相座武士(あいざたけし)の演奏です。彼の演奏するショパンは強靭な意思、根底にそびえる揺るぎない幹を感じさせます。
相座武士は満足のいく演奏をし、井川絵見(いがわえみ)はこれまでにない豊かな表現で演奏を終えました。
武士は公生の機械のように正確な音に憧れ、絵見は公生の聴く者が自分の感情をコントロールできなくなるような演奏に憧れ、今日のコンクールで精一杯公生に自分の演奏を伝えようとしました。
期待が膨らむ公生の演奏はドラマチックです。
公生は母に音に感情を込めることを否定され続けてきました。演奏中、公生は母との記憶が頭を駆け巡ります。母に抱いた憎悪という感情が込み上げてきます。
続きます。
新川直司 四月は君の嘘 4巻
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