2023年6月22日木曜日

可歌まと 狼陛下の花嫁 2巻

●第5話

夕鈴は陛下の希望で王宮の政務室にいます。

通常妃は後宮にいて役人は姿をみることはないはずなのに夕鈴は政務室で陛下の仕事をそばで見ています。陛下は表の王宮にいるから狼陛下で怖いし、役人は妃がいるのでちらちらと視線を注いでいます。居心地の悪さを感じていると、背筋がゾクッとする視線を感じます。


後宮に戻り、夕鈴は陛下と李順に妃を王宮に連れていくのはよくないと言います。

陛下は夕鈴がいると元気になると言い、李順は陛下のやる気が出るならいいと言います。


政務室へ通う日々が始まり、数日がたち、また嫌な視線を感じます。

夕鈴は誰からのものか探ろうとします。ある人物を特定し李順に彼について訊ねると、陛下の臨時補佐官の柳方淵ということがわかります。

柳方淵は夕鈴が政務室に行くようになってからずっと会うたびににらんでいます。

夕鈴ははじめて政務室にいた時に感じた視線も柳方淵のものなのかと考えます。


夕鈴は他の役人がいなくて柳方淵とばったり会ってしまいます。

柳方淵は陛下に用があり来てみたら夕鈴しかいなくて、露骨に嫌な表情をします。

夕鈴は愛想笑いで対応しようとします。

柳方淵は、

「……あなたは恥というものを知らないのか」

と何の前置きもなく夕鈴に言います。

そして、陛下の風評を下げているのがわからないのかと非難します。

夕鈴は陛下の望みに従っているだけ、文句があるなら陛下に言うようにと返します。

柳方淵は、

「陛下の何を知るわけでもない妃妾の分際で」

と蔑みを込めて言います。

「――方淵 陛下がお呼びだ」

と人が入って来ます。

柳方淵は部屋を去ります。

入ってきたのはもう一人の陛下の臨時補佐官の許祐という者です。

許祐は夕鈴と柳方淵の話を聞いていて、夕鈴に敵に回すのはよくないと助言します。


夕鈴は書庫へ行くと陛下がいました。

陛下は夕鈴に柳方淵と相性が悪いらしいな、耳に入っているぞと言います。

夕鈴は向こうが勝手に目の敵にしてくるのだと言います。だけど、それは柳方淵が陛下を好きなのだと感じられることだとも言います。

陛下は少しでも理想から外れたらすぐさま離れていくから気が抜けないと言います。

夕鈴はさみそうに言う陛下に側にいますよと言います。

陛下は本音と冗談を織り交ぜて夕鈴に迫ります。

夕鈴が慌てていると、運悪く柳方淵が陛下を探して書庫に入って来ます。

さすがに柳方淵も邪魔してはいけないと、

「失礼 後ほどまた伺います」

と出て行きます。

陛下は夕鈴の慌てっぷりを面白がっています。

夕鈴は陛下が演技していると思い、腹を立てて書庫を出て行きます。陛下のことを考えながら歩いていると、木に紙が引っ掛かっているのを見つけ、大事な書類だと大変なので自分で取ろうとします。

陛下も書庫を出て、夕鈴に謝ろうと探していると、窓から身を乗りだして手を伸ばしているのを見つけます。

夕鈴が支えにしている手摺が崩れ、そのまま落下してしまいそうになる寸前に陛下が夕鈴を抱きかかえ、無事で済みます。

陛下は夕鈴に怒ります。狼陛下の声で怒るので、夕鈴は怖くて泣いてしまいます。陛下は夕鈴を危ない目に遭わせないため自分の目の届くところ、政務室にいるよう頼んだのでした。

李順がやって来て、陛下は窓の手摺が崩れたので早急に調べるよう言います。



●第6話

後日李順は、陛下と夕鈴に手摺に細工の痕が見つかったと報告します。

妃を狙う何者かの仕業と見当をつけます。

陛下は怒っています。

李順は夕鈴を囮にして犯人を捕えるつもりです。

夕鈴は犯人探しを始めます。まず一番に怪しいと感じているのは柳方淵です。

柳方淵は夕鈴に後宮でおとなしくしていればいいものを王宮に出てきてまで陛下からの寵愛を誇示したいのかと主張します。

夕鈴は柳方淵の言い方に激怒し、言い返します。

柳方淵は反論できず立ち去ります。

夕鈴は李順に柳方淵とのことを報告します。

李順は放っておいてください、陛下とは上手くやっているのだから、変に揉めるなと言います。

臨時花嫁に冷たすぎではと夕鈴は怒ります。許祐が話しかけてきます。

許祐は柳方淵に気をつけるよういいます。

夕鈴は陛下のところに行くと、陛下と柳方淵が一緒にいます。柳方淵を陛下に近づけてはならないと考え、妃の立場を使って柳方淵を遠ざけようとします。

陛下は夕鈴に合わせます。柳方淵が去ると、理由を訊ねます。

夕鈴はあたふたしながら取り繕って陛下から離れます。


夕鈴は柳方淵を見かけます。あやしいと感じ、後をつけます。

柳方淵は誰かと話をしています。妃について話すので証拠として聞き逃してはいけないと近づいていくと、相手にバレてしまいます。

柳方淵は許祐といました。

許祐は妃に向かって刀を抜きます。許祐が犯人なのでした。

夕鈴は政務室で視線の正体がわかります。窓の手摺の細工も許祐の犯行でした

許祐の刀を柳方淵が受けます。

許祐は柳方淵が味方になってくれると思っていたのに、妃を守ろうとするからこの場で切り捨てようとします。

許祐は控えていた手下に夕鈴と柳方淵を始末するよう命令します。

手下が襲いかかろうとするところで陛下が登場します。

陛下は手下を倒し、許祐を捕えます。


陛下と李順は許祐が犯人であることは初めからわかっていたようです。

柳方淵も陛下の指示で許祐を探っていました。

夕鈴がひとり空回ってしまうという話でした。



●第7話

夕鈴は狼のときの陛下に慣れることができません。

怖いのとその怖さも魅力的に思えているところもうまく自分の中で処理できずにいます。

夕鈴は李順に仕事を増やすよう頼みます。

李順は後宮の立入禁止区域の清掃の仕事を与えます。

夕鈴は変装し清掃に励みます。充実感に満たされます。

「なんじゃなんじゃ騒々しい!」

と声がします。立入禁止区域におじーさんがいます。

おじーさんは夕鈴に陛下を誘惑しないかと報酬をちらつかせて言います。

夕鈴は挑戦しようとします。しかし、できるはずがありません。

陛下に夕鈴が清掃の仕事をしているのがバレてしまいます。

陛下は夕鈴に早く借金を返して帰りたいのか、狼陛下が嫌になったのかと訊ねます。知らない間に離れていくのはやめて欲しいと言います。

夕鈴はそのうち怖がらなくなりますからと応えます。



●第8話

政務室で夕鈴と柳方淵がにらみあっています。

陛下は夕鈴を気づかって後宮に戻るよう言います。

夕鈴は柳方淵といがみ合わないようにしたいのに、柳方淵の言葉につい余計なことを言ってしまい、関係をより悪化させてしまいます。

柳方淵は夕鈴に寵愛のみでいつまでも続くと思うなと言います。

夕鈴は柳方淵の言葉に心が痛みます。

陛下は夕鈴の表情がかげっているのを感じ、夕鈴の望みを聞き出そうとします。

夕鈴は助けて欲しいのではなくて、陛下の力になりたいんですと言います。

このお話面白かったです。

夕鈴がこれから陛下の力になることをしてどんなふうになるのか楽しみです。





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