2017年9月10日日曜日

島本和彦 アオイホノオ

帯より

時は1980年代初頭。漫画、アニメ界に新たなムーブメントが起きようとしていた熱い時代。近い将来ひとかどの漫画家になってやろうと、もくろむ一人の男がいた。男の名は、焔燃(ホノオモユル)。




熱いです。

主人公焔燃(ホノオモユル)は自分だけ漫画、アニメ界の現状に気付いてしまったと錯覚し、自信満々で燃えまくっています。

どこから出てくるのか、自信と分析だけは一流で、自分の作品はあれやこれやと言い訳をつけて、いつか完成させると息巻いているのみでペンを握りません。



周囲にいる漫画家、アニメーターの卵の作品の質の高さや、まだまだ頑張らないといけないと批評していた新人作家(実名)が週刊誌に連載が開始したことに衝撃を受けて、マンガを描くためにあれこれと試行錯誤した結果、なぜか腹筋をしたりします。



実際に描いてみると、自分の思い描いていた原稿とはほど遠くて愕然とする姿は、生み出す苦しみを面白おかしく描いています。

感情表現が80年代の漫画っぽいテイストで描かれていて、感情のすべてが度を過ぎて誇張されているのが面白いです。



作家のコメントも収録しています。




あだち充

島本先生の作品に取り上げていただいて本当に光栄です。お礼がしたいので放課後、体育館ウラで待っています。



高橋留美子

デビュー前からあんな人だったんですね。怒ってないよ。上から目線には慣れてるから。怒ってない。




あと庵野秀明氏との対談も集録してあります。漫画やアニメを描くことに情熱を注いだ男の、熱い青年時代を感じる貴重な漫画です。



島本和彦 アオイホノオ
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