2023年10月28日土曜日

タアモ たいようのいえ 8巻

真魚、基、大樹、千尋、織田くん、杉本さん、みんな心が揺れています。

それぞれ望むことがうまくいきません。




杉本さんは覚悟を決めます。想いを伝えようとした時、酔いつぶれていた同僚藤田が目を覚まします。杉本さんは基に何も言えず、自分の部屋に戻ります。


基は大樹に電話します。

大樹は電話が鳴り邪魔が入ってムカッとします。着信が基だとわかりさらに怒りが増します。基からどうしているとの電話だったので、何も変わることなんてないとさっさと切ってしまいます。

それを見ていた真魚はすぐに携帯を取り出し基から連絡が来るのを期待します。

でも、かかってきませんでした。部屋に戻り、もしかしたら電話が来るかもと思い着信を待ちます。着信ではなくメッセージが入ります。なんでもないメッセージです。それでも嬉しさがこみ上げてきます。



基は会社の人達と仙台駅で別れ、陽菜に会いに行きます。杉本さんのことを気にしつつ、陽菜のことに集中しようと言い聞かせ向かいます。

陽菜は無表情で基兄の所へは帰らない、一人で暮らす、迷惑はかけないと言います。

基は何も言えず、帰ります。陽菜は世話になっている家の人達に馴染んでいないので実家に帰らないという理由がわかりません。理由がないなら自分が嫌われているのかと考えます。また、真魚を住まわせたのは真魚と陽菜を重ねていて、疑似的に陽菜を救い、自分が救われてたくてしたことなのかと考え嫌気がさします。


仙台駅では杉本さんは基が来るのを待っています。もう帰ろう、あともう少し待ってみようと繰り返しているうちに基を見つけます。

基は杉本さんが待っていたことで、いくら鈍いといってもさすがに気づきます。しかし、この状況でもまだ確信が持てません。



基は杉本さんと別れて帰宅します。家の前でコロッケの散歩に行こうとする真魚に会います。

真魚は基の様子にささいな変化を感じます。

基は陽菜を話して別れた後考えたことを真魚に話します。

真魚は陽菜がむこうの家でうまくいっていないことがわかり、基のために陽菜に何かできないか探ります。


家に入り基は大樹はどうだったのかと訊きます。

真魚はあからさまに動揺します。

基は何かあったとわかり、大樹がバイトから帰ってきたら問い詰めるつもりです。

基の携帯に杉本さんからメッセージが入ります。帰りの電車で感じたことは当たっていました。


大樹はバイト中、ひとり真魚のことを考え悶々とします。陽菜からメッセージが入ります。

陽菜が帰らないことで基がひどく落ち込んでいるだろうと想像します。


大樹が帰宅します。想像した通り基は落ち込んでいます。言葉を掛けると励ましているようで自分に腹が立ちます。

基は旅行中に真魚と何があったか訊きます。

真魚が風呂から出てきたので話せなくなります。

真魚は帰ってきた大樹に陽菜のメアドを教えてほしいと言います。メアドを教えてもらうと、寝ると言って自室に行きます。

基は話の続きをします。

真魚は陽菜の気持ちなって考えてメッセージを送ります。



学校でお昼ご飯を食べながら修学旅行の計画を話します。

真魚と大樹と織田くん、そしてクラスが違う千尋の四人で話します。

大樹は真魚に要望を訊きます。

真魚は太秦映画村に行けたらあとはどうでもいいと言います。このあとの会話の千尋の聞き間違えが面白いです。

大樹は千尋の様子を見て、千尋のグループも一緒に行動しようと誘います。

千尋はうれしそうに訊いてみると言います。



基は会社で杉本さんと話す機会を探ります。

杉本さんはメールで気持ちを送ったのに、実際に基を前にすると逃げ出してしまいます。

改めてもう一度杉本さんを呼び止めます。

杉本さんはメールで大丈夫です、と言い、話すことを拒みます。



基は帰宅すると真魚と大樹は修学旅行の準備をしています。

真魚は基が疲れていることに気がつきます。会社で何かあったのかと訊ねます。

基は表情に出ているとは思わなかったようです。

大樹はあの女の人? と訊き、あえて真魚のいるところで真魚が気にしていると杉本さんのことについて訊きます。

真魚は慌てたもののもう言ってしまったので、基が幸せになるのが一番ってちゃんとわかってるからと言います。

大樹は基に人のことばかり考えず自分のために動いてはどうと言います。

基は自分のために動いてるよと言います。

真魚は黙って基を見つめます。



真魚は基のことを考えてあまり眠れず、修学旅行に出発します。ずっと心ここにあらずといった様子です。

事情を聞いた千尋は真魚にそこまで気にすることはないと言葉をかけます。

嵐山、竹林、神社と巡り、太秦映画村にやって来ます。

真魚は待ちに待った水戸黄門漫遊の館に興奮します。

大樹は真魚がここから動きそうにないので、自分が真魚についてるからと他の人に先に行っていいよと言います。

千尋と織田くんはからくり忍者屋敷に行きます。

織田くんの心境に変化が起こります。


真魚は基と陽菜と実家にお土産を買います。

メッセージが届いていて見てみると陽菜からのものでした。

真魚が読む横で大樹がメッセージを覗いています。

真魚は勝手に盗み見するなと怒りなつつ、何が陽菜ちゃんの帰って来るきっかけになるかわからないから、私にできることはしようと思ってると言います。基のために? と訊く大樹に何も言いません。話題を変えたくて、神戸の子にこっちに来ていると連絡してなくていいのかと訊きます。

大樹は神戸の子とは誰を指しているのかわかりません。

真魚は太秦映画村に来たらもうひとつしなくてはならないことを思い出します。黄門モナカを食べることです。

寒いのにアイスを食べて震える真魚に、大樹は自分のマフラーを巻いてあげます。



ひとり家にいる基に真魚からメッセージと画像が送られてきます。

真魚と大樹が二人で写った写真ばかりで、基は穏やかではいられません。大樹が真魚をどう思っているのか心配になります。真魚や大樹のことを考えていると杉本さんとのことでどうすべきか自分の気持ちがわかります。



夜、真魚の部屋は真魚以外の子達で好きな男の子の話で盛り上がります。

真魚はその輪に入って行けず、頭から布団をかぶっています。

やがて真魚の話になり、大樹の話になります。真魚は話しを振られるのが嫌でトイレだと言い部屋を出て行きます。

真魚は大樹を見つけます。

大樹は基と電話をしていたと言います。真魚に基が会社の人とつき合ったらどうすると訊きます。

真魚はちゃんと応援すると言います。

大樹は本心ではないくせにと言います。

真魚は黙ります。

大樹は、

「真魚 俺と本当に付き合うって選択は?」

と言います。


基は会社で杉本さんに、

「今日の晩 時間ください」

と言います。


真魚は何も発しません。

大樹は冗談だよ、戻るよと言います。

真魚は大樹に、

「大樹はやさしいな いつも いつも いつも そんな冗談まで言って慰めてくれる」

と言い、大樹の言葉を大樹の想いとは異なるかたちで受け取ります。


真魚は部屋に戻り、自分は大樹にあんなふうに言わせるくらい思いつめているように見えるのかと感じ、明日からは元気に振る舞おうと決め眠りにつきます。

大樹は部屋に戻り、自分の言ったことを悔やんでいます。



翌日は、神戸異人館を散策します。

真魚は昨夜決めたように元気に振る舞います。

大樹はちょっと人に会う約束をしているので行ってくると言います。

真魚はピンときて、千尋に神戸にいる好きな子に会いに行くだと言います。

千尋は驚いて真魚に、

「なななななな なに言ってるの真魚!! 正気なの!?」

と怒って言います。

千尋は大樹に一緒について行っていいか訊きます。

真魚と千尋と織田くんがついて行きます。大樹といとこの音葉(おとは)が会っているのを観察します。

千尋がアシストしてみます。真魚は気づかず、大樹は何でもないと言います。



基は杉本さんと話します。告白の返事をします。杉本さんと話している時でも真魚のことを考えてしまい、自分にとって真魚の存在が大きいことを感じます。



真魚と大樹が帰って来ます。

真魚と大樹は気に入ってもらえると信じているお土産を基に渡します。

陽菜へのお土産も預けます。

大樹は杉本さんとどうなったか訊きます。

基はやめろと言います。

大樹はさっさと自室に戻ります。


真魚は基に大樹の様子が変だと言います。神戸のいとこ音葉に会って感じたことを伝えます。

基は落ち着いたら挨拶に行かないとなと言います。

3、4日ぶりなだけなのに真魚は基が近くにいてうれしそうです。

基は真魚よりずっと会いたくて仕方なかったようです。

基は抑えきれず、真魚にキスします。

真魚は何が起こっているのかはわかっているのに、感情がうまく追いついていかないような表情です。

続きます。



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