京都の取材旅行から戻り一週間が過ぎます
旅行前と比べ変わったことは金石吾郎(木曳野暁の担当編集者で古くからの親友)が頻繁に木曳野暁(きびきのあかつき)の家に来るようになったこと、暁が金石悟郎が家に来ると暁が必ず不機嫌になることです。
吾郎が来ると、暁は仕事を中断しているみたいです。
ふみ(大野ふみ)と吾郎を二人にさせたくないようです。
暁はその感情が何かまだわからないようです。
ふみは金石が頻繁に家に来ること、暁が不機嫌になること、どちらも理由がわかりません。
ふみにとっては伏見での寝言の件をうやむやにできそうなのでこの状況はどこか有難く思っています。
ふみは洋ちゃん(飛梅洋、ふみの親友)に相談してみます。
洋ちゃんにはたいしたことじゃないと言われ、そういうものなのかと納得しようとします。
買い物に来ている二人は店内に近々行われる夏祭りの告知のポスターをみつけます。
ふみは洋ちゃんに一緒に行かないかと誘います。
洋ちゃんは相生から誘われたことをふみに告げます。
ふみは洋ちゃんと相生くんがふたりで夏祭りに行くことに驚きます。
夏祭りの後、二人の仲が深まり付き合うことにでもなったらすごいことだなと考えます。ふみにとって想いが通じるということは想像できないくらいすごいことのようです。
ふみは帰宅します。
木曳野先生は上半身裸でふみを出迎えます。
ふみはあたふたします。洋ちゃんと相生が想いが通じ合うかもしれないというのに、自分と木曳野先生は想いがかすりもしないのですこし腹を立てます。
ふみは木曳野先生に意識してほしい、先生の特別になりたいと思うことが身の程知らずなのではと考え、落ち込みます。
木曳野先生が居間に入って来ます。木曳野先生はどこか反省している風です。
ふみは自分の想いとは異なる思いでも木曳野先生が気にかけてくれていることにうれしさを感じます。
また吾郎がやって来てます。三人で夏祭りに行きます。
三人は夏祭りを楽しみます。
笑顔のふみに吾郎は
「よかったね 暁とお祭り来れて」
と言います。
ふみは曖昧に誤魔化そうとすると、吾郎は
「ごまかさなくてだいじょうぶだよ 好きなんでしょ? 暁のこと」
と言います。
ふみは隠せていない気持ちを必死に隠そうとします。けれど諦めて、
「あの!! このこと先生には言わないで下さいね!!」
と認めてしまいます。
吾郎は、
「安心して オレは協力者だから」
と言います。昔からの友達木曳野先生について話します。
花火が始まるので移動しようとすると、吾郎が大事な用があると帰っていきます。
ふみと木曳野先生二人で花火を見ます。
木曳野先生はふみの好きな人が気になるようで、花火にその人と来られなくてよかったのか、どんな奴なんだ、と訊きます。
ふみは木曳野先生をイメージして話します。
花火が始まり、ふみは木曳野先生に想いを告げます。
木曳野先生はやや驚いた表情でふみを見ます。
そこに洋ちゃんと相生がふみを見つけてやって来ます。
ふみは木曳野先生にちょっと寄り道して行くので先に帰っていて下さいと言います。ふみは洋ちゃんとその場を離れます。相生がついて行きます。
ようちゃんがふみに声をかけると、ふみは泣いています。
ふみは洋ちゃんに説明します。木曳野先生がすごく困った顔をしていたと、想いと告げたことを後悔しています。
洋ちゃんはしばらくウチに来る? とふみの気持ちが整理つくまで顔合わせないのもいいことではないかと言います。
ふみは帰宅し、木曳野先生に、夏祭りで言ったことを謝ります。でもそれは自分の本当の気持ちです。だからと言って、先生を困らせるつもりはない。何を望むでもない、気にしないで下さいと言います。そして、お休みが欲しいと、夏祭りで会った友達の所に何日か遊びに行きたいと言います。
木曳野先生は、そうか、わかったと言います。
木曳野先生のこれまでの人とどう接して来たかが描かれます。何度も人と向き合ってみても結果はいつも同じなので、ひとりでいればいいと考えています。
ふみについてどう思っているのか自問します。答えを出します。
洋ちゃんの家にいるふみも洋ちゃんに助言され、自問します。
数日後、ふみと洋ちゃんが勉強をしていると、チャイムが鳴ります。
洋ちゃんが出てると、ふみを呼びます。
ふみが玄関に行くと、木曳野先生が立っていて、
「迎えに来た」
と汗だくで息を切らして言います。
ふみは木曳野先生の自宅に帰ります。
帰り道、木曳野先生は、
「付き合うか」
とふみに言います。
「この3日 オレなりに考えてみたこたえだ ふみ オレと付き合うか?」
と言います。
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