ひなたが同じ高校の一年生として入学。
零は高校三年生となり、学校も将棋の戦いも充実した生活を送っていたが――
その穏やかな日々に波乱が起こる。
川本家に現れた歓迎されぬ来訪者とは…?
少年の成長を実感する前進の第10巻。
様々な人間が、何かを取り戻していく優しい物語です。
6月末。桐谷零は高校3年生になって3ヶ月が過ぎました。零は変わらず教室でひとりぼっちの学生生活を送っています。
学校生活で変わったことといえば、ひなた(川本ひなた)が零と同じ高校に入学したことで、時々学校内でひなの姿を見かけるようになったことでした。
零はひなが以前のように、明るい笑顔を取り戻せたことに満足しています。
欲を言えば、ひなが将棋部に入ってくれたらなという気持ちはあるようです。ひなを将棋部に誘うことはせず、零の心のなかだけでそう思っていたみたいです。
将棋部の現状を見ると、高校の部活の雰囲気はかけらもなく、ひなを誘わなくて正解だったと思います。
零は相変わらず、お昼は屋上で食べています。ひなちゃんが友達のつぐみちゃんとお昼をとっている場所がよく見える所で食べています。
零は笑顔でいるひなを見守るとだけでいい、なんて、大人ぶったことを林田先生に言います。
矢先に、ひなたちに見知らぬ男が近づいてくると、零は見たこともない速さでひなたちの元に駆けつけその男と張り合おうとします。零も少し変化してきています。
零にもたらした変化は、幸田家を訪れたことにも表れています。
零は島田と隈倉さんの対局の観戦に将棋会館にやってきました。棋士の将棋以外の仕事が描かれています。島田さんにやってきたスポンサーの話が面白かったです。
零と入江さんの対局。棋士たちの思考が描かれています。対局相手をどう見ているか。姿勢は過去対局した誰を頭をかすめるか。対局中に考える戦略、戦術以外に焦点を当てているのが面白かったです。
川本家3姉妹に災難がやってきます。
音信不通だった3姉妹の父親が登場します。
また一緒に暮らそう、と言う父親。戸惑う3姉妹。零が全力で3姉妹を守ろうとします。
続きます。
羽海野チカ 3月のライオン 10巻
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