2023年12月18日月曜日

吉野マリ 桃色ヘヴン! 9巻

伊縫蘭丸(いぬいらんまる)は椎名桃子(しいなももこ)への想いを伝えます。不安な桃子への優しい贈り物だと思います。

アイドル研究会の部長稲葉恭介(いなばきょうすけ)の蘭丸や桃子への態度が面白いです。文芸部の柏崎とどう進展していくのか楽しみです。

蘭丸の幼少期の初恋の後悔が描かれます。どうにもならないのに守ってあげたかった人物が桃子の他にもう一人いました。名前は西条莉緒(さいじょうりお)。莉緒は9年ぶりに日本に戻って来ます。




アイドル研究会では部長稲葉恭介(いなばきょうすけ)が発売された蘭丸の写真集を見て興奮しています。

部員の小田原はファンだった東田アヤカの熱愛が発覚し悲しみのあまり号泣しています。



桃子と蘭丸が週刊誌に撮られてしまい記事になります。

桃子はアイドル研究会の部室に行くと稲葉が資料を整理しています。何の資料なのかと覗いてみると蘭丸の記事を年代別に分けて保存しているのです。

稲葉が新しい記事が入ったと桃子に見せます。

桃子は自分と蘭丸が一緒に写った記事を見て驚きます。

稲葉の記事に関する反応が面白いです。



蘭丸は事務所で説教されています。本気なのはマズイ、特定の人のだけモノなんて価値がないのも同然と言われます。

桃子は蘭丸に連絡します。しかし、つながりません。テレビで記者が蘭丸にコメントを求める映像が流れます。記者の質問に無言を貫く蘭丸を見つめています。

蘭丸はそのまま放置する気でいたのに父親から助言を受け考えが変わります。

ある記者が蘭丸に接触します。蘭丸は無言を貫くつもりでいたのに記者が桃子を悪く言うのが聞こえ取材に応じます。



蘭丸は桃子の家に行きます。康太に約束していたゲームソフトを渡しに来たと言い、桃子にはケーキを買ってきたからお茶を入れてくれと言います。

蘭丸はそっとテレビのチャンネルを合わせます。

桃子はキッチンでお湯を沸かしていると、テレビから蘭丸の独占インタビューという声がして、テレビを見つめます。

蘭丸は黙って桃子の様子を伺っています。

桃子はソファーに座り、テレビで蘭丸が話す内容を聞きます。

蘭丸が桃子の隣に来て、

「なんかさぁ こいつ すっげえかっこよくね? …な?」

と問いかけます。

桃子は泣いています。



アイドル研究会部長稲葉はクリスマスに過ごす彼女を探しています。狙いは同じクラスの田中イズミという高嶺の花的存在の女の子です。

田中イズミは稲葉が蘭丸の知り合いだと知り近づいてきます。そして、蘭丸との飲み会を手配してくれるよう頼みます。

稲葉は返事するものの、蘭丸との飲み会なんてできるわけもなく、いい加減な約束をしてしまい途方に暮れています。

桃子は稲葉から理由を聞き、私が蘭丸に連絡してみましょうかと言います。

稲葉は桃子にできるわけがないと思っていて、期待せずに待ってるよと言います。桃子への稲葉の態度が面白いです。

田中イズミはアイドル研究会の部室にやって来て、稲葉に蘭丸との飲み会の状況を訊きます。

桃子は蘭丸に連絡すると、蘭丸は初めは嫌だと言っていたのに、面白いことを思いついたから行くと言います。桃子にその飲み会に来るように言い、他人のフリごっこをしようと言います。

桃子は他人のフリごっこが何なのかわかりません。しかし、蘭丸が飲み会に行くと言ってくれたので、蘭丸の要求を受け入れます。

桃子は稲葉に蘭丸の了承を得たと言い、蘭丸が人数を増やしてほしいと言うので自分と文芸部の柏崎が参加してもいいかと訊きます。田中イズミは蘭丸が来るなら他は何でもいいようで、桃子と柏崎が来ることを許可します。



飲み会当日。

田中イズミは蘭丸がなかなか来ないのでイライラしています。

遅れて蘭丸が到着します。

田中イズミはすぐに態度を変え、蘭丸の横に座りアピールします。

蘭丸は田中イズミに構うことなく、正面に座る桃子に話しかけます。他人のフリごっこで話しかけます。

桃子は他人のフリごっこ何なのか理解します。

周りは蘭丸は桃子が気に入ったように見えます。

田中イズミは蘭丸が目もくれず、桃子とばかり話すのでまたイライラし始めます。そして柏崎に当たります。

稲葉は柏崎をかばいます。

田中イズミはつまらないと言って帰っていきます。

稲葉は言わなくてもいいことを言ってしまったと反省します。

柏崎は稲葉にかっこよかったと言って帰ります。

稲葉は田中イズミではなく柏崎に狙いを変更します。



蘭丸は桃子の大学の入学祝いに二人で旅行に行きます。

桃子は出発する間際まで原稿に追われていて、さらに二度寝してしまい待ち合わせに遅れてしまいます。

蘭丸は桃子を待つ間、昔を回想します。初恋の女の子西条莉緒(さいじょうりお)との思い出です。蘭丸にとって苦く悔いの残る思い出のようです。

桃子が待ち合わせ場所に到着します。

旅行は何もかもが計画通りに行きません。

列車ではお弁当が売り切れています。

予定していたいちご狩りは台風並みの嵐でハウスが吹っ飛んでしまってできません。

旅館に着くと蘭丸は正体がバレないようにコソコソと顔を伏せます。

旅館の女将は態度がおかしい蘭丸にイヤな予感を感じ注意します。切れ切れに二人の会話を盗み聞きし心中カップルかもしれないと誤解して、桃子と蘭丸を警戒します。

桃子と蘭丸は蘭丸の正体がバレないようにしているだけなのに、女将や仲居が警戒している描写が面白いです。

女将が蘭丸の正体を知り、平謝りして解決します。

計画通りに行かなかった旅行でもふたりで過ごせたというだけで桃子と蘭丸は満足のようです。



イギリスに行っていた西条莉緒が日本に戻ります。

続きます。



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