2016年9月1日木曜日

西森博之 お茶にごす。 11巻

最終巻です。

部長を危険な目に遭わせたくないという気持ちから、誰よりも部長を守りたいと思っているのはまークンなのに避けようとする行動をとります。

そうは思うものの、まークンはやっぱり部長のことが心配で、起こりそうなことを予測してそっと側に立っています。

もう立派に優しい男だよ、とまークンの部長への想いに感動しそうになりました。



まークンの行動に微かな変化を感じ、しっかり観察している夏帆も、人をホメるのが苦手だけれど、本当に優しい女の子です。



部長が高校を卒業し、新学期が始まります。

茶道部の勧誘で、まークンが新入生を怯えさせないために部員が知恵を尽くして考えたのがイメチェン。

まークンは髪型を変えてみることになりました。

真面目な学生のヘアスタイルのはずが、悪魔度が増してしまい、よりいっそうおそろしい見た目になってしまいます。

それを見た夏帆と山田の感想が面白いです。



まークンは優しい男とはどういうことなのかを人を想うことで気がつきます。

夏帆は彼女らしい方法でまだまークンが気づけなかった優しさを教えることでまークンに最高の笑顔を送ることができました。



まークンに関わった人たちも一緒に成長していくいい作品でした。



部長がまークンを見つけ満面の笑みで手を振ったあと、どっちが先に口を開いたんだろう?

まークンは想いを部長に伝えられたでしょうか。

優しくなって恐さを知ったまークンにこれからいいことばかりが訪れますように、と思わずにはいられない結末でした。



部長がまークンのTシャツの裾をちんまりしている表紙も微笑ましいです。



西森博之 お茶にごす。 11巻
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