2015年9月2日水曜日

朝倉世界一 春山町サーバンツ 1巻

 東京都渋谷区春山町。出張所勤務の公務員として、新社会人ドキドキの第一歩を踏み出した、生まれも育ちも地元の巻村鶴子。慣れ親しんだ土地での、新しい毎日。胸のときめきと、かすかなためいきに満ちた、“明日”が始まります。『デボネア・ドライブ』の朝倉世界一が贈る、不思議にホッコリ、フワフワでキラキラなご近所“成長”ストーリー、スタート。




新しい季節に、新しい出逢いが溢れる。不思議にキラキラな東京ローカル・ロマン、開幕。




春山町のいろんな人々と出会い、交流し、ときにはハプニングも起こりながら巻村鶴子が元気に働く様子が描かれています。

鶴子と町の人々のふれあいがおもしろいです。



巻村鶴子は初日、同じ職場の人たちとの挨拶を終えると、所長の木村さんの部屋に案内されます。そこで鶴子に命じられた仕事というのは、地域の情報紙「春山サロン」を編集するというものでした。

鶴子はこの日のために、PC検、英検、簿記の資格を取っていて、準備は万全でした。なのに、所長から「春山サロン」を作ってください、といわれ、鶴子はさすがに、

「えっ?」

と思ったに違いありません。

「春山サロン」とは所長が言うには、



おもに季節の行事の取材記事や予防接種などのお知らせですね。あとは投稿を紹介したり…



というものらしいです。

詳しいことは退職した「春山町サロン」担当者に会って、引継ぎを行うように言われ、前任者の杉さんという方の自宅に向かいます。杉さんは陽気な人で、鶴子とすぐ仲良くなります。

しかし、鶴子は公務員の仕事が、仕事というよりも、ご近所や家族の用事につき合わされたというものに近く、思っていたものといくぶん違っていて戸惑い気味です。



町を歩くと、まんが家の聖護院きゅうりさんや、小鳥のオブジェをつくる作家のmuneさんに会います。

きゅうりさんのマンガ「女子高生侍捕物手帖」は、月代を剃る決断する結子に笑ってしまいました。

鶴子がmuneさんを見てきゅうりさんに、

「“小鳥”より軽くないですか」 というところが好きです。



「春山サロン」を印刷を請け負っている渋谷ビッグクリエイティブの北村北(のぼる)にも挨拶に行きます。北村さんは面白いおじさんです。おしゃべりして気がつくと5時を過ぎていて出張所の業務時間はすで終わっていて、急いで戻ると、所長が待っていてくれて、そこでちょっと会話をします。



北村さんも、所長の木村さんも鶴子のお父さんのことをよく知っているみたいです。小説家の巻村吾郎。いまは書いていないみたいです。「黒牡丹」「探海灯」と出版して、黒牡丹は春山町サロンの連載小説でした。三作目をファンは期待していたのですが、まだ出版されていません。鶴子の記憶では三作目は書き終えたはずでした。



別の日の仕事は渋谷区役所のすぐやる課からやって来る方々の道案内です。お祓いをしてほしいという相談にのるためやってきました。「すぐやる課」の近藤さんと糸川さんは解決のためなんちゃって祈祷師を演じようとするのを鶴子はあわててとめて、顔見知りの住職にお祓いをお願いすることにします。

住職のお経はその場に居合わせた誰もが驚く現象を起こさせました。鶴子大活躍です。



春山町出身の渋谷区議の古内さん、渋谷区春山町町会長大野さん、春山町の発明王(自称)のオジソンさん、個性豊かな人たちと触れ合って、鶴子はお父さんにずっと言えなかった、小説を書く、春山町サロンで連載小説を書いて、とお願いします。



朝倉世界一 春山町サーバンツ 1巻
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●関連リンク
KADOKAWAオフィシャルサイト 春山町サーバンツ

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