主人公は安藤ちなみという中学3年生の女の子です。父親と2人で暮らしています。父親が引っ越ししようと言い、転校することになります。
引っ越しした先で父親が再婚しようとする相手がいて、再婚するかどうかはちなみの判断に委ねると言います。
再婚相手は恵子と言い、恵子にはちなみと同じ年の和音という娘がいます。
ちなみは恵子と和音とうまくやっていけるか探ります。
和音には幼なじみがいます。相馬奏多と雄大です。
ちなみは相馬兄弟から警戒されます。次第に打ち解けあいます。ちなみは雄大を好きになります。しかし、和音も雄大のことが好きなようで、もし雄大と仲が深まれまば、和音を傷つけてしまうことになりかねないと葛藤するお話です。
安藤ちなみは中学3年生で父親と二人暮らしです。
父親は新しいマンションに引っ越ししようと言います。ただし、学校を転校することになると言います。
ちなみにはちょっとした事情があって父親の申し出を受け入れます。
父親も引っ越そうと言ったのには理由があります。再婚をするためです。再婚する相手が住んでいるマンションに引っ越してきたのでした。
ちなみは父親に再婚相手と娘が挨拶にくると言われ、会わないと言います。
ちなみ親子は10階に住み、再婚相手は5階に住んでいます。
再婚相手が挨拶にやって来てもちなみは自分の部屋から出ようとせず、父親は再婚相手に謝り帰ってもらいます。
父親は再婚について話さなかったことを謝り、ちなみがどうしてもダメだというなら、考えると言います。
ちなみは父親にあたしが決めていいの? と言い、再婚相手に会ってみることにします。
翌日、ちなみは一人で5階に住む再婚相手桜井に会いに行きます。インターフォンを鳴らすと男の子が出てきます。母と娘の二人で暮らしているはずなのになぜ? と思っていると男の子の方から大丈夫間違ってないよと言われます。
男の子は部屋にいる和音に来たよと伝えます。
部屋から和音が出てきます。和音はちなみに母が不在で夕方に帰るのでこちらから伺うと伝言されたと言います。
もう一人男の子が部屋から出てきます。
ちなみはどういう関係なのだろうと思っています。
二人の男の子は今日はこれで帰ると言います。
ちなみと和音ははじめましてと挨拶をします。
ちなみはさっきの男の子のことを訊きます。
和音はお隣の相馬兄弟で幼なじみだと言います。
ちなみは家を出ると廊下で相馬兄弟が待ち構えていました。隣に住んでいる幼なじみだそうですねと言います。
兄は相馬奏多で高校1年生、弟は雄大でちなみと同じ中学3年生だと自己紹介します。
相馬兄弟は桜井母娘が再婚することを知っていて、ちなみと再婚相手のちなみの父親がどんな人物なのか知りたいようです。
奏多は和音とは兄妹のように育ってきたので再婚のことで心配していると言い、仲良くやっていこうと言います。
夕方再婚相手と和音が挨拶にやって来ます。
転校初日。教室に入ると雄大と同じクラスで席が隣になりちなみは雄大への印象が悪いので警戒します。
先生は来週飯ごう炊さんを行うと言い、班分けを指示します。
それぞれ仲の良い者同士で班をつくります。
ちなみは転校初日に班をつくれと言われ、当然友達などいないので席でうつむいています。前の学校であった嫌な記憶が思い出されます。
声をかけてくれる優しい女子生徒がいて、ちなみによかったらあたしたちの班に入らない? と声をかけます。
ちなみはクラスメイトのおかげでなんとか班に入ることができてホッとして、ありがとうと応えます。
飯ごう炊さんではちなみは和音が一人で下ごしらえをしているのを見かけ声をかけます。
和音は黙っています。
ちなみは和音と一緒の班らしき人たちに声をかけます。状況がわかって和音をかばいます。
雄大も近くにいて周りの生徒を巻き込み、和音の班の人たちを非難するようなことを言います。
和音の班の人たちは劣勢に立たされたと感じ、下準備を始めます。
ちなみはまたやっちゃっと心の中で思います。
雄大はちなみの行動が意外だったようでちなみを見つめています。
翌日からちなみは転校早々、啖呵をきってしまい、怖い存在としてクラスで噂されます。班に誘ってくれた女子からも敬遠されます。うまく学校生活を送れるかどうか怪しくなってきました。学校帰り和音を見かけます。仲良くもないし一緒に帰るのは気まずいと感じ遠回りして帰ります。
道を変えると河川敷に出ました。川の向こうには前のマンションが見えます。ちなみはうまくやろうとするのが面倒くさくなります。
