2023年12月2日土曜日

吉野マリ 桃色ヘヴン! 1巻

椎名桃子(しいなももこ)は高校生で官能小説家です。

伊縫蘭丸(いぬいらんまる)は高校生で伊縫財閥の跡取りで人気モデルです。

二人の恋物語です。


椎名桃子は高校生なのにプロの作家です。父は愛原ジョージというペンネームで官能の世界で有名な作家でした。その父が数年前に亡くなり、担当の編集者から父の書きかけの原稿を仕上げて欲しいと依頼されたのがきっかけで父の作品を仕上げてみます。作品に反響があり、その後も愛原ジョージのゴーストライターとして作品を書き続け現在に至ります。締め切りギリギリの時は徹夜することもあり、翌日学校では睡眠不足であくびばかりしています。


伊縫蘭丸は人気モデルなので学校の女子生徒から注目されています。美しい容姿で生徒や教師を口説いたり、求めたりする悪い噂があります。




二人が出会ったのは視聴覚室です。

桃子はあまりの眠気に誰もいない視聴覚室で少し仮眠を取ろうとします。少しだけと思っていたのに、しっかり眠ってしまいます。人の声がした気がして目を覚まします。熟睡していたことに気づき時間を見ると5時前、6時間目の授業はとっくに終わっていました。あたふたしていると声が聞こえます。

蘭丸と英語の教師が誰もいないと思って視聴覚室に入って来てイチャついていました。

桃子は隠れて様子を伺っているとメールの着信音が鳴ります。

人がいることがわかり、英語の教師はさっと視聴覚室を出て行き、蘭丸は隠れている桃子に近づきます。邪魔が入ったのでかなり怒っています。

桃子は必死に視聴覚室から逃げ出します。

蘭丸は桃子が落としていった生徒手帳を見つけ名前を知ります。



桃子は担当編集者と打ち合わせをしています。

編集者は次の短編の設定について訊ねます。

困った桃子は視聴覚室で見た蘭丸と英語の教師のことを思い出し、アイドルをやっている男子生徒と英語の女教師の設定を話し、それで短編を仕上げます。



短編が雑誌に掲載されると、なぜか学校でアイドルをやっている男子生徒が蘭丸にそっくりだと話題になってしまいます。

桃子は高校生は官能小説は読まないだろうと思っていたので焦ります。



蘭丸の友人籐摩(とうま)は学校で話題になっている愛原ジョージの短編を蘭丸に見せます。

蘭丸は短編を掲載している雑誌の出版社の人に愛原ジョージについて訊ね、生徒手帳に書かれていた住所で桃子に家に行きます。出版社の者だと偽り家に入り、桃子の部屋に入ります。

ちょうど桃子は執筆中で、蘭丸の予想は的中します。

蘭丸は桃子に全部バラしてやると言います。

桃子はなんでもいうことを聞くから誰にも言わないでと頼みます。

蘭丸は勝手にネタにされてひどく怒っていて、たかが、と桃子の作品をバカにします。

桃子はちゃんと読みもしないでいいかげんなことを言うなと怒ります。

蘭丸は逆ギレした桃子に呆れて部屋を出て行きます。

部屋の外で桃子の弟康太(こうた)は姉と蘭丸の会話を聞いていて蘭丸に怒ります。

蘭丸は康太の話で桃子の事情を理解します。



桃子は原稿を書き上げ、これで最後なのだと今後について考えます。携帯に知らない番号の着信が入ります。出てみると蘭丸の番号でした。

蘭丸は卵焼きの入った弁当を作って学校に持って来いと言います。

桃子は弁当を作り、蘭丸の待っている学校の屋上に行きます。

蘭丸は弁当を食べながら、バラすのはやめとくことにしたと言います。その代わりオレの奴隷になれと条件を出します。

桃子は奴隷と言う言葉に想像が膨らみます。

桃子が迷っていると、蘭丸は桃子の作品を取り出し大きな声を出して読み始めます。桃子があわてて止めようとすると、バラされるか奴隷になるかどっちにするか迫ります。

桃子は泣きながら奴隷になると約束します。

蘭丸は官能小説に偏見あったけどちゃんと読むとおもしろい愛があると誉めます。そして、大黒柱として家族を支えていることを労います。蘭丸は桃子に興味を持っているようです。

桃子は愛原ジョージとして小説を書き続けらえることに安心します。



桃子は家でテレビをつけるとトーク番組に蘭丸が出演しているので見ています。

蘭丸はハマっているものとかあるかという問いに小説を読んでいると本を紹介します。もちろん愛原ジョージの作品です。

テレビで蘭丸が紹介したことで売り上げが伸びます。




蘭丸は家族と関係がうまくいっていないようです。家族の温もりを欲しているからなのか、家族のために頑張る桃子のことが気になり、何かと手助けをします。康太が体調を崩した時には寝不足の桃子に付き添います。入院している桃子の母のために口添えしてあげます。桃子が取材で合コンに参加することになり酔ってしまいお持ち帰りされそうになるところを助けます。蘭丸のふとした時に見せる寂しい表情だったり、暗い話になりそうなとき冗談を言って話題を変えたりするところがどういう人物なのかと気になります。桃子のことを奴隷と言いつつ蘭丸の方が桃子を必要としているように見えて今後の展開が楽しみです。

桃子も蘭丸の時折見せる優しさに惹かれていきます。

続きます。






吉野マリ 桃色ヘヴン! 1巻
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