2018年7月16日月曜日

藤子・F・不二雄 「異色短編集」3 箱舟はいっぱい

SF(すこし不思議)短編集です。
得体の知れない寂しさや孤独感を感じる読後感でした。


箱舟はいっぱい
情報に振り回され、肝心なことが見えにくい現代に重なりました。


権敷無妾付き
耳にあたりのいい話ほど裏があります。


イヤなイヤなイヤな奴
時代がどれだけ変わってもなくなることはありません。


どことなくなんとなく
誰もが一度は考えたことのある物語で、結末まで考えたことのある人は少ないはずです。
結末の寂しさがよかったです。


カビュンセスの籤
最後の1万年だと覚悟して目覚めたにもかかわらず、もう一万年を繋げる新たな希望が生まれ死ぬことが決まった者と、一万年後の限りなく薄い希望もしくは絶望的な孤独どちらが待っているかわからないが生きる方に決まった者どちらがいいでしょうか。
最後のページの言葉聞きながら主人公はどう思っただろう。


俺と俺と俺
嘆いたり憂いたりばかりせず発想を変えてみる。


ノスタル爺
願いが叶い幸せだったと捉えるべきか、逆らうことのできない時間を立場を変えて眺めることの不幸と捉えるべきか、「もしも」のすこし不思議でした。


タイムマシンを作ろう
共同作業はうまくいかなくなることが多い。


タイムカメラ
道具は使い方次第。


あのバカは荒野をめざす
あきらめない情熱。


ミニチュア製造カメラ
道具の効用。


クレオパトラだぞ
前世より来世よりこの世が一番まし。嘆くこともないし絶望することもないと思いました。

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