し新しくお母さんと妹ができます。三人の中に溶け込めず、居場所がなくなります。

小学生のころ、両親が不仲だったので夜も遅くまで帰らず、真魚は家に一人ぼっちで待ちます。両親は自分のために頑張ているんだと言い聞かせ、寂しさを誰にも打ち明けられず神社で一人で過ごすことが多くなります。

中村家は真魚の家の向かいに引っ越してきました。

中村家の末っ子陽菜(ひな)が真魚を見つけ家に連れて来ます。

長男中村基(なかむらひろ)はこれがきっかけで真魚と知り合います

中村家は賑やかで笑顔の絶えない明るい家庭でした。俯いていた真魚は次第に笑顔になっていき中村家の家族の一員のように過ごします。

真魚は両親が離婚し、父親について行くことになり、今より少し離れた場所に引っ越すことになります。



中村家は両親が事故に遭い、いなくなってしまいます。弟妹は親戚に預けられバラバラになってしまいます。

笑いの絶えなかった家は人の気配のない寂しく冷たい空間となりました。



基の真魚の第一印象は、

「泣くのを我慢している子」

です。

基は真魚と話し家庭の事情を知ります。

泣くのを我慢していた子の笑う顔を見て、この笑顔が見ていたいと思うようになります。



数年後。

真魚は高校生になります。

基は両親の建てた家を守りたくて、働きながら学校へ行き、現在会社員として働き、陽菜と大樹が戻って来られるように準備しています。

真魚と基は顔を合わせています。

真魚はだいたい落ち込むと神社にいるので、基は帰り道は神社に真魚がいないか確かめて帰るくらい気にかけています。

ある日の帰り道、神社にいる真魚を見つけます。

基は真魚をご飯に連れていきます。

「帰るとこなくなっちゃった」

真魚はご飯を食べながら泣いています。

基は真魚を家に連れて行きます。



真魚は基の家で暮らします。

真魚の趣味は携帯小説を書くことです。ハンドルネームは空海。

基はたまたま見つけた空海の小説にハマり、感想を送るほど更新を楽しみしています。

基が空海が真魚だと知るのが楽しみです。



真魚は家族のルールに縛られることに憧れ、基は家族に何かしてあげることに喜びを持っています。

互いに欠けていて、欲していたものを与え与えられするのが面白いです。




どうして真魚は父親との関係がうまくいっていないのか。そこにどんな理由があるのか今後明らかになっていくのを待ちます。

家族と恋愛が描かれる面白い作品です。

真魚の孤独が感じられる場面では息苦しくなります。真魚がどう変化して感情を出せるようになるのか楽しみにしています。

続きます。






タアモ たいようのいえ 1巻
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