帰宅するとダイニングで声がします。家に和音、奏多、雄大が来ています。父親は和音が今晩一人だというので、うちに誘ったと言います。一人じゃ来にくそうだから相馬兄弟を誘ったとお言います。
みんなで夕食を食べます。
食事をしているとちなみがうつむいて、暗い表情なのに気がつき、父親は親睦を深めるため今度の祝日遊園地に行こうと提案します。
和音が最初におそるおそる手を挙げます。それなら奏多と雄大が行くと言い、ちなみは父親に懇願されて仕方なく行くことにします。
遊園地当日。
ちなみと父親、和音と母親、奏多と雄大6人で行きます。
ちなみは雄大に来ないんじゃなかったのかと言います。
雄大はちなみの父親がどうしてもというから来た、お前友達いなさそうだもんなといいます。
ちなみは雄大に和音だって友達いなさそうと言います。
雄大は和音に言ったら許さないからなと言います。
ちなみはきつい一言を言われしょげてしまいます。
和音の母が作った弁当を食べます。
ちなみは元気がありません。
ちなみの様子が気になり奏多は雄大にあまりいじめるなと言います。
父親はなにか乗り物に乗っておいで言います。
ちなみは相馬兄弟と和音の中に入れそうにないので、ジェットコースターに乗ると言いひとりで行動します。
ちなみは一人でアトラクションを楽しみます。うまく関係が築けないのはもしかしたら自分の責任なのでは? と落ち込んでいると、和音が追いかけて来ます。仲良くしようと和音は話しかけるけど、ちなみはうまく対応できません。
そこに偶然、先の学校で仲が良かった友達と会います。
前の友達は和音を見てちなみに友達ができたとからかいます。
ちなみは言わなくてもいい余計なことを言って雰囲気を悪くする
前の友達はそういうところがダメなんだといいます。
和音はちなみの手を引き前の友達と引き離します。観覧車に乗り、二人で話します。
和音はちなみを励まします。そこで交わされる会話はちなみの気持ちに変化を起こさせます。和音の言葉はちなみにとってとても響くもので、嬉しいものでした。ちなみはうれしくて涙がこぼれます。
翌日ちなみは学校で和音に会ったら恥ずかしくなってよそよそしい態度を取ってしまいます。和音を観察していると雄大がちなみを見かけ、和音にちょっかいを出すつもりじゃないだろうなと言われます。和音に話しかけようかと思っていたのに雄大に邪魔されてしまいます。その後も和音を観察します。いい子なのにどうして一人でいるのかわかりません。クラス女子に訊くと和音を守るように相馬兄弟がいつも側にいることで面白くないと感じる女子が多いと言うのです。相馬兄弟は学校でアイドル的な人気があり、ほとんどその二人を独占している和音は、クラスの女子から無視されていて一人でいるのだと言われます。相馬兄弟が人気があることを知ります。女子のほとんどが敵。ちなみの想像を軽く上まわってしまいます。和音が一人でいる原因が雄大にあることがわかり雄大を睨みます。雄大と騒いでいるとクラスの女子に冷たい目で見られてしまい雄大が本当に人気があることを知ります。
ちなみは雄大のどこにそんな人気になる要素があるのか、観察し始めます。
クラスで体育祭の競技に誰が出るか話し合われます。
雄大はクラス対抗リレーのアンカーを任されます。
雄大は陸上部です。
ちなみは走っている雄大をちょっとカッコイイと思ってしまいます。また和音が一人で片づけをしているのに気がつきます。体育倉庫に行き和音にやらされてるの? と訊きます。
和音はいやっ、そんなことは… あたしクラス委員だし… と言います。
ちなみはそれはやりたくて? と訊きます。
和音は黙ります。それほど嫌ってわけじゃないから… 大丈夫だよ、と言い走って行きます。
ちなみは黙って和音を見送りクラスの所に戻ります。ちなみの憎悪は雄大に向かいます。ずっと雄大をにらみつけていると、突然雄大の表情が変わり立ち上がります。
雄大は、和音!! と言い走り出します。
雄大の視線の先、グランドの真ん中で和音が倒れています。ちなみも駆けつけます。
雄大は和音を起こそうと触れると、女子たちがキャーという悲鳴と、えー! ヤダー と声が聞こえます。女子は雄大の行動に嫉妬しています。雄大はイラっとしつつ睨みます。
ちなみは、るっさいな!! コイツに運ばれたかったら そこで倒れて干からびてろ!! と女子に向かって啖呵を切ります。
雄大はちなみの言葉に意表を突かれ固まります。
