「私はハルに何かを返しただろうか」
思えばいつも彼はそこにいてくれたのに……
夏目さん、ササヤン、ヤマケン。それぞれのおかげでちゃんとお互いの気持ちを考えようと変わり始めた水谷雫と吉田春。まだ変わり始めたことに、2人とも気づいてはいないけど。そんな2人が迎えたバレンタイン…。今まで気持ちを抑えていた大島さんがハルに……!?
雫、ハル、夏目、大島の表情からそれぞれの感情を読み取るのが楽しくて、喜怒哀楽の感情が伝わってくる物語が面白いです。ユウちゃんが友達思いで魅力的です。もっと出番が多くなればいいのにと思います。
ハルは考え方が変化していきます。これまでは自分の欲しいものはきっと誰かが持っている、と思っていたようです。ハルの欲しいものはあがくほど遠くなり、望むほど手に入らないのでした。でも、誰かに何かを与えることができるのだとしたら、その欲しいものは気がついたら近くにあって、望まなくても手に入るのかもしれないと考えるようになります。
学校ではササヤンの友達がササヤンのカメラに収めた夏目の写真を欲しがります。
ササヤンは1枚100円と言うと、友達は嬉しそうに写真を閲覧し始めます。写真には雫やらハルが写ったのがあります。ササヤンが夏目たちとスノボ旅行に行ったことを聞きつけた別の友達はハルが怖そうだと言います。
ササヤンは友達の会話を聞いて、まあ悪いヤツじゃないよとだけ答えます。教室に向かう途中、夏目を見かけます。夏目は男子生徒から告白されているようです。
夏目は男子生徒に可能性がないことを無表情で伝えています。歩き出すとササヤンを見つけます。
ササヤンは夏目に挨拶し写真ができたと言います。
夏目はさっきまでとは一変して表情豊かになり、満面の笑顔を見せます。でも、ササヤンとケンカ中だったのを思い出し、一人教室に向かいます。
教室についたササヤンは雫に写真を見せて、夏目のことを訴えます。
雫は夏目から聞いた中学の話をササヤンに話します。友人ができるたび友人が好きな男子から告白されて孤立してきた、それが何度もあったという話をします。なんで何度もそんな状況に陥るのか私にはわからないといいます。
ササヤンは雫が自分たちと接する以外の時の夏目を知らないのだと考えます。男子が勘違いしてしまうのも無理ないと思います。
雫はほっといたらいいと言います。夏目がずっと自分たちを見てこっちに来たがっていて、たぶんどう謝っていいかわからないのでしょうと言います。
ハルが窓から教室に入ってきます。ササヤンは教室は2階なのに、ハルが窓から入ってきても誰も驚かないなとハルの奇行が日常と化したことに何か思うところがあるようです。
夏目はハルが教室に入ってきて、雫たちの輪の中に入りたいのに入れなくて必死に視線を送っています。
ササヤンは大島に会いに行って写真を見せます。大島にも雫やハル
や夏目のことを話すと大島は自分から見たササヤンの役割、ハルにとって友達としているのはいいことだと言います。
大島と別れ、ササヤンは雫と夏目と大島の考えていることがわからないと感じます。夏目とばったり出会います。夏目はササヤンに対してさらに怒りが増しており、どうせササヤンくんのほうがと言葉吐いて走り去っていきます。
ササヤンはハルと二人で、ササヤンは夏目が、ハルは雫がわからないと言い合います。話しているとササヤンは友達から授業が終わったら遊ぼうと誘われ、ハルに一緒に行こうと言います。
授業が終わり、夏目はハルを誘おうと思っていたのに、ササヤンに先に横取りされてしまったので涙目で怒りを爆発させます。
雫は図書館で勉強しています。
ササヤンに誘われたハルはササヤンの友達と仲良くなります。
夏目は一人でバッティングセンターに行ってみっちゃんに愚痴をこぼします。
ササヤンがハルに借りがあると言っていた理由が分かります。ハルはスノボ旅行でササヤンが止めてくれたことについて感謝します。
ハルとササヤンは友達と遊び、雫は勉強に励み、夏目はみっちゃんを眺めて楽しんでいます。
夕方、夏目はバッティングセンターを出ると、ちょうとハルとササヤンに出会います。
ササヤンは夏目の怒りが収まるならと謝ろうとします。でも夏目の悪いところを指摘してしまいます。
夏目は何も言い返さず、帰りますと歩き出します。
ハルは夏目を追いかけます。腕をつかみ、一人で帰んなと言います。
夏目は泣き出します。
ササヤンはバッティングセンターに入り、みっちゃんに助言を受けます。
ハルと夏目は公園に行きます。
夏目が泣いているのではるはどうしていいかわからず、泣きやむのを遠くから眺めています。
夏目はハルに近くに来てもらい、自分の考えを話します。
