●専務の犬
ここぞというときに男をみせる小暮、ゴージャスの主人を決める目、最初から最後までとても面白い作品です。
●迷走家族F
いつもなら起こるはずのない出来事が次々と起こり不安が高鳴るはずき。
一家心中しようとしている。はずきは確信します。
懸命に回避しようとするけど、大好きな先輩に彼女がいることがわかるとどうでもよくなってしまいます。
だけど、家に置いてきた先輩のことを綴った日記を思い出すと顔から火が出そうなくらいの恥ずかしさがこみ上げてきて、再び生きる情熱を取り戻したりするといったドタバタが繰り広げられる面白い作品でした。
●君がいるだけで
倒産した会社の重役だった男堂本の妻が病気になって、妻の代わりにパートにでるという話。
パート先は弁当屋で料理経験もサービス業の接客業の経験もなく店長を困らせるし、努力家なんだけど、努力が実を結ばない日々を送ります。
言い分は正しくてもサービス業において客は絶対であるので叱ったり、投げ飛ばす堂本の行為は店長にとって不要な存在以外のなにものでもないのですが、威圧する存在感に首を告げることができません。
変わろうと努力するのですが、そう簡単に変われない。全く縁のない人に話し涙したことで少しふっきれたのか、以前とは違った一面が顔を出します。
店長と堂本のやりとり、変わるきっかけになったアッチャラーさん。面白い作品でした。
●茶の間のラブソング
食あたりで妻が亡くなったはずが、仕事を終え、自宅に帰ると妻が座って普段通り会話しています。
なぜか成仏できずにいるらしく、自分以外は妻が見えない。成仏できない理由が分からず、幽霊になった妻と暮らしているという話。 部下の桃井さんが食事を作ってくれたり、自宅の周りをジョギングしたり、度々家に出入りしたりといった絶妙な距離で接してきます。ん?もしかして…、と思ってしまうのは仕方ないかもしれません。幽霊になって嫉妬する妻、何もみえてやしないウソつき住職がおかしく、ラストにしんみりしました。
●おやじローティーン
単身赴任を控えた古田年男。その直前に記憶を失ってしまい、妻のことも息子のことも分からなくなってしまい、自分は13歳だといいます。手がかりは財布の中にあった女子高生と撮ったプリクラ。
記憶を失っている間のこともしっかりと覚えているんだろうなと思いました。
●お礼にかえて
マンションの住人の対立を面白おかしく描いた作品。
九官鳥の九ちゃんが発する謎の言葉。その言葉は、いじわるする女王を大人しくさせる呪文だけどその秘密は分かりません。ドラマチックに展開し、わかりやすい攻守の争いが面白かったです。
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