2018年2月8日木曜日

江口寿史 ストップ! ひばりくん

ギャグもコマのテンポもいいドタバタコメディ作品です。

坂本耕作は母から亡くなる直前にひとりになったら東京にいる大空さんのお世話になりなさいと言われ東京にやって来ます。

駅には大空のおじさんが迎えに来ていて車に乗り込みます。
車中、なにかがおかしいと不安を感じながらも大空家に到着します。

立派な門構えの家で表札には、
「関東極道連盟 関東大空組」
と書かれています。

母の言う大空のおじさん、大空いばりは大空組の組長だったのです。
こわくなった耕作は逃げ出そうかと出口を探していると、ひとりのかわいらしい女の子に出会います。


夕食で大空いばりから大空家の家族、長女のつぐみ、次女のつばめ、末娘のすずめを紹介されます。
意外にアットホームな雰囲気なので逃げるのを止めにした耕作はさっき会った女の子がいないことに気が付きます。

少ししてやって来た先ほどのかわいい女の子。
父親のいばりはやや冷たい態度で、
「ふらふらしないでお前も座りなさい」
と言います。
耕作が、
「女の子ばっかしのきょうだいってのは、はなやかでいいですねーっ」
いばりに言うと、
「女の子ばかりじゃない・・・。あれは男だ。長男のひばりだよ!」
と一番最後にやって来た、どこからどう見ても女の子にしかみえない子を指差して言いました。
耕作は驚きます。
ひばりは女の子ではなく女装した男の子だったのでした。

ひばりは耕作に好意を持ち、耕作はついひばりが男だということを忘れてしまいます。
ひばりは通う学校では女の子として通していて家族以外ひばりが男であるということを知りません。
学校で男の子から大人気のひばりを見て複雑な心境の耕作。

このひばりくんと耕作の二人の関係と組長であり大空家の大黒柱の大空いばりのハチャメチャぶりとテンションがとても面白いです。

途中で連載が終了し、エンディングはなく発表してから随分たっています。
絵の雰囲気がよくて、ひとつひとつの話が面白い作品です。


コンプリート・エディションにはこれまで未収録だったものと幻の最終回が収録されています。
エンディングが描かれたことで、もう耕作とひばり、大空一家のドタバタコメディの新作を読むことができないと思うと、さみしいです。



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