ハルは夏目の考えからもうすこし前に進むようななりたい自分について話し、夏目が困ったら助けてやるから泣くなと言います。
夏目は現状がずっと続いて欲しいと思っているのは自分だけなのかもしれないと考えます。
ササヤンはハルを探し、ハルの前で夏目と仲直りします。
ササヤンは夏目を家に送るまでにハルのこと雫のことについて話します。
夏目はハルが自分のヒーローだと言います。
ササヤンはハルがいいヤツすぎてまた負けてしまったと言います。
雫はハルとササヤンの友達下柳と話しても、夏目が下柳に挨拶をしても昨日との変化に一切気づいていません。雫はブレません。
夏目は雫に2月14日は何の日だと雑誌を手に訊きます。
雫は私の誕生日だと言います。
夏目は雫の誕生日が2月14日なので驚き帰っていきます。
翌日、雫の家で夏目と大島とユウちゃんでチョコレートを作ります。
夏目は雫と大島がチョコレートを渡す相手が同じなのに気がつきます。
ハルは雫からのチョコレートを楽しみにしています。
雫は大島にハルにチョコレートをあげないの? と訊きます。
大島はハルにはあげないお父さんにあげるのだと言います。
チョコレートが完成し、それぞれ帰宅します。
途中夏目は大島にハルにチョコレートを渡すべきだと言い帰っていきます。
大島はユウちゃんに本当はハルにチョコレートをあげたいのに、あげたらきっと振られてしまう、そうしたら諦めなきゃいけなくなっちゃうと泣き出します。
ユウちゃんは頑張れと励まします。
雫は自分の誕生日の準備をしています。
大島は戻って来て雫にハルにチョコレートを渡そうと思うと、私は吉田くんが好きと雫に伝えます。
ハルは大島から呼び出され、待ち合わせ場所で待っています。
大島はハルが雫にあげる誕生日プレゼントを選ぶのに付き合わされます。
雫は誕生日会の飾りつけまで一人で行います。お母さんに一年の報告をするつもりです。弟の隆也からお母さんが仕事が入り帰って来れないと言われます。
ハルは大島からチョコレートを渡されます。
雫はお母さんがいない家でいろんな感情を押し殺してこれまで頑張って来たようです。
ハルがやって来ます。プレゼント持ってきたと言います。プレゼントは万年筆を選びました。
雫はハルにチョコレートを渡します。
ハルも参加して、雫の誕生日を祝います。
ササヤンはバッティングセンターに行くとやさぐれている夏目を発見します。
夏目はみっつちゃんにチョコレートを渡したのに何も起こらなくてがっかりしています。
みっちゃんは夏目からのチョコレートを夏目が思っている以上に心にとまっています。
ササヤンが店に入ってきます。ササヤンはみっちゃんに夏目のことハッキリとふってやってと言います。
みっちゃんは余計なお世話だと言います。
ササヤンはみっちゃんの反応を読み取ることができません。
雫の誕生日会が終わり、ハルは帰ろうとします。
隆也はハルに雫がお母さんが帰って来られなくてすごくがっかりしているから今日来てくれてよかったと伝えます。
雫はハルとすこし歩きます。
ハルは雫のお母さんに会ってみたかったと言い、携帯を取り出し雫に電話かけるかと言います。
雫はとくに用件もないのに電話できないと言います。
ハルはあるだろう、今日は雫の誕生日だ、一番お母さんに来て欲しかったんだろう、一緒にいるからかけてみろと言います。
ハルに促され、雫は電話をかけます。すこし緊張しているようです。
お母さんが電話に出ます。
雫は友達から携帯を借りてかけていると言います。用件は? と訊かれ、誕生日だからともごもごと言います。
お母さんは、雫、悪いけど今忙しいからと言います。
雫はがっかりします。
お母さんは続けて、1時間後にかけ直すわ、それまでに仕事は全部片付けると言います。
雫は凍りつきかけた気持ちが温かくなります。
電話を切り、雫はハルにお母さんがゆっくり話そうって言ってくれたと言います。
ハルは笑顔で、よかったなシズクと言います。
雫は帰って片付けてお母さんの電話を待つと言います。
ハルは電話をかける雫の様子を思い出しながら歩きます。
雫がハルを追いかけてきます。チョコレートを渡し、これはバレンタインチョコレートだと言い、ハルの頬にキスをします。そして、ハルが好き! と何度もハルが分かるように言います。わかった? と訊くと、ハルは真っ赤になった雫の顔を見ながらわかったと言います。
雫はお母さんに1年分の報告と友だちができたこと、好きな人ができたことを報告します。
続きます。
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