雄大の行動に声を上げた女子は呆気にとられています。
ちなみは雄大に、早く!! 保健室! と指示します。
雄大は和音を抱えて保健室に走ります。
和音は軽い熱中症だと診断されます。
ちなみと雄大は安心します。
ちなみは雄大を睨みつけ、和音が一人なのは雄大と奏多の責任なんだからなんとかしなさいと言います。
雄大はちなみが怒っている理由に驚き、ちなみが和音と仲良くしたいのだと知ります。そして、和音と仲良くしたいの? と訊きます。
ちなみは顔を真っ赤にし、あんたが助けないんならあたしが助けると逃げるように走り去っていきます。
雄大はちなみの言動に笑い、警戒を解きます。
和音は目を覚まします。なんとか記憶をたどり、グランドで倒れて意識がとぎれとぎれの中でちなみが放った言葉が思い起こし、思わず吹き出してしまいます。ちなみの言葉で元気を取り戻します。
ちなみの放った言葉はちょっとした話題になり、冷やかしの対象になります。
雄大はそれを面白がってちなみをからかいます。
雄大とちなみがしゃべるのはさらに敵を作りそうです。
下校、ちなみが和音を一緒に帰ろうと誘えないのもからかわれてしまいます。
夕食時、パパがときどき遅くなるとき桜井さんの所で夕食を食べてはどうかとちなみに言います。
ちなみは引っ越したこと、夕食のこと、着実に再婚に向けて外堀を埋めにかかっていることに悪い気はしていないようです。
早速次の日パパは仕事が遅くなるとのことで手土産を持たされて506号室桜井宅に向かいます。
インターホンを押すのに手間取っているとドアが勢い良く開きます。
和音の方も夜、お母さんがいなくて、ちなみと和音の二人で夕食を食べなくてはならなくなっていたのでした。
和音は買い物に行ってくるから、ちなみに待っていてくれと出掛けようとします。
一緒に行くと言おうと、玄関に出ると声をかけられます。
相馬兄弟の母親です。
彼女はちなみのこと、ちなみの父親のことを知っていました。
この前、安藤宅で焼肉をごちそうになったので、今日はお返しに相馬宅でご飯をということになります。
相馬宅で、雄大の両親、雄大、和音、ちなみの5人での夕食になります。
ちなみにとっては完全に部外者で、居心地が悪そうです。
静かにおとなしくしているちなみを雄大がからかいます。
それをきいて和音が大笑いします。
奏多が帰宅します。奏多は和音が息もできないくらい笑っているのを見て安心します。
食事を終え、奏多は和音にテレビゲームをしようと誘い、ちなみも一緒にゲームをすることになります。
和音が好きだというゲームはホラーでちなみは苦手ですぐ部屋から立ち去ります。
行くとこがなく、雄大の部屋に行きます。
雄大もちなみと一緒でホラーが苦手でゲームをせず一人部屋に逃げていました。
ちなみと雄大は奏多の部屋から聞こえる呻き声や叫び声にびくつきます。
雄大は声を聞きたくないのでイヤホンをします。
ちなみは自分だけずるいというと雄大が片方だけイヤホンを渡します。
雄大の隣に座って流れている音楽を聴きます。ちなみの好きなマルチー・ズというバンドの新しいアルバムです。
ちなみと雄大は曲の好みが似ていて、曲の好きな箇所も似ています。
マルチー・ズの話で盛り上がり、ちなみは雄大とすごく近い距離で話していることに気がつきます。急いで距離を取ります。ちなみは立ち上がり、帰ると言います。
翌日、教室でちなみは席につくと、隣りで雄大にじっと見つめれます。なによ、と言うと、ちょっと外いいか? と言われます。
雄大はマルチー・ズのアルバムを貸してあげると言います。
ちなみはありがとうと言います。雄大のことをそんなにヤなやつじゃないのかもと思い始めます。
雄大は今日一緒に帰れるか? と訊きます。
ちなみはなんで? と驚きます。
雄大は帰りまでに考えとけよっ、と言います。
授業中ちなみはなんで雄大が一緒に帰ろうというのか考えます考えれば考えるほど意識してしまいます。
授業が終わり、雄大がどうなんだ? 帰り、と訊くとちなみは、ようじある、と言って誘いを断ります。急いで一人教室を出ていきます。
雄大の前の席の男の子がちなみが帰ってしまったので、雄大に誘ってくれるんじゃなかったのかよと文句を言います。
雄大は用事があるというんだから知らないよ、と言います。
続きます。
宇佐美真紀 夕暮れライト 1巻
(アマゾンのサイトに移動します)
●関連リンク
小学館eコミックストア 宇佐美真紀 夕暮れライト
0 件のコメント:
コメントを投稿