リョウ、陳さん、信宏(シンホン)、そして海坊主の4人で張り切って、やや力み気味で挑んだコンパで知り合った女性、菜月。彼女は以前海坊主が戦場に身を置いていたとき、特別な感情を抱いた女性、ヤヨイの娘でした。
海坊主は菜月に出会ったことで昔のヤヨイとの記憶が甦り、菜月は幼い頃から両親から聞かされていたファルコン(海坊主)に実際に会えたこと感激し、リョウから母親のヤヨイが好きだった花と海坊主との温かいエピソードを聞かされ、海坊主に惹かれていきます。
一方で、菜月は野間という男に言い寄られていてどうしたらいいか悩んでいました。
菜月は海坊主に相談すべきか迷っていました。
海坊主、菜月、野間という関係をみつけたカメレオンはこのつながりを利用し自分の目的を達成することに成功します。
上手く利用し、仕事がうまくいったかにみえたところを玄武の部隊とリョウに捕えられてしまいます。
カメレオンを慕う小さな女の子がカメレオンをかばうことで命を救われるます。
リョウの甘さに呆れる陳さん。
でも嫌いじゃない、冴羽さんのそういうとこという陳さん。
最後の3コマの会話がとても好きです。
リョウに出会って陳さんがどんどん感情的な人物に変化していってるのがいいです。
彼はいったいいくつなんだ?玄武のリーダーだった頃の冷静で非情な判断をする陳さんも描いてほしいなと思います。
●第285話
不安な夜 菜月と香瑩(シャンイン)との会話は菜月の決意がよく伝わってくるいい場面でした。
香瑩と香が菜月の背中をトンと押してあげる流れと最後の菜月の表情が素敵でした。
●第286話
潮騒 帰ってきた海坊主は菜月に、彼女が選ぼうとしている選択を知りつつ、同じような選択をした香と菜月を重ね合わせて話し始めます。
海坊主は香が裏の世界の男であるリョウと一緒になるという選択はよかったのかわからないと話し始めます。
裏の世界に関わらずに生きていくことが相手の幸せを願う上で疑いないことだけど、側にいてほしいというジレンマ。
海坊主のキャラクターらしく汗をかきながら素直でない言い回しをする不器用な男がよく伝わってきます。
夜明けの浜辺で告白する菜月に率直に感情を出さず照れたような、人を想う感情には勝てないなと決断したような笑みを浮かべた海坊主の表情で締めくくるのがよかったです。
25巻、26巻に収録されているこのエピソードはこれまでのエンジェルハートのエピソードのなかでもとびきりいいストーリーでした。
「海から日が昇るところを見たことがない。海といえば夕日というイメージしかない。いままで海が日に沈む光景しか目にしていないからかも。半世紀近く生きていながら、どうして早朝の海を見たことがないのだろう。」
と作者のコメントがありました。
ふと気になって水平線から日が昇ってくる景色を想像してみて記憶をたぐってみましたが、夕日が海に沈んでいく景色しか頭に浮かんできませんでした。
見たことあるはずなんだけどな。
どうしてだろう?夕日は映像や海で目にすることが多かったからなのかな。
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