大野ふみは木曳野暁への思いをふくらませていきます。
木曳野暁がふみを思う気持ちに気づくのはもう少し先になりそうです。
どんなふうに気持ちが交差していくのか楽しみです。
大野ふみは木曳野暁(先生)が見せた表情が頭の中に消えては浮かび、その度にむずがゆいような、恥ずかしいような気持ちになります。
その気持が一体何なのか考えようとします。
しかし、考えている余裕がなくなる事態が起こります。
ふみの父親は稼ぐために漁船に乗っています。毎月ふみの口座に振込があります。
ふみは口座を確認すると、いつもの半分の額しか振り込まれていません。
ふみは父親に連絡します。すると、父親はギックリ腰になり、寝込んでしまい、半分になってしまったと言います。
ふみは不安になります。余裕が欲しくてバイトを始めます。
先生にはファミレスでバイトをすると嘘をつき、バーでバイトをします。
ふみのバイト先に先生と金石悟郎がたまたま訪れ、ふみは先生に叱られます。
先生はふみに怒っています。なぜ怒っているかは先生自身自覚はなく、悟郎が先生の感情に気がつきます。
先生に怒られたふみはクラスメイトの相生一心と話していると、自分が先生に抱く感情が好きという感情なのかもしれないと思い始めます。
ふみは友人の洋ちゃんから家政婦として、先生と暮らし始めてちょっと変わったと言われます。洋ちゃんはふみが自分の扱いが雑だったけど、いい影響がでているよと言います。
先生には生活にリズムが生まれ、食べるという行為を味わうようになった感謝されます。
朝はきちんと二人で朝食をとり、昼は木曳野暁はふみが用意した昼食を、夜は外出する用がなければ夕食を二人でとるようになります。
家の中も掃除がなされ、洗濯物はきちんとたたまれ、一日の生活にリズムが生まれます。
ふみがつくったリズムは先生にとって心地の良いものになったと言います。
ふみは先生が家族のようだけど、家族に対しては生まれない感情をどう整理すればいいか迷います。
ふみは学校帰りに先生と待ち合わせて、夕食の買い物に行く約束をします。
ふみにとって先生と待ち合わせることは特別なことです。
授業など上の空です。
ふみの様子が違うことを洋ちゃんが気づきます。
ふみは気持ちを洋ちゃんに話します。
洋ちゃんはふみがそんな気持ちになることは超貴重なことなので大事にしなくちゃと言います。
先生はスーパーで見せるふみの表情がない感情のもので不思議そうにしています。
ふみはもっと先生のことを知りたいと思うようになります。
ふみが先生について知っていることは、作家である、好みの食べ物をいくつかしっている、といったことくらいです。
ふみは友人関係などが知りたそうです。
金石悟郎がサイン会を開きたいと先生に言います。
ふみはサイン会という響きに興奮します。
先生は断ろうとします。
ふみがサイン会をするべきといい、先生は承諾します。
サイン会にはふみも同行します。
サイン会の場所、宮本書店の桂という女性スタッフが登場します。
ふみのライバルです。ピンチです。
続きます。
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