2023年9月6日水曜日

森本梢子 高台家の人々 2巻

高台光正(こうだいみつまさ)は平野木絵(ひらのきえ)に秘密を打ち明けようか悩んでいます。


平野木絵は高台光正から、君に話したいことがあると言われます。

木絵は同僚の阿部さんと飲みに行き、話すとそれはプロポーズだと言います。

木絵は信じられません。


光正は残業を終え会社を出ようとすると、女性社員の浅野さんに声をかけられます。

浅野さんは近くに素敵なワインの店ができたので行かないかと誘います。

相手の心が読める光正は即答で断ります。

浅野さんはあっさり断られて傷つきます。ここで引き下がるわけにはいかず、せめて駅まで一緒に行きませんかと言います。

光正は仕方ないと駅まで一緒に行くことにします。心が読めると言うのも大変な苦労です。


木絵と阿部さんは店を出ると、光正が浅野さんと一緒に歩いているのを目撃します。

木絵は光正の話したいことが別れ話なのではないかと考えます。別れることになったら大変だと、急いで何か生きがいを探さなきゃと空想を始めます。


木絵は唯一できる水泳から空想を膨らませていきます。

光正は木絵の心を読んで何かあったことを知ります。


阿部さんは木絵を心配します。

光正は阿部さんが木絵を心配しているのがわかり、心を読んで原因を探ります。先日、浅野さんと歩いているところを目撃したことで誤解か生じていることを知ります。


光正は木絵を迎えに行き、話したいことを伝えます。

木絵は驚きとともに空想が爆発します。

心を読んだ光正はフッと笑みをもらします。



光正の祖父母、アン・ペドラーと高台茂正の出会いが描かれます。

アンはイギリス人です。光正と茂子(しげこ)と和正(かずまさ)の能力はアンから遺伝したものです。

光正は木絵に祖父母の結婚に至るまでの話をします。

祖父はもういなくて、祖母がさみしがっていること、木絵に祖母に会ってもらいたいことなどを話します。



光正の話したいこととは阿部さんの予想通りプロポーズでした。

木絵は、はい、と返事します。しかし、なかなか現実に起こっていることと受け入れられないようです。デートで待ち合わせの場所に行くと、周囲から嫌味のような声が聞こえてきます。自分のことを言われていることかわかり、空想で乗り切ろうとします。

光正は笑みを浮かべて木絵を見つめます。

木絵はいい気になって調子こいてると、土壇場で大きな落とし穴が待っていると身構えています。



光正の手紙を読んだイギリスにいる祖母アンは近いうちに日本に行くと連絡します。


その夜、茂子が帰宅すると母由布子(ゆうこ)が帰国していました。

由布子はアンから光正が結婚すると聞かされ慌てて帰国したようです。光正と木絵の結婚の障害となる人物です。

由布子の行動は素早く、木絵に会う約束をします。木絵を見て驚きます。そして木絵に光正との結婚を諦めるよう言います。


帰宅した由布子を茂子と和正が待ち構えていて問いつめます。

茂子と和正は由布子の心を読み取り何があったか把握します。

茂子は木絵のところへ行こうとします。

和正は兄が何とかするからと引き止めます。


木絵は自宅で悲しみに暮れています。


翌日、光正は出張から帰ってきます。

木絵に連絡をとると、

「わ… 私… もう… 光正さんとは会わない」

と言われます。

光正は生まれて初めてフラれたのでした。

続きます。




森本梢子 高台家の人々 2巻
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●関連リンク
集英社 高台家の人々

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