2018年6月6日水曜日

渡辺多恵子 風光る 10巻

数々の修羅場をくぐり、次第に勇名を馳せてゆく新選組。編成替えによって沖田隊から総長付きの小姓となった清三郎ことセイは戸惑いながらもなお己の道を貫く決意を固める。そんな中隊士募集の為、江戸へ下っていた藤堂平助が帰隊して…?噂の大物新顔隊に登場!?いよいよ新展開の第10巻!


裏と表のふたつの顔を持つ伊東甲子太郎とその一派が新選組に加入。
美しいものが大好きで、土方歳三、神谷清三郎が伊東の標的になり、ゾクゾク怯えながら逃げ回るのに必死な二人が面白いです。

自分は神谷をぎゅっと抱きしめたりするくせに、他人が同じように神谷を抱きしめると不快な感情がわき、それがいまだに恋なのだということがわからない沖田総司。
神谷が報われなさ過ぎてかわいそうです。

神谷の沖田への精一杯の気持ちは通じることはないけど、こういうふたりの場面を描いてくれるのはうれしいです。

副長に言いたいことを言えるようになってきた神谷。
どの新選組の隊士にとっても特別な存在になりつつあります。

もうひとりの報われない人物、神谷と同室になり必死に理性を保とうとする斎藤一。
武士としての心構えを問いなおし平常心を取り戻そうとするのに、神谷の声や姿を感じるだけでもろくも崩れさる21歳
。愛すべきキャラクターです。この耐え忍ぶ想いがいつまで続くのか楽しみです。

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