2024年5月8日水曜日

稲井カオル うたかたダイアログ 2巻

ぱっとしてない青春がある。

相も変わらずドラマの起こらぬ日々ながら、二人でカラオケに行ってみたり、雑貨屋に行ってみたり、夏祭りに行ってみたり…

これってもはや付き合ってるのでは!? と片野の妄想は大爆発。気づいているのかいないのか、宇多川はもちろん華麗にスルー。ぱっとしてないからこそ楽しいってこともあるもので…

無駄口まみれの青春浪費ラブコメ、ますますハマる第2巻!!




ドラッグストアの店員岡本、100均の店員清水、片野の両親、宇多川の妹たまみと弟いつきなど登場人物が増え、宇多川と片野だけで交わされる会話に加わりにぎやかになります。

宇多川と片野の表情とは裏腹の胸の内、相手の気持ちを読み切れていない感情のすれ違いが面白いです。



片野は学校の友達からカラオケに誘われます。宇多川に相談するとあまり行かないと言われます。片野は歌うことに慣れていないのでカラオケでどうすればいいかわからないようです。

宇多川はバイト終わりに駅前のカラオケに行ってみようと言います。

片野はドリンクの選び方や選曲を教えてもらい、これで当日恥をかくことはないだろうと言います。

片野は友達に連れられカラオケに行きます。カラオケだと言っていたのに、他校の女子と待ち合わせていて、友達だけのカラオケではなく合コンに参加させられたと気づきます。運の悪いことに、女子と待ち合わせている場所に宇多川が居合わせていて、片野と女子がいるところを目撃されてしまいます。片野は魂が抜けかかっています。カラオケ店に入ってからは宇多川に何と言おうかとずっと落ち込んでいます。



翌日、片野はバイトで宇多川に会います。宇多川がなんとなく怖く感じてしまいます。言い訳も聞いてもらえず困ってしまいます。もしかしたら宇多川がやきもちを焼いているのかもと考えます。学校の友達に相談すると謝ってこいと言われ、お菓子を買ってドラッグストアに行きます。

宇多川はスタッフの岡本と話しています。

片野は宇多川と岡本の会話を聞いていると、自分が合コンでうまくいかなかったから傷つけないようにしようとしているのだとわかります。

本当は宇多川は片野が女子と知り合えなくてホッとしています。

片野は宇多川の気持ちに気づいていません。数日間、店長やスタッフに優しくされます。



宇多川は母親に女の子なんだからかわいくしないさと言われます。今の自分が気に入っていて必要ないと言います。

バイトで宇多川は片野に反かわいい主義者に生まれ変わると宣言します。

片野は何が変わったのかわからないようです。

店長から呼び出され、スタッフの岡本が引っ越すことになりドラッグストアを辞めることになったと言われます。せんべつとして皆でお金を出し合いプレゼントを贈ろうと思うので宇多川と片野に何かおしゃれでかわいいプレゼントを選んできてほしいと頼まれます。

反かわいい主義者になると言ったばかりでかわいいプレゼントを選びに雑貨屋で行きます。いろいろ見て回り考えてみた結果店員に選んでもらいます。

雑貨を見て同じことを思いつく宇多川と片野が面白いです。

岡本にプレゼントを渡す直前に贈るプレゼントがふさわしくないとわかります。

片野は宇多川に贈るために買ったものを岡本に渡します。

宇多川は反かわいい主義者を改め、すこしかわいいものを持つようになります。

片野はちょっとうれしいことがあり、仕事中も笑顔が多くなります。

笑顔の多くなった片野に客からの人気が上がります。

宇多川は自分より片野が人気があるのでライバル視します。

片野は宇多川にそっけなくされて戸惑います。



片野は家にいると宇多川から電話がかかってきて今週の土曜日は暇かな? と訊かれます。その日は隅田川で花火大会がある日で、宇多川から誘われたと舞い上がります。

当日、宇多川と会うと花火大会ではなくドラッグストアの福引のスタッフをすることになります。浮かれていた片野はよく考えると宇多川が花火大火に誘うはずがないなとあまりがっかりしないように自分に言い聞かせています。宇多川に夏休みを楽しむこともなく無駄に過ごして後悔するんじゃないかと不安になると言います。

宇多川はそれは心の熱中症だと言い、いい薬があると自分の夏休みの課題を渡します。

片野はふざけている宇多川に文句を言います。

宇多川は理不尽な文句を言い返します。

片野は圧倒されあやまります。

宇多川は片野の夏の課題は進んでいるのか訊きます。

片野は面倒なのが残っていると言います。夏の俳句を5つ考えろという課題です。

宇多川は手伝ってあげることにします。

もう上がってもらっていいと言われ、宇多川と片野はショッピングモール内の出店を見て回ります。二人の分析が面白いです。

100均の店員清水に会い、思いつきの俳句を作り、夏休み明け片野は5つの俳句を学校に提出します。思いつきだと思っていたのに一句は有名な俳句だったので驚きます。



片野は宇多川に両親への不満を言います。はしゃいでいる父親が嫌なのだと言います。

パンケーキの話題が出て宇多川はパンケーキ屋に行こうと言います。

パンケーキを食べた後、うどんを食べに行きます。

片野は宇多川とおいしいものを食べて、父親のはしゃいでいる理由をなんとなく理解します。



宇多川の妹たまみが職場体験でドラッグストアで働きます。

たまみは片野に会うのを楽しみにしています。片野が女の子だと思っていたみたいで会ってみて男の子だし金髪だし思っていたのと違って姉に苦情を言います。宇多川とたまみの会話が面白いです。

片野はイメージを良くしようと頑張ります。

弟のいつきもドラッグストアにやって来ます。

いつきが遊んでいるあやとりを見て宇多川家ではあやとりが流行っていると考え、片野はたまみにあやとりを披露します。

たまみは片野が何をしたいのかわかりません。しかし、日が経つにつれ片野の人柄への思い込みに変化が生じます。

宇多川の何か言おうとして終わるやり口が面白いです。

後日たまみは片野に親しみを感じていることを示すためあやとりを披露します。

片野はたまみのメッセージを間違って受け取ります。



片野がバイトを始めた理由と面接の時の話が描かれます。

宇多川が少しずつ片野に心を開いて話すようになっていきます。

宇多川は面接に落ちた黒髪の男の子のことを気にします。

片野はどんなやつだったのか気になります。

話していると焼きイモが1本消えるという事件が起こり犯人を探します。

犯人はいなくてスーパーの部長の優しさでした。

黒髪の男の子は片野でした。




宇多川と片野の掛け合いが面白い作品です。




稲井カオル うたかたダイアログ 2巻
(アマゾンのサイトに移動します)



●関連リンク
白泉社公式サイト 稲井カオル うたかたダイアログ

0 件のコメント:

コメントを投稿