ゼノの緋龍王と出会いからヨナに会いに行くまでが描かれています。
ゼノはここに至るまでのとてつもなく長い時間の大半が孤独だったと想像します。
ヨナは緋龍王の生まれ変わり。これで四龍が龍の洗礼でヨナに呼応したのがわかります。
どうして、今緋龍王の生まれ変わりがこの世に復活しなければならなかったのか。ヨナでなくてはならなかったのか。この理由はいつ分かるのか。このあたりをどう描いてくれるのか楽しみです。
村を襲おうとした敗残兵たちはゼノの異様さに恐怖し、逃げていき、村の人達は被害に遭わずに、ヨナ、ユン、ハク、キジャ、シンア、ジェハも負傷したけど助かります。
翌日、ゼノのところに集まります。
ゼノはこれまで通り変わりなく対応しています。それぞれが疑問に持っていることがあるらしく、キジャが、
「ゼノ そなたは 初代なのか…?」
と尋ねます。ゼノは
「そだよ 俺は緋龍王に仕えていた始まりの龍 黄龍ゼノ」
と言います。
神話の時代からの龍。ヨナは信じ難い気持ちの様です。さらに驚くことに、
「緋龍王の生まれ変わりが現れるのを 娘さんが現れるのを待ってたんだ」
と言います。
ヨナは衝撃の連続だと思います。緋龍王は実在していたんだろうけれど、ひとりの人間として感じられるものが何一つなく、そんな人がいて、高華国を建国したんだなくらいに思っていたと思います。
緋龍王の側にいて、しゃべって、共に時間を過ごした人物が目の前にいる。どういう感覚になるんだろう。
そして、緋龍王の生まれ変わりと言われ、戸惑い、いろんなことが頭に浮かんだろうなと思います。
ハクはこれを聞いてどんな気持ちだったんだろう。不老不死? 生まれ変わり? 頭の中で処理しきれなかったかもしれません。そしてヨナは、姫はどうなるんだ? とよぎったかも知れません。
ゼノは緋龍王を失い、初代の白龍、青龍、緑龍を失い、気の遠くなるような時間を過ごしてきました。
もう一度仲間として一緒に行動しようと思ったからには思い入れは相当にあるんだろうなと思います。
ゼノが幼い白龍、青龍、緑龍に会いに行っている場面が好きです。
暁の光がヨナが誕生して16年の時間は何に費やしていたのだろう。
続きます。
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