一刻館というアパートに住む住人と管理人が繰り広げる青春ラブコメディです。
「疲れた」
と言い残して辞めた管理人に代わり、音無響子(おとなしきょうこ)が一刻館のアパートに管理人としてやってくるところから始まります。
前の管理人が疲れるほどやかましい住人たち、1号室の一の瀬さん、4号室の四谷さん、5号室の五代裕作、6号室の六本木朱美は、毎晩宴会をひらいて大騒ぎしています。
それに耐えられなくなったのは5号室の五代裕作でした。住人に一刻館を出て行くと宣言します。そのやりとりの最中、新しい管理人である音無響子が一刻館に挨拶に訪れます。
出ていくと決心した五代くんは音無響子の容姿に一目惚れし、あっさりと出て行くことをやめてしまいます。
初めはドタバタコメディで音無響子も住人とも冷ややかな態度で距離を置いています。
次第に妄想癖のある五代さん、のぞきが趣味の四谷さん、噂好きの一の瀬さん、五代君をからかうのが好きな朱美さんに慣れていって響子さんは一刻館での生活に馴染んでいきます。
物理的におかしい五代のおばあちゃんや五代の恋のライバルで歯がキラリと輝く爽やか三鷹さんが登場して面白くなっていきます。
酔っぱらって帰ってきた五代くんが一刻館の前で、
「私こと五代裕作 響子さんが好きでありまーす。響子さん好きじゃあああ」
と叫ぶところが面白かったです。
携帯もパソコンもない時代でコミュニケーションをとる手段が現在とは違います。気持ちのすれ違いがもどかしく、不甲斐ない五代くんに少しずつ想いがつのっていく響子さんが面白い作品です。
高橋留美子 めぞん一刻 1巻
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