未来の地球によく似たどこかのお話。舞台が昔の地球のある国のある時代に非常に似ていたとしてもそれはただの偶然である。時代考証に口出し無用
江戸のようで江戸でない設定です。
主人公は七味という15歳の少年で、母の遺言に従い、漢数字で四と書かれたクルミをもって、竜神掘柳町(りゅうじんぼりやなぎまち)のからくり長屋の彦六という人物に会いに行くところから始まります。
からくり長屋には七味とは腹違いの兄弟が6人いて、長男の胡麻は22歳で落語家、次男の麻次郎は埴輪念流免許皆伝一刀流の達人、三男の芥子の坊18歳は酒豪で力持ち(暴れん坊)、長女の菜種は13歳で多少の武術に心得があり、五男は陳皮は10歳で発明家、六男の山椒は3歳で忍者といったそれぞれに特技を持った変わった兄弟たちが暮らしています。
天下泰平の世の中でなにかと物騒なことに巻きこまれたり、首を突っ込んだりする兄弟たち。
兄弟たちの父親はどうやらこの国の将軍で、からくり長屋の彦六は将軍の補佐役という別の顔と子供たちを世話し、様子を将軍に知らせる役割を任されています。
彦六は部下の半蔵とともに子供たちに父親が誰なのかを悟られないように影で支えています。
しかし、ある日半蔵の報告により7人の中に将軍の子でない者がいるということが判明します。
浮論剣の腕の立ついかにも怪しい浪人、新しい物好きの将軍、わがままな姫、異国からやってきた2人の男。父と子が知らないうちに急接近したり、姫が七味に興味を持ったり、なにかと読んでいて楽しい作品です。
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