2016年1月7日木曜日

新谷かおる QUO VADIS クオ・ヴァディス 8巻

フレイアとオーディンが探している分岐点とイエスのいう「最後の審判」が重なりそうな展開で緊迫感が帯びてきました。


-End of the world-
“まるで…普通の人間みたいだ…この私が…死ぬなんて…”
教授とオーディンの行く先々で見え隠れする、イエスの存在。その思惑に、導かれるようにして明かされた、教授<幼体化>の謎に迫る重大な事実とは――!?滅びゆく体を超えて、心が交差していく、ファンタジック・サーガ待望の第8巻!!


オーディンとフレイアに姿を見せたイエス、ロンドンでの会議の議題、ドイツフランクフルトの結果報告、ヴァチカンの見解が描かれています。


オーディンとフレイアに存在を明らかにしたイエス。
「始まるよ最後の審判…が」
オーディンの棺をスピニチュウムで紅くしたのはいらずらなのか、何かの意図か。
イエスの行動が謎めいています。
オーディンがモニタに映るイエスの姿が小さいことを特に意識する様子もなく、フレイアがそれを指摘すると動揺するも何も言わなかったのが気になります。
フレイアが腑に落ちないまま話を折ってしまうのは何かわかったことがあったからなのでしょうか。
まさかイエスが復活したのはオーディンによるものなのでしょうか。
オーディンとイエスがいわゆる敵対していないようなので、この二人の間で秘められているものが何なのか知りたいです。

アルゼンハイムへ向かう列車の中でのフレイアとオーディンの会話が面白かったです。
何千年もの時間の流れを一人の人物の記憶で話されることに興奮します。
オーディンは研究所(ラボ)からジャンプし着地(ランディング)したのは、南仏あたりの紀元前6000年前後先史時代、新石器時代入口あたりで、組織としての集団ができつつあり言語も文字もなく金属さえない時代でした。
そして、オーディンは文明発祥の地を目指しエジプトへ行ったとフレイアに話します。
他の研究員は無事に着地したのかは明らかになるのでしょうか。

ソフィアがエイミーと名乗っていた頃を思い出す場面では、大人の姿のフレイアと出くわした出来事が描かれています。
フレイアとソフィアはいずれ再び出会うのだろうけど、そのときソフィアはどんな反応するのだろう。
ソフィアは幼い頃体験した奇跡のような出来事を、現在オーディンやアテナに出会い目の当たりにすることで振り返ることはないのだろうかと思います。
ソフィアがヴァチカンの洗礼を受けられたのは、アルゼンハイムの深い森の中に住んでいたフレイアと出会っていたからなのかなとも思いました。

フレイアが幼体化した謎が明らかになります。
驚きの展開でした。
フレイアの謎が明らかになると同時にイエスの幼体化も同じ工程でなされたことが想像できます。
ジョシュアの棺を使いこなし、さらに改良を加え、フレイアの棺と同じように機能する棺を開発したようです。

自由に空間を行き来できるイエス。
フレイアの灰を持ち帰り何かを企んでいます。
もしかして、灰を使い大人のフレイアを復活させて、オリジナルとコピーの生命体を同一の時間軸に存在させようとしているのでしょうか。
小さなフレイアの前に大人の姿のフレイアが現れたらそれこそ神の領域に手を出してしまったことになり、人類は終末に向かっていくことになると思います。


新谷かおる QUO VADIS 8巻
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2016年1月6日水曜日

二ノ宮知子 のだめカンタービレ 1巻

千秋真一は有名なピアニストである千秋雅之を父に持つ、桃ヶ丘音楽大学のピアノ科3年の学生です。

彼は指揮者になるためにヨーロッパへ今すぐにでも飛んでいきたい気持ちでいっぱいです。

だけど、飛行機恐怖症で、しかも水が怖くて船にも乗ることもできなくて、渡欧を諦めていました。

にとって日本の学生の演奏は、

「へたくそ」

で、

「平凡」

なやつばかりで毎日が退屈で、自分より劣る指揮者志望の学生がドイツに留学することも、エリート専門「江藤塾」というカリスマ教師のハリセンを使ったわけのわからないレッスンにもイライラし、やりきれない思いを抱えながら悶々としているのでした。



千秋真一はたまたま通りかかったレッスン室から流れてくるベートーヴェンのピアノ・ソナタ<悲愴>を耳にします。デタラメなのに、心に響いて耳にとまります。

演奏していたのはピアノ科2年の野田恵(のだめ)。彼女は素晴らしい才能を持っていながら、音楽に対して情熱がありません。

彼女は楽譜を見ながらピアノを弾く習慣がなく、耳で聴いて自分流に自由にそのときの気分でアレンジします。一度聴いたフレーズはどんなに難しくても難なく弾きこなせるタイプのピアニストなのでした。

千秋真一は、ゴミ溜めの部屋で生活していようが、風呂に何日も入らないでいようが、野田恵(のだめ)のピアノのセンスに惹かれていきます。



大学の裏にある、学生にも人気の中華料理屋「裏軒」の息子、ヴァイオリン科2年の峰龍太郎は試験のピアノ伴奏を千秋真一にお願いしたけど、演奏を聴いて、

「へたくそ」

「不愉快だ。帰る」

と言われ断られます。

自尊心を傷つけられた峰龍太郎は偶然出会った野田恵(のだめ)にピアノ伴奏を依頼します。

千秋真一は毎晩、ご飯をねだりに来ていた野田恵(のだめ)が突然来なくなったので、理由を探ると峰龍太郎の伴奏を引き受けていたのでくやしさが爆発します。

その展開の中の130ページ、145ページの野田恵(のだめ)は笑ってしまいます。



峰龍太郎の試験は無事パスします。ヴァイオリン・ソナタ第5番へ長調 作品24<春>の演奏は春なのに……と、試験官を困惑させる演奏はどんな音だったんでしょう。



作者のコメントでピアノを描いていると憎しみを覚えるというのには笑いました。頻繁に描かないといけないので大変だろうな。



二ノ宮知子 のだめカンタービレ 1巻
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