作者の作品への想いを読んで、また読み返してみるとさらに面白さが増す短編が7作品が収められています。
●ススメ サイキック少年団
タイトルから連想できる、必要なものがいろいろ欠けすぎて何をしているんだ?と笑ってしまうような作品です。メンバーが全員揃っていたら救助要請のサインを送れたのでしょうか。その後、4人はどうなるのでしょう。
●Present for me
変わった形式ですすむ短編です。ちょっといい話。
●なげなわマン
吹出し、セリフが読者に向けて書いてあるのは当然だけど、なぜ、ひとりであんなにもしゃべるんだろうと考え始めると、男のしゃべるひとり言が面白くてたまりません。
●カウントダウン
凝りに凝った演出よりも一番地味でオーソドックスな形式が現実に起こりうるというオチが面白かったです。
●バーバラ
突然やって来て居候する少女がかわいいとは限らない。一緒に連れてきたのが小さくて害になることはないとは限らない。なんの運命か、自分の家に突然少女がやってきて居候するという恵まれた機会にめぐり逢うが、都合のいい設定の主人公になれなかった男の話。たまらなくおかしかったです。かわいらしいという条件がなくなってしまうだけで、こんなにも不幸に映ってしまう主人公に同情しつつ笑いました。
●泰造のヘルメット
なんだろこの話…。
●ヒーロー
正義のヒーローが闘う悪の組織が解体してしまい、目的を失ってしまう話。目的がないと存在し続けられない人間をうまく描いているなと思いました。
石黒正数短編集 Present for me
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