2022年7月20日水曜日

草凪みずほ 暁のヨナ 36巻

高華国に次々と困難が起こります。重苦しいです。

高華国が南戒と衝突して勝利するには奇跡が必要な気がしてきました。




メイニャンは牢を破り、見張りの兵を殺害し、脱出しようとしたところ、別の牢に捕らえられているハクを見つけます。

メイニャンはハクに外に出してやると持ちかけます。ハクはすぐに断ります。

メイニャンはこの城の庭園の場所を知っているかと尋ねます。ハクが何度か入ったことがあると言うと、牢の鍵を外し、出ろと言います。

ハクは牢を出ません。

メイニャンは一人で牢を出ます。

メイニャンが庭園に行きたいのは、スウォンと交渉した場で決裂して逃げ出そうとした時、一緒に連れていた小動物とはぐれてしまったからなのでした。

どうしても小動物を見つけたいようです。小動物だけが心の拠り所みたいです。

城を彷徨っていると、頭痛が起こり、気を失ってしまいます。


メイニャンの小動物はヨナが保護していました。


ユンは気を失って倒れているメイニャンを見つけ、自分の住まいまで運び治療します。



南戒の使節団は帰国します。

酉京(ユウキョウ)に戻り、南戒最高権力者チャゴル殿下に会談の成果を報告します。

チャゴル殿下はランタンを殺したヨナ姫を連れてこなかったこと、スウォンの謝罪を得られなかったこと、メイニャンが戻らなかったことを責めます。



ケイシュクはハクの牢にやってきて脱獄したメイニャン捜索の協力を頼みます。

ハクは昨夜会った女が南戒の人間で高華国の重要な秘密を握っている人物だと知ります。ハクは協力します。


ハクはユンのところを訪れます。

ハクの後ろにはジュド将軍がいて、ジュドはユンの住まいに強引に入ります。

メイニャンが襲いかかります。

ハクはユンを守りながらメイニャンの攻撃をかわします。

メイニャンはハクが牢にいた男だと気がつき、自分を捕えに来たと知ると、ユンに、

「…やっぱ お前も敵だったか… そりゃ そうだよな…」

と言い、メイニャンはハクに斬りかかります。

ユンがハクとメイニャンの間に入り、

「待って 雷獣…!!」

とハクに言います。

メイニャンはハクが雷獣だと知ります。

ユンはメイニャンは自分の患者で、人を治したくて緋龍城に来たと言い、殺さないでと頼みます。

沈黙が続きます。

メイニャンが頭を抱え、うずくまります。

ユンが傷が開いたのかと聞くと、メイニャンは、

「この痛みは怪我じゃない… 緋の病だ…」

と言います。

「お前がどうこう出来る病じゃない… どうせ私は死ぬんだ… 近いうちにな スウォンもきっと長くはない… 私を消したところで その事実は消えねえよ」

ユンはメイニャンの言葉一つ一つに引っ掛かります。

ハクはユンにしゃべるなと合図します。

外に気配を感じます。

ジュドが引き戸を開けると、ミンスが立っていました。

ミンスはメイニャンにスウォンに処方している薬を飲ませます。

ミンスは秘密を知ってしまったユンを助手にし守ろうとします。

ユンもメイニャンを診ていいならという条件で引き受けます。

ミンスはスウォンにユンを助手にする許可をもらい、試してみたい薬草がありそれを取りに行くのにユンの護衛にハクを同行させる許可を求めます。

ケイシュクもハクの動向を許可します。何としてもスウォンを病から回復させるために手段を選んではいられないようです。



ヨナはハクとユンが庭にいるのを見つけます。

ユンはシンアの肩にアオではない小動物を見つけ、きっとメイニャンが探しているホーちゃんだと喜びます。



ヨナはメイニャンのところを訪れ、ホーちゃんをメイニャンに届けます。

兵士がやって来て、

「黄龍ゼノ 陛下がお呼びだ」

とゼノを連れて行きます。



ゼノは執務室に入り、スウォンを見ると、表情が最後の緋龍王のものと重なって見えて驚きます。

スウォンは、

「ゼノさん 玉座に興味はあります?」

と切り出します。

ゼノはないと答えます。スウォンは駄目元で聞いてみましたと言います。

ゼノは次の王の候補にヨナはどうかと尋ねます。

「…考えたこともありません」

とスウォンは答えます。

ゼノはスウォンの感情を読み取れません。

スウォンは気になっていた事を尋ねます。

「緋龍王の子孫の中に 緋の病から回復した者は…?」

ゼノは、

「……… いない」

と答えます。



南戒酉京(ユウキョウ)鳳凰宮、チャゴル殿下はヴァル将軍を呼び、メイニャンを奪い返して来るよう命じます。そのため配下の暗殺集団ドロモスを与えます。

ヴァルは命じられたような任務は苦手で、戦で最前線で戦う方が楽なようで、気が重そうです。

ヴァルはメイニャンとは仲が良くいろんなことがあったようで、連れ戻すべきか迷います。



地の部族領金州には警備兵とともにグンテ将軍の姿があります。この地を荒らしに来る南戒の兵士から守っています。

その日も、百人くらいの兵士がやって来ます。グンテが先頭に立ちあっという間に蹴散らします。

金州には以前ヨナが出会ったカルガンという少年がいます。

カルガンはグンテに話しかけます。

グンテは背後に敵を感じます。カルガンを庇い背中に矢を受けてしまい倒れてしまいます。

伏兵がいました。

伏兵はグンテに傷を負わせたことで士気が上がり、攻撃を続けます。

再び矢がグンテに飛んできます。飛んできた矢をハクが払い落とします。

ハクはユンにグンテを任せ、南戒の伏兵を蹴散らします。

敵兵が退却すると、ハクはグンテの様子を見に行きます。

ユンはかなりの重傷だと言います。回復してももう闘えないと言います。


グンテの妻ユウノは知らせを聞き、顔を青ざめさせます。

緋龍城にも知らせが届きます。スウォンは黙ったまま天井を見上げます。



ヨナは夢を見ます。

いくつもの棺があり、ゼノが一つ一つ開けます。キジャ、シンア、ジェハが中にいます。

ゼノは寿命がきたんだとヨナに説明します。

スウォン、メイニャンも棺の中にいます。そして緋龍城が燃えています。

ヨナが振り返るとゼノがいません。そこで目が覚めます。


ゼノは、

「娘さん 怖い夢でも見た?」

と言います。

ヨナはゼノに夢の内容を話そうとしたら、シンアが、

「ケイシュク参謀が来た 会う?」

と言います。

ケイシュクは陛下のお身体の具合は悪くなる一方であると説明し、

「陛下に万が一があった場合は あなたに高華国全軍を率いて頂きます」

と言います。




スウォンは母ヨンヒからイルに宛てた文を読んでいたのですね。燃やさなかったのはなぜだろう。

母と同じ症状のこの病を緋の病というのだと母の文で知ったのでしょうか。

一族と面識はあるのでしょうか。

スウォンは父ユホンの夢を成し遂げたいと考えているのでしょうか。

ゼノの願いとは何だろう。

ヨナが見た夢は何の暗示なのでしょうか。

母カシと同じで未来が見えるなんてことはあってほしくないです。

続きます。




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●関連リンク
白泉社公式サイト 暁のヨナ

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