戦が始まります。
火の部族が緋龍王の末裔であると自負するがゆえに起こった反乱です。
利用しようとして利用されているカン・スジンやヨナ達が外から考えて行動する姿が面白かったです。
火鎮(ほしずめ)の祭りが終わり夜が明けます。
村の女たちがハク達の天幕にやって来て、最近兵がよく村の外に兵を見かけると言います。
話を聞いていたヨナは、
「見てくる」
と一人出ていきます。
ハク、キジャ、シンア、ジェハが急いで後を追います。
村のおじいさんはユンにイザの実を渡します。
ユンは感謝し、ヨナに伝えます。
ヨナ達は兵を見つけます。千州の兵士ではありません。火の部族の兵士だったので驚きます。なぜ戒帝国に火の部族の兵士がいるのか気になり調査することにします。
高華国国境近くでは、高華国火の部族長カン・スジン将軍と戒帝国千州の豪族リ・ハザラが会談しています。
リ・ハザラは、
「こちらの準備は整いましたがよろしいか?」
と言うと、カン・スジンは笑みを浮かべ、
「では…… 来る3日後 予定通りに」
と返答します。
ヨナは考え込んでいます。
シンアが、
「……ヨナ 下がって 馬が来る」
と知らせると、高華国側から走ってくる集団の先頭にリ・ハザラを見つけます。
ヨナは何かを感じ、
「戻ろう 高華国へ」
と言います。
スウォンはイ・グンテと雑談しています。雑談しながら以前言ったことが近々動きそうだと伝えると、グンテは、
「では俺は一旦地心(チシン)へ戻ります」
と言い、何やら準備を始めるみたいです。
ヨナ達は火の部族の彩火の都に戻ってきます。
情報を得るために裏町にいます。ハクはスウォンのやり方を真似ています。複雑な思いのはずです。
ハクの読み通り、一番に情報が入ってくるのは裏町の酒場でした。
一人の男が慌てた様子で入ってきます。戒帝国の千州の軍が国境の関所を突破して高華国に侵入してきたと言います。
千州の豪族リ・ハザラが大軍を率いて彩火に向かって進軍している。ヨナの予感が的中します。
彩火城ではカン・キョウガに進軍の知らせが入ります。
続いて、六火の砦が突破されたと報告が入ります。
父親のカン・スジン将軍は自ら出向き、キョウガに彩火城を守るよう命じます。
裏町にいるヨナ達にもほぼ同時に情報が入ってきます。
カン・テジュンはといえば、ヨナ姫のため開墾に一生懸命です。
千州の軍が畑を踏みつぶして進もうとします。
テジュンは軍の先頭に立ち、畑を踏み荒らすなと警告します。千州の兵士は退かんと斬るといいテジュンに剣を向けます。
兵士の剣は側近のフクチが受け、テジュンの部下がテジュンを守ります。
リ・ハザラが現れます。テジュンを見て、
「他の道を行こう 失礼した」
と進路を変更します。
テジュンはなぜ千州の軍リ・ハザラが引いたのかはわからないけれど、畑が無事だったので安堵します。彩火城にいる父や兄、そしてヨナ姫の心配をします。
ヨナたちは独自に情報を集めようとします。ジェハの脚、シンアの眼を駆使して集めた情報でヨナは彩火の都の前にいる二千の兵士を蹴散らすと言い出します。
ゼノが入手した地下道を通って二千の兵が陣を張っているど真ん中に現れ、暴れまわります。
攪乱に成功し、シンアが能力で遠くを見渡すと、カン・スジン将軍の軍、リ・ハザラの軍共に彩火城には向かっておらず、南西へ向かっていると言います。南西には王都緋龍城があります。
導き出される結論はカン・スジンとリ・ハザラは手を組んでいて、目的は緋龍城、スウォンの首を狙っているのではということになります。
ヨナはカン・スジン、リ・ハザラを追うことを決めます。
カン・スジンとリ・ハザラは思いもよらない場所でスウォンと対峙します。
丘の上にいるスウォンはカン・スジンの不穏な動きを察知し、何もかも想定していて備えも抜かりないようです。冷静に、
「では 参りましょうか 功を焦って捨て身にならないように 何しろこの戦は一つ目の小さな山にすぎないのだから」
といいます。
カン・スジンは自らを緋龍王の末裔と言うけど、末裔だから王の座に就くのは自分なのだと信じ込んでいるのは滑稽に映りました。もう少し別の大儀があればかっこよかったのになと思います。
続きます。
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