2018年9月24日月曜日

篠原千絵 天は赤い河のほとり 28巻

時空を超えて、古代ヒッタイト帝国にやってきた少女・ユーリ。運命に翻弄されながらも、皇帝との愛を一途に貫き、皇妃として生きる道を選ぶが…?大型歴史ロマン、アナトリアの大地で堂々完結!!番外編として、本編では語られなかったエピソードや、カイルとユーリ以後の時代の物語を豪華収録



収録作品天は赤い河のほとり / キックリの一日 / カッパドキア奇譚 / オロンテス恋歌



突然見たこともない紀元前14世紀のヒッタイト帝国の首都アナトリアという場所に連れて来られた鈴木夕梨という女の子。
文化は違うし言葉は通じない。
頭が混乱しどうしていいかわからないところに、命を狙われます。


散々な目に遭いながらこの国の皇子と恋に落ち、共に国内の権力争い、他国との領土争いに活躍し、最高権力者の次に高い地位を持つ存在に登りつめ、国の礎を築く話です。


行動力があり、危機が迫っても機転を利かせて運も味方にしつつ乗り越えます。
カイルとユーリの間に生まれる愛情から派生する葛藤や苦悩、ゆれる緊張感、ヒッタイトの歴史に名を刻んでいく過程が面白かったです。


特に、戸惑いながらもカイルがいるこの時代のこの土地で共に生きていこうと決め数々の偉業を成し遂げていく過程が面白かったです。


番外編の「キックリの一日」ではキックリとリュイ、シャラとその子供たち、カイルとユーリの子供デイルが登場しています。
「カッパドキア奇譚」では本編から時間が経過して、カイルとユーリの息子デイルも大きくなっています。
ユーリが相変わらずのところがなんだかホッとします。
「オロンテス恋歌」はカイルの孫の世代のお話。
カルケミシュの知事はジュダ皇子とアレキサンドラ姫の息子なのかな。
恋物語面白かったです。


2018年9月22日土曜日

篠原千絵 天は赤い河のほとり 27巻

皇帝暗殺の共犯を問われたウルヒは自決。ナキアは生涯幽閉の身となった。空席のタワナアンナ位をユーリが継ぐため、カイルとの婚礼の準備が進む。だがナキアは幽閉先から姿をくらませ、ユーリをこの世界から消し去るべく、最後の罠を仕掛ける!!


ル、ルサファが。
あああ。

ナキアは最後まで毅然としていました。
皇太后としての意地を感じました。

2018年9月20日木曜日

篠原千絵 天は赤い河のほとり 26巻

ナキア皇太后の処分を決める元老議会の最中に、ジュダ皇子がナキア皇太后の手下・ウルヒの子ではないかという噂が浮上!?ジュダは争い事のすべては自分が元凶だと自殺を図る。一方、真偽を確かめようとするユーリたちの前にウルヒが現れ、自分は宦官であると告白し…。



ウルヒの最後に感動しました。
ナキアのヒッタイト帝国を権力で支配したいという野望を実現するために、ありとあらゆる手段を講じてきたものの、カイル、イル・バーニ、そしてユーリの運と知略には敵いませんでした。

ナキアの最後の抵抗が始まります。

2018年9月18日火曜日

篠原千絵 天は赤い河のほとり 25巻

オリエントを二分する戦いも、カイル率いるヒッタイトの勝利に終わった。ラムセスもユーリを諦めエジプトに帰った。残るはナキア皇太后の廃位!!カイルとユーリは変わらぬ愛を確かめ合いながら勝利の美酒に酔う。だが、凱旋帰国の途中、ウガリットで彼らを待っていたのは!?



ナキア皇太后とウルヒの間にある何かが明らかになってきます。
イル・バーニは夢見た理想の国づくりの実現にあと一歩と迫っているからか、カイルとユーリに危機が迫っているからか、強行的な発言をしていきます。
沈着冷静な彼の攻めを見ることができました。
かわいそうな立場に置かれているジュダ皇子が自分で選択するときが迫ってきました。

2018年9月16日日曜日

篠原千絵 天は赤い河のほとり 24巻

ついにエジプトとの本格的な戦いが始まり、最前衛に出るカイルとユーリ。隙が出ない両軍の戦いは膠着状態となった。だが、エジプト軍・前衛のラムセスが指揮官を降ろされ、戦況はヒッタイト優勢に!?そんな最中、ラムセスの誘いにカイルは男の意地を賭けて勝負に挑む!


ユーリがヒッタイト全軍を指揮し、号令をかけ、絶妙な采配をふるいます。
ゾクゾク震えるような光景でした。

エジプトとの決着がついたあとのルサファの寂しそうな表情は切なかったです
表情から、何も望むことはないけど、何かを失ってしまうかのような気持ちが伝わってくるようでした。

2018年9月14日金曜日

篠原千絵 天は赤い河のほとり 23巻

ラムセスを救出し、ナキア皇太后の売国の証拠を手に入れたユーリ。しかしエジプトを脱出するため、反乱軍のタハルカ達を裏切る事になってしまった。ユーリはついにカイルとの再会を果たす。そしてエジプトとの決戦を前に、カイルはヒッタイト軍集結の号令を出すが…。



ユーリがいなかったから眠りが浅かったのね、皇帝陛下。
寝起きであんなにしゃべれるなんでびっくりしたよ、戻ってきてよかったね。


全ヒッタイト軍集結というかつてない規模の戦いが始まろうとする一方で、イル・バーニとアレキサンドラ姫の剣を持たずしての戦いが始まります。


イル・バーニの元で刺激的な体験をし吸収していくことでアレキサンドラ姫はどのような女性に成長していくのだろう。


ユーリに憧れているので、行動的な女性になるのは想像しやすいけど、イル・バーニのように政策面での縁の下の力持ち的な人物に成長すれば、ユーリを凌ぐ能力を持ち得そうです。
カイルとラムセスの一騎打ちは見物です。

2018年9月12日水曜日

篠原千絵 天は赤い河のほとり 22巻

ナキア皇太后に内通するネフェルティティ王太后と接見したユーリ。両太后を失脚させるためにラムセスとカイルが手を組むことになった。だが、王太后の謀略でラムセスが囚われてしまう。ラムセスを救出するために反乱軍を指揮したユーリは、王太后宮に攻め込むが…!?



ラムセス、いい男だな。
でもカイルに出会ってこそ、今のユーリが存在することはあまり触れませんね。
それを考えると悔しさがこみ上げてくるからかな。


ネフェルティティとラムセス、ナキア皇太后とカイルの権力争いを見ていると、国に不満を持ち権力を狙う野心のある若者が志半ばで処刑されたり、策略にはまり争いから脱落したりする数々の歴史があったことを考えます。
時の権力者より有望でも、民衆から支持があっても、運や時期の見誤りなどで夢に終わった数多くの人物を思い浮かべてしまいます。
「もし」はない。だけど、もしもが見たくなります。
関係のない話でした。


ユーリが帰還。
ナキア皇太后がいよいよ窮地に立たされます。

2018年9月10日月曜日

篠原千絵 天は赤い河のほとり 21巻

エジプトの将軍ラムセスに囚われ、カイルの身辺に間諜がいることを知ったユーリ。そして、ルサファの知らせで、間諜の黒幕がナキア皇太后だと知ったカイルは皇太后追放を決意!!一方、エジプトの権力の中枢、ネフェルティティ王太后に接近する好機を手にしたユーリは…!?


エジプトに連れて来られてユーリはこれまで以上に国について考えるようになりました。
久々のイル・バーニの交渉術と戦略術。
カイルの側近たちは有能なのがそろい過ぎています。
側近だけの物語も面白いだろうなと思います。
ユーリの実行力も楽しめました。

2018年9月8日土曜日

篠原千絵 天は赤い河のほとり 20巻

ナキア皇太后の側近・ウルヒの策略で、カイルの子を宿したまま海に投げ出されたユーリとルサファ。だが、そんな2人を救ったのはエジプト軍の船だった。ユーリは敵将ラムセスに保護されるが流産してしまう!!最悪の状況下で、悲しむ間もなく思いがけぬ事実が発覚…!?


さすがラムセス。
もっとも手にしたい女性がもっとも心動かすことが何かを知っています。
ルサファのユーリに対する忠誠心には感服し、ラムセスの正々堂々さに感服します。
2人とも実に男らしいです。

2018年9月6日木曜日

篠原千絵 天は赤い河のほとり 19巻

ユーリはカイルの好判断によって、ラムセスの手から開放された。安堵するカイルは彼女の口から「子供ができた」と告げられるのだった。カイルはユーリの身体を気づかい、戦線からはずすことを決意。だが、早くもナキア皇太后の側近・ウルヒの策略が動き始めていた…。


男前過ぎるルサファ。
衰弱するカイルは権力、地位が重たくてしょうがないだろうなと思います。

2018年9月4日火曜日

篠原千絵 天は赤い河のほとり 18巻

ナキア皇太后が出したユーリが皇妃になるための条件とは、近衛長官を務め上げる事だった。しかし、彼女の着任直後、カイルの弟・ピアシュシュリ殿下が藩属国・ウガリットで消息を絶ってしまう!!早速、殿下を捜索するため、ウガリットへ入ったユーリ達だったが…!?


「ふうん 気づかなくてごめんねルサファ」
酷なことをいうユーリに笑いました。

ユーリが懐妊したことを知ったカイルの慌てっぷりもおかしかったです。

2018年9月2日日曜日

篠原千絵 天は赤い河のほとり 17巻

「黒い水」を使ってルサファを操り、ユーリを誘拐するナキア皇太后の計画は失敗した。ユーリを取り戻したカイルは彼女を皇妃にすると宣言する!!だが、ユーリが皇妃になるためには近衛長官を勤め上げる事が条件となってしまう。大役に戸惑うユーリを待つ陰謀とは…!?


今巻も主役はルサファです。
男がひとりの女性に命を捧げてもいいと思うのはこういうときなんだろうなと思いました。
ラムセスが嬉しそうです。