イザナ王子とオビが大活躍です。
リリアスの物語は描かれていないイザナの動きを想像するのが楽しいです。
●35話
ゼン、ミツヒデ、木々、オビはウィラント城を目指し移動中です。
オビは途中リリアスに立ち寄るつもりのないゼンに不満をもらします。
ゼンもリリアスにいる白雪の顔が見たいのを我慢しているとオビには本音を言います。
リリアスでは、白雪がころんだ少年を医務室に運ぼうとします。
イザナ王子は白雪に守衛を呼んだほうがいいと言います。
白雪はころんだ少年の様子を気にしています。
医務室に運ばれた少年は、体温が下がり、震えが止まりません。
リュウに助けてくれよと言った少年は、すでに友達5人が倒れて同じような症状になっていると言います。
白雪とリュウは少年の言葉に驚き、イザナ王子は黙って聞いています。
守衛から急病人が運ばれたと聞き、シダンが急いで医務室に入ってきます。
シダンは少年を見るなり、
「あー!!!! やっぱりおまえかキリト!!」
少年はキリトと言い、シダンの甥です。
薬学の館でキリトが白雪とリュウに会ったのは、症状の記録と使っている薬を手に入れるためだったようです。
シダンはころんだ少年の腕をみます。
渦のようなあざがうかんでいます。
シダンは同様の症状の患者がこれで六人目であること、原因がまだわかっていないことを白雪とリュウに説明します。
黙ってシダンの説明を聞いているリュウに、イザナ王子が話しかけます。
リュウが声が聞こえる状態でよかったです。
集中していてイザナ王子の声が聞こえていなかったから、イザナ王子はどういう反応をしていたんだろう。
イザナ王子は軽口を言いそうにないから反応が気になります。
守衛がシダンに患者を診療所に運ぶ準備ができたと言いに来ます。
イザナ王子は、
「原因もわからないというのは厄介だな」
と言います。
キリトはリュウになにかわかったか、と聞きます。しかし、リュウにはキリトの声は届きません。
白雪とキリトが話していると、鈴とユズリがやって来ます。
鈴はイザナ王子を見て白雪に、
「そちらの雪も溶けそうな色男風情の御人も王城の方?」
と言います。
白雪は固まったまま何も発することができません。心拍数が上がって緊張しただろうなと思います。
イザナ王子は笑顔で、
「薬室長助手のルーエンだ」
と白雪の代わりにこたえます。
そして、白雪に、
「すまないが用が出来た 白雪 俺はしばらく外す」
と言います。
白雪はイザナ王子の手を引き、人のいないところまで連れていき、
「病の原因がわからない以上できるだけ動かないでいて下さい お一人になるようでしたらついて行きます」
と言います。
イザナ王子は意外だという表情をし、
「関所の方にいる また顔を出す」
と言い、薬学の館から出ていきます。
リュウが白雪に、
「思い出した白雪さん おれ やっぱり あの症状聞いた事がある」
と薬室長から本で読んだと聞いたと言います。
鈴がリュウの記憶からその本があるとするなら、とズラッと並んだ本棚の一角を示します。
白雪、リュウ、鈴、ユズリ、キリトで本を探します。
北へ向かうゼンたちにリリアスからイザナ王子より使者がやって来ます。
夜、片っ端から本をあさり、探していた文献をリュウが見つけます。
文献には事態が悪化した場合、混乱がどこまで広がるか予測できないことを考えさせる記録が記されています。
白雪と鈴とユズリは夜出入り禁止になっている薬学街の門の門番に、関所に行くためここを通してほしいと頼みます。
門番は夜は門は通せない、朝になって出直せと取り合ってくれません。
白雪はウィスタル城の身分証を見せ、
「わかりました 通してもらえないなら …イザナ王子をここに呼んで下さい!」
とつめよります。
イザナ王子の名に門番はひるみます。
鈴は、今なぜイザナ王子の名前を出すの? というような表情をしています。
その時、イザナ王子が門に現れます。
白雪はリュウが見つけた文献に記されている内容をイザナ王子に伝え、
「リリアスの人の出入りを止めて下さい!!」
と言います。
門番は緊張しています。
鈴とユズリは白雪が助手と称しているイザナ王子に話していることに疑問がわいています。
イザナ王子は白雪の要請にを聞き入れ、リリアスの外壁全ての門を封鎖せよと命令します。
●36話
イザナ王子の伝令はリリアスの外壁にある全ての門に通達されます。
イザナ王子は白雪にリリアスの管理者に事情を話すから一緒に来るように言います。
そして、鈴とユズリには薬学の館に戻り、作業を続けるように言い、門番には門は閉じたままにし、必要なものだけ通すよう指示します。
鈴とユズリは助手のルーエンがどうしてこれだけのことができるのか不思議がっています。
彼らは周りの緊張感を感じ取れないようです。
イザナ王子と白雪は馬でリリアスの管理者がいる塔に向かいます。
塔に向かうまでの二人の会話と表情が好きです。
リリアスの管理者マキリはイザナ王子に自分がいない場で外壁の門の封鎖を決断し、通達してしまったことに不服なようです。
イザナ王子は淡々と管理者がマキリだから判断した、異論があれば聞くと言います。
マキリは言葉が出ません。どういう関係なんだろう?
マキリの横にはハキがいます。館の食堂でシダンと立ち話をしていた女性です。ハキはマキリの妹です。
ハキはイザナ王子が昨日命令された調査の報告をします。
白雪は昨日イザナ王子が席を外すと言った理由が分かり、イザナ王子の行動の速さに驚いています。
白雪と門で会うまでにあらゆる指示を下していたのです。
ゼンに使者を送ったもこのときなのかな。
衛兵から、
「兵が一名倒れ… 左足に波紋状のあざが見られると…」
と報告が入ります。
イザナ王子は指示を出し、白雪をリュウのところに送ります。
マキリはハキに連絡の手配をし、塔から出るなと言います。
ハキは、承知しましたとマキリに従います。
イザナ王子のハキを見る表情が気になります。
イザナ王子は馬の蹄の音に気がつきます。門にゼンとオビが来ます。
イザナ王子はゼンにこれまでの経緯を話します。
ゼンはイザナ王子が送った使者の報告から考えられる事態を想定し手を打っていることを報告します。
イザナ王子はゼンを頼もしく思ったようで、ゼンに西は任せると言います。
ゼンはイザナ王子から任せると言われたのはこれが初めてなのではないでしょうか。
すこし間を置いてから返事するゼンを見てクラリネスのため、イザナ王子のため自分に何ができるかをより考えるようになったと思わせます。
ゼンはオビにリリアスに残り白雪と行動するよう言います。
リュウのいる薬学の館ではまた一人発症します。
リリアス外壁の門が全て閉門します。
●37話
イザナ王子はあらゆる事態に備えています。
夜が明け、人が動き出し、マキリが事態を説明します。
白雪たちは少し休息を取ります。
オビが事態の解決のため白雪とリュウに合流します。
オビが問題の糸口をみつけ、病の原因が判明します。
キリトはそれを知っていると言います。
●38話
キリトは、「鈍く光る水」を学問街の奥の林にある洞穴で見たと言います。
鈍く光るのは植物の種が作り出したもので、その種が今回の症状の原因で、治療薬もその種から作り出せることが文献から分かります。
白雪とオビとキリトで洞穴に向かいます。
オビの活躍がかっこいいです。
キリトは途中で発症してしまいます。
白雪とオビは種を発見します。
洞穴の中に発生した霧を吸い込んだため、白雪とオビも動ける時間が少なくなってしまいます。
白雪は館に戻り、リュウに採取した種を渡します。
白雪とオビは種のもとの植物を発見できなかったので、もう一度戻って探します。
オビの能力で別の洞穴にたどり着き、植物を発見します。
そこにシダンがいます。
●39話
シダンは植物を「オリンマリス」と呼ぶと白雪に教えます。
白雪は洞穴の中にシダンがいることに驚いています。
シダンはこの洞穴の中でオリンマリスを偶然見つけて、一年前から生態研究をしているが、この植物が毒素を作ることは知らなかったと言います。
そして、白雪にこの場所のこと、オリンマリスのことを報告しないでくれと頼みます。
オリンマリスが放つ光で、白銀の道々を灯らせたいといいます。
実現できれば、素晴らしい景色になるはずです。
しかし、白雪は、私達は一度でも偽れば、誰の力にもなれなくなるからと報告はするといいます。
白雪とオビとシダンは館に戻ります。館の前ではガラク・ガゼルト薬室長が白雪とオビの戻ってくるのを待っています。
イザナ王子は薬室長にも連絡しリリアスに呼び寄せています。
白雪は薬室長に報告します。
リュウは治療薬が明日にも完成すると言います。
白雪とオビはあとのことを薬室長とリュウに任せて、体を休めるため医務室に向かいます。
途中で、白雪は歩けなくなってしまいます。オビもすでに発症していて立っているのも辛い状態です。
オビが人を呼んで来ようとしたら、イザナ王子がやって来て、白雪を抱え自ら医務室に連れていきます。
ガラク・ガゼルトがいざな王子に報告し、オリンマリスはシダンが研究対象として管理できるようになります。
リリアスの外壁全ての門の封鎖が解除されます。
続きます。
あきづき空太 赤髪の白雪姫 9巻
(アマゾンのサイトに移動します)
0 件のコメント:
コメントを